西松建設の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
明治7年に創業した西松建設。長い歴史によって築かれた伝統と高度な技術力を強みに、公共施設の建設や、都市再開発など、安全・安心な社会基盤整備や快適な環境づくりに広く貢献しています。特に、ダムやトンネルなどの土木技術が高く、都市部や高速道路などの山岳トンネルなど数多くの実績を誇っています。また同じく準大手ゼネコンの戸田建設と技術提携を結んでいます。香港、シンガポールなど東南アジアを中心に海外でも多く事業を展開しており、コーポレートサイトでは、「ラオスの経済発展に貢献する」というトピックスを紹介しています。
そんな西松建設は、長い歴史を誇るためか「昔ながらの建設会社」といった風土が強いようです。口コミには、「体育会系の人が多い」「見積もりもどんぶり勘定で適当」「キャリア志向の女性には向かない」などといった声があります。また「勤務先の希望が叶わない」施工管理業務においては「サービス残業は当たり前」「建設業の悪しき習慣がそのまま残っていて、労働時間、休暇取得に問題がある」といった声もあります。ただし、近年社長が交代したことによって、少しずつ緩和されてきているという声もあります。
建設会社ならではの苦労も多い中、なかには「苦労も多いがやりがいのある仕事だと思う」といった声もあります。「現場では毎日様々な問題が発生するが、一つ一つ解決して前に進んでいく。困難なこともたくさんあるが、それを乗り越えてものを作り上げた時の達成感は現場の人間しか味わえない醍醐味である」「各個人に現場でのやり方が任されており、自分の責任においてやりたいように仕事ができる。そのため自ら考え現場で試してみたいことを試すことができる」などといった辛いけれどもそれらを経て得るやりがいを感じる社員も多いようです。建設業への情熱を強くもち、多くの人々の役に立つ高度な技術を持っていることに誇りを持てる、能動的で前向きな人材が求められるでしょう。
建設現場では、想定をしえない課題が発生します。西松建設は現場におけるきめ細やかな施工管理力と現場に潜む様々な問題を自ら発見し、自ら解決するチカラのことを「現場力」と掲げ、国内はもとより海外においても人々が安心して暮らせる社会・環境づくりに貢献することを目指します。採用面接ではこういった社風にマッチする人材であるかが見極められるでしょう。
■選考は何次まで?
西松建設の選考プロセスは、書類選考、適正検査、2〜3回の面接です。面接官は2名程度が多く、一次、二次の面接は面接というよりは面談という印象という声もあります。最終面接では社長と常務が担当するということもあるようです。選考期間は概ね1ヵ月程度です。なかには厳しい面接官もいるようで、圧迫面接のように感じたという口コミもありますので、どのような面接官であっても落ち着いて自分の言葉でしっかり伝えられるように準備しておきましょう。
西松建設の中途採用では、土木技術者、土木技術者または地質技術者、機械技術者または電気技術者、建築施工技術者、建築者設計技術者、建築設備技術者を現在募集しています。コーポレートサイトの採用ページに募集要項、待遇と勤務、福利厚生などの詳細が記載されていますので、よく確認し、なぜその職種を希望するのかしっかり伝えられるようにしましょう。
■面接内容の傾向は?
西松建設の面接では、オーソドックスな質問が多く見受けられます。求職者が自由に質問できる雰囲気で、個別でしっかりと話し合い採用の可否を決めているように感じるという口コミもあります。ただし、面接官によっては圧迫面接で怖かったという口コミもありますので、準備は怠らず行いましょう。
なかには「スーパーゼネコンではなくなぜ西松建設なのか」といった準大手を選択した理由を問われることもあるようです。西松建設が得意とするダムやトンネルなどの大型官庁土木の研究をしておくことや、「現場におけるきめ細やかな施工管理力と環境に潜む様々な問題を自ら発見し、自ら解決する「現場力」で、人々が安心して暮らせる社会・環境づくりに貢献することを目指す」という社風をしっかり理解し、西松建設、準大手企業の強みを伝えられるように準備しておきましょう。
またゼネコンは厳しい労働環境でもありますので、「仕事はキツイけど大丈夫か」などの質問もあるようです。厳しい環境でも課題を解決する能力や自分のなすべきことを理解し、忍耐強く業務を進められる資質と建設業への情熱を、自身のこれまでの経験を通し、しっかり伝えられるようにしましょう。
西松建設の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
西松建設の面接攻略法(面接対策)
■西松建設の行動規範を理解した上で自己分析をする
西松建設の面接を受ける上では、行動規範を理解しておくことが不可欠です。行動規範は以下で構成されています。
〜❝勇気、礼儀、正義❞で貫く価値観〜
挑戦する姿勢
・私たちは、モノづくりの集団として日々研鑽し、高い顧客満足と、より良い社会・環境づくりに積極的に取組みます。
・私たちは、社業と建設産業の発展にむけ、高度な技術、魅力ある職場、安全な労働環境を確立するため積極的に行動します。
・私たちは、持続可能な社会の形成と次世代への継承のため、社会問題や環境問題に対して常に真摯に対応します。
感謝する気持ち
・私たちは、すべての人を尊重し、すべての人の夢の実現にむけ、積極的に協力します。
・私たちは、常にステークホルダーを想い、コミュニケーションを大切にし、モノづくりを通じた人と人のつながりを醸成します。
・私たちは、常に地域・社会に感謝し、積極的な交流を図ります。
正しい姿勢
・私たちは、常に企業の社会的責任を認識し、高い倫理観と透明性のある企業活動を推進します。
・私たちは、自由かつ公平・公正な経済活動を尊重し、グローバルな視野に立った健全な企業活動によりステークホルダーの信頼に応えます。
・私たちは、常に将来を見据え、予見されるリスクと機会を認識し、対応力を高めます。
これは西松建設の企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの方針に合致する人材であることをアピールしましょう。
建設現場では、思いもよらないトラブルや課題に直面することが多く、一つひとつの問題を解決し、忍耐強く業務を進めるためのしっかりとした施工管理能力が求められます。また海外での工事は、言葉の壁などコミュニケーションという面でも能力の発揮が求められます。前職の経験などから、トラブルや現場の課題などを、培ってきた技術や知識、挑戦する姿勢で乗り越えたことなどをエピソードとして紹介することで、アピールとなるでしょう。また海外の人と共に仕事をした経験がある方や、業務のなかで色々な立場の人と関わる経験をしてこられた方は、培ってきた自身のコミュニケーション能力も併せてアピールすると良いでしょう。
西松建設は、現場仮囲い万能塀に子供たちの絵を展示したり、子供たちへの現場見学なども行っています。建設業への興味関心を広げ、社業と建設産業の発展に向け積極的に行動している企業といえます。こういったことへの共感や建設業への夢や情熱を強くもち、積極的に行動するということも「行動規範」に繋がりアピールとなるでしょう。
問題解決や対応力を持ち、関わる全ての人とのコミュニケーションを大切にし、建設によってより良い社会・環境を積極的に作り出せるという姿勢で業務を進められる人材であることをアピールするようにしましょう。
■「なぜ西松建設に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
西松建設の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ西松建設か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、西松建設という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 株式会社長谷工コーポレーション
- 五洋建設株式会社
- 株式会社フジタ
- 前田建設工業株式会社
- 戸田建設株式会社
面接で「なぜスーパーゼネコン5社を選ばなかったか」という質問もありますので、上記の会社と併せてスーパーゼネコン5社(大林組、竹中工務店、鹿島建設、清水建設、大成建設)も確認しておくと良いでしょう。
西松建設の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように西松建設の採用面接を受ける前には、行動規範に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「現場におけるきめ細やかな施工管理力と現場に潜む様々な問題を自ら発見し、自ら解決する「現場力」で、人々が安心して暮らせる社会・環境づくりに貢献することを目指す」という社風を意識して、「問題解決や対応力を持ち、関わる全ての人とのコミュニケーションを大切にし、建設によってより良い社会・環境を積極的に作り出すという姿勢で業務を進められる人材である」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
35歳男性/財務・会計関連職【結果:入社】
24歳男性/施工管理【結果:入社】
西松建設の採用面接に向けて
西松建設の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたのは、以下の3つです。
- 「現場におけるきめ細やかな施工管理力と現場に潜む様々な問題を自ら発見し、自ら解決する「現場力」で、人々が安心して暮らせる社会・環境づくりに貢献することを目指す」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- 西松建設の行動規範を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ西松建設か」に対する応えを明確にしておく。
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大学を卒業後、ビル衛生管理業務会社に入社。人事部で新卒採用を担当。選考会から内定者フォロー業務に従事。