島津製作所の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
愛社精神が強く、穏やかで内的思考の社員が多く、のんびりとした雰囲気のため、積極的に新たなことにチャレンジするような風土はあまり強くないようです。
就業時間外に飲み会やクラブ活動が活発に行われ、社員同士は仲が良いため、社内結婚も多いようです。
福利厚生は、独身寮(家賃1万円未満)や家賃の7割程度を会社が負担する住宅補助の他、全国の宿泊・レジャー施設を安く利用することができるカフェテリアプランなどもあり、手厚い待遇のため社員の満足度は高いようです。
働き方改革を全社的に推進していることもあり、残業・休日出勤が少なく、有給が取得しやすい環境のようですが、製造・技術系の職種については時々休日出勤が発生するようです。ただし、必ず振替休日がもらえるため、不満を抱いている社員は比較的少ないように見受けられます。研究系の職種についてはフレックスタイム制を導入しており、より働きやすい環境が整備されているようです。
産休・育休からの復職後もワークライフバランスを意識して働くことができる他、子供がいるかいないかに関わらず管理職として活躍している女性社員もおり、女性にとって働きやすくかつやりがいのある職場であることが伺えます。
労働組合が強く従業員の賃金は安定的である一方で、どんなに頑張っても、給与や賞与、職位への影響は薄いため、評価体系に疑問を抱き、退職する人もいるようです。また、リーダーシップを発揮して課題を解決していこうとする社員や、革新的な取り組みを積極的に採用しようとする社員が少ないため、モチベーションダウンにつながっている社員もいるようです。
社員同士が仲良く穏やかな職場で、大勢のスペシャリストと共にチームワークを最大限に発揮しながら業務に従事する。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
選考のプロセスは、2回の面接後、適性検査(SPI)が行われ、最後に1回面接があります。面接官は、1次面接が応募職種の課長、2次面接が応募職種の部長、最後に人事部長及び、応募職種の役員が担当します。
選考期間は2カ月間とやや長い期間を要するようです。
全体的には「和やかな雰囲気だった」という口コミが多く見受けられますが、中には「圧迫面接のようだった」と感じた方も少数ですが見受けられますので、当日は冷静に臨むことができるようシミュレーションしておきましょう。
募集職種は、営業や製造、研究開発、管理部門に分かれており、製造部門については、機器の種別でさらに細かく分かれているほか、その時々で募集職種が変わるため、都度ホームページの採用情報を確認する必要があります。
■面接内容の傾向は?
「転職理由」や「島津製作所を志望する理由」、また「これまでの仕事や成果」「採用された場合、どんな仕事がしたいか」などオーソドックスな質問が多く、変わった質問やケーススタディなどはほとんどないようです。
面接では、「どのような仕事がしたいか」、「会社に対してどのように貢献することができるか」などを見ているようなので過去のプロジェクト成果や特技について具体例とともに紹介できるように準備しておきましょう。また職種によっては、国語や英語の筆記試験を受ける必要がありますので問題集などで勉強しておくと良いでしょう。
前述の社風への理解の中で、”リーダーシップを発揮して課題を解決していこうとする社員や、革新的な取り組みを積極的に採用しようとする社員が少ない”と記載しましたが、直近の採用情報における求める人材像としては、「自ら行動できる」「チャレンジ精神豊富」「好奇心旺盛な」「粘り強い」人材を求めているようです。こちらは、この後の記事に記載されている中期経営計画に沿った直近の採用方針ですので、これまでの社風から変化しているという点に留意することが必要と考えられます。
島津製作所の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
島津製作所の面接攻略法(面接対策)
■島津製作所の中期経営計画を理解した上で自己分析をする
島津製作所の面接を受ける上では、中期経営計画を理解しておくことが不可欠です。2018年度より、新中期経営計画として、以下を掲げています。
島津製作所の中期経営計画は、今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこれに合致する人材であることをアピールしましょう。
新中期経営計画において、「課題の解決」「新規開拓」「イノベーションの促進」などを方針として挙げていることからも、「探求心」「チャレンジ精神」「自主性」を併せ持つ人材が求められていると言えるでしょう。
面接では、上記を意識した具体的なエピソードを話すことで島津製作所に相応しい人材であることの強いアピールとなるでしょう。
例えば、これまでの業務において困難な状況でも自ら行動し、チームメンバーをけん引した経験や、トライアンドエラーを繰り返して成果が得られたプロジェクトなどがあれば、具体例とともに紹介することで、即戦力のある人材として高く評価されるでしょう。
■「なぜ島津製作所に転職するのか」の明確化には他社研究も忘れずに
島津製作所の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ島津製作所か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、島津製作所という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●テルモ株式会社
●オリンパス株式会社
●ニプロ株式会社
島津製作所の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、島津製作所の採用面接を受ける前には、中期経営計画に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。
そして面接の場では、「社員同士が仲良く穏やかな職場で、大勢のスペシャリストと共にチームワークを最大限に発揮しながら業務に従事する」という社風を意識して、「探求心」「チャレンジ精神」「自主性」を併せ持つ人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代前半・男性/研究開発] 【結果:1次面接で不採用】
[20代後半・男性/代理店営業] 【結果:2次面接で不採用】
[男性/研究開発] 【結果:最終面接で不採用】
[30代前半・男性/技術関連] 【結果:内定を辞退】
島津製作所の採用面接に向けて
島津製作所の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「社員同士が仲良く穏やかな職場で、大勢のスペシャリストと共にチームワークを最大限に発揮しながら業務に従事する」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
●島津製作所の中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社についても研究し、「なぜ島津製作所か」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
筑波大学卒業後、大手食品メーカーに入社。人事部、広報宣伝部に配属。ダイバーシティ推進、制度の改革や研修企画などに従事。英国在住。