良品計画の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
1980年西友のプライベートブランドとして誕生した「無印良品」。1989年に西友から独立し、良品計画が誕生しました。現在は7000品目を展開するブランドとなり、海外にも数多くの店舗を構えています。食品、衣服、生活雑貨を中心に、低価格でシンプル、そして環境にも配慮した商品を開発・提供することをコンセプトとしています。他社との差別化もできており、無印良品の商品は、良品計画の強みといえるでしょう。
そんな良品計画は、社員、アルバイト等分け隔てなくフラットな雰囲気の社風という声が多く見受けられます。もともと無印良品の商品が好きで入社した人が多く、「スタッフが同じ目標を持つことができ、チームワークが良い」といった声もあります。しかし、「仕事量が多い」「新規店舗など配属先によっては残業が多いこともある」「人事異動が多く、スペシャリストが育ちにくい」といった小売業の多くにみられるマイナスの声もあります。
仕事のやりがいでは、「自分が担当する売り場の売り上げを伸ばすことに心血を注ぎ、それが目に見える結果として出るとうれしい」「マニュアル通りに接客する必要がなく、自分で考えて行動できる点が、創意工夫のしがいがあり、やりがいがもてる」などといった声が多く見受けられました。指示されたことをそのままするのではなく、どうしたらもっと良くなるかということを常に考え実践できる人材が求められるでしょう。
良品計画は、顧客に理性的な満足感と、簡素の中にある美意識や豊かさを感じてもらうため、「良品」の新たな価値と魅力を生活者の視点で探求し、提供していくことを目指しています。採用面接ではこういった社風にマッチするかが見極められるでしょう。
■選考は何次まで?
良品計画は、新卒採用は行っていますが、中途採用では、まずパートナー社員(パート)もしくはアルバイトとして入社後、必要なステップを踏んで正社員試験を受験し、合格した際、正社員になるという流れをとっているようです。最短2年ほどで正社員に登用されます。正社員になるとすぐに店長を目指す形になり、それがキャリアのスタートとなります。
パートナー社員に応募するには、まず履歴書とコーポレートサイト内のパーソナルシートを提出し、面接という流れになります。正社員試験の際の面接では、面接回数は1回という口コミが多いですが、なかには数回あったという方もいます。内定までの所要期間は、1〜2週間程度のようです。正社員を目指す方のための研修があったり、店舗の社員も積極的に面接対策などアドバイスをしてくれる雰囲気もあるようです。
コーポレートサイトの採用ページに応募者に向けたメッセージや、社員インタビュー、1日の仕事の流れ、そして正社員登用までの流れが詳細に記載されていますので、確認するようにしましょう。
■面接内容の傾向は?
正社員試験の面接は、一般的な質疑応答が多く、他社の選考と同様の面接対策をしておく必要があります。またパートナー社員などですでに店舗業務を経験しているため、これまで店舗スタッフとしてどのようなことをしてきたか確認されます。店舗スタッフを通じて感じた「無印良品」の魅力、やりがいを簡潔に熱意をもって伝えましょう。
その他「無印良品の中で一番好きな商品は何ですか?」といった質問もあるようです。商品を理解しているかという確認とも取れるので、パートナー社員として勤務している際には、商品一つひとつの特徴をしっかり押さえ、学んでおくことも大切です。そして無印良品の商品にどれだけ愛着を持っているかも合わせて伝えられると良いでしょう。面接受験者の中には、無印良品の衣服を着て面接に臨んだという方もいます。
また口コミの中には、パートナー社員の際、「どこに勤務していたかによってできるコネクションもかわる」といった声もあります。自宅から近くて通いやすいということも大切ですが、正社員を目指す場合は、街の中心部にあるような規模の大きい店舗で勤務を始めるということもポイントになってくるでしょう。
良品計画の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
良品計画の面接攻略法(面接対策)
■良品計画の「中期経営計画」を理解した上で自己分析をする
良品計画の面接を受ける上では、中期経営計画を理解しておくことが不可欠です。主だった内容は以下となります。
中期経営計画 2017〜2020年度
基本方針
現場で主役に据えて大切にし、全員で「良心とクリエイティブ」を実践する風土と仕組みをグローバルに発展させる
実現目標と課題
■実現目標
・独自性のある品揃え/お求めやすい価格の実現
・適正品質、適正価格で地域のくらしに貢献
・専門性、多様性のある人材育成を実現
・持続的な成長基盤の構築
■課題
・グローバルサプライチェーンマネジメント向上
・商品開発力の向上
・グローバル人材育成
・コーポレートガバナンスの実現
良品計画の経営計画は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営計画に合致する人材であることをアピールしましょう。
社員の口コミには、「顧客の接客を通し、本音のニーズを引き出すことや、商品の良い点、改善点を発見し本部にフィードバックすることで、更に良い商品を提案・開発することもでる。」という声もあります。常に顧客目線に立ち、商品一つひとつをさらに良い物にしたいという気持ちで業務に取り組む姿勢や、そういったことに気付ける着眼点をもつ人材が求められるでしょう。前職の経験やパートナー社員時の経験の中から、自分の「気づき」で顧客のニーズに応えられたことや、良品とはどういうものかを常に意識し、より良い商品を提供したいという熱意をエピソードも交えて伝えられると良いでしょう。また海外に店舗を構える良品計画では、こういったことをグローバルな視点で考察していくということも大切です。無印良品の商品を初めて手に取る人にはどう魅力を伝えるかなども常に意識し、日々研鑽している姿勢もアピールできると良いでしょう。
良品計画は、どのような部門でも必ず店舗(現場)での業務を重要視するようです。面接時も接客の基本となる身だしなみや明るく好感のもてる話し方、店頭で失礼のない対応ができるかなども確認されますので、しっかり身に着け面接に臨むようにしましょう。
常に顧客のニーズを意識し、長年利用している顧客から新しい海外の顧客など、幅広く無印良品の商品を手に取ってもらえるよう意識し、日々創意工夫して主体的に行動できる人材であることをアピールしましょう。
■「なぜ良品計画に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
良品計画の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ良品計画か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、良品計画という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 株式会社ユニクロ
- 株式会社ニトリ
良品計画の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように良品計画の採用面接を受ける前には、中期経営計画に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「顧客に理性的な満足感と、簡素の中にある美意識や豊かさを感じてもらうため、「良品」の新たな価値と魅力を生活者の視点で探求し、提供していくことを目指す」という社風を意識して、「常に顧客のニーズを意識し、長年利用している顧客から新しい海外の顧客など、幅広く無印良品の商品を手に取ってもらえるよう意識し、日々創意工夫して積極的に行動できる人材である」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
20歳女性/ショップスタッフ【結果:二次面接を辞退】
23歳女性/ショップスタッフ【結果:入社】
29歳男性/ショップスタッフ【結果:一次面接で不採用】
25歳女性/店長【結果:入社】
良品計画の採用面接に向けて
良品計画の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「顧客に理性的な満足感と、簡素の中にある美意識や豊かさを感じてもらうため、「良品」の新たな価値と魅力を生活者の視点で探求し、提供していくことを目指す」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- 良品計画の中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ良品計画か」に対する応えを明確にしておく。
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大学を卒業後、ビル衛生管理業務会社に入社。人事部で新卒採用を担当。選考会から内定者フォロー業務に従事。