アサヒビールの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
アサヒビールは、アサヒスーパードライ・クリアアサヒといったビール類商品を筆頭に、”ブラックニッカ”・”ジャックダニエル”を代表するブラウンフォーマン社のウイスキー、”かのか”ブランドを中心とした焼酎、”サンタ・ヘレナ・アルパカ”ブランドのワイン、”贅沢絞り”を核として成長を続けるRTD商品を重点ブランドにおく、酒類業界において国内最大規模を誇る企業です。
酒類業界ということもありアサヒビールでは体育会系の気質が強く、学生時代は体育会系の部活動に所属し、なおかつ主将を務めていたというタイプが多い特徴があります。飲み会や社内イベントが多数設けられており、業務・プライベート問わずお酒を飲む機会が頻繁にあるため、いわゆる”飲みニケーション文化”が根付いています。そのため上司・部下の関係性も良く、部署間を越えた交流も盛んなため、「部署問わず社員全体の仲が非常にいい」という口コミからも分かる通り、社内での風通しの良さが伺えます。
仕事では顧客や消費者との距離が近いこともあり、リアルな意見や市場の動向、売上データなど市場の動きや情報を細かく収集し、スピード感を持ちあらゆる問題・課題解決に取り組む姿勢が求められます。数字に対してのプレッシャーや責任を感じる一方で、「自分の関わった商品をお客さんが笑顔で飲んでる場面を見る機会があり、とてもうれしい」「酒類業界という競合がひしめく狭き世界で、自力を持って結果への道を切り開ける魅力がある」という”やりがい”を実感しながら働く社員が圧倒的に多く、”働きがい”を感じることができる企業といえるでしょう。
最近ではグローバル展開にも力を入れ、事業利益の海外比率は40%ほどになり海外事業の成長が見て取れます。欧州ビール事業を中心に『グローカルな価値創造経営』が期待されています。
酒類業界という競争が激しいニッチな世界で、「”お酒ならではの魅力を伝え、付加価値のイノベーションを創造する”を根幹に、自ら高い目標を設定し挑戦し続ける」こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
アサヒビールの選考は、応募する部門や業種によって選考プロセスが異なりますが、多くは『1次面接』⇒『2次面接』⇒『筆記試験』⇒『最終面接』の流れで行われます。筆記試験においては、ビール売り場を見て感じたことを作文形式で提出するケースやWEBテストなど様々です。
アサヒビールは離職率が低いため、中途採用の募集が出ることがほとんどありません。そのため、コーポレートサイト内でもキャリア採用の募集情報を見かけることは、非常に稀です。しかし、コーポレートサイト内にはキャリア情報の登録フォームがありますので、アサヒビールへの転職を考えている場合は、必ず登録をしておくようにしましょう。
また他にもエージェントに登録をしておくなど、キャリア求人の情報を仕入れるルートをいくつか確保してくことが大切です。アサヒビールは知名度が高くコアなファンも多いため、転職の難易度は非常に高いといえます。まずは、求人情報の収集に力を入れるようにしましょう。
アサヒビールでは、『技術開発』『研究』『営業』3つの職種に分けることができます。
営業職は、販売営業・国際部・マーケティング・量販販売・業務用営業に分かれます。商品生産の企画や顧客ニーズの調査などを中心に、アサヒビールブランドを広める任務を担います。技術職は、パッケージング・醸造の部門に分かれます。主に自社工場での勤務がメインとなります。研究職は、商品開発・技術開発・研究基盤に分かれ、自社商品をより顧客のニーズに合うものへと改良したり、新しい商品の開発をします。
■面接内容の傾向は?
アサヒビールは、イノベーションに挑戦する風土を持ち味とし、海外事業や飲料ブランドの拡充などの挑戦を繰り返してきました。コーポレートサイトでも、”新しい舞台に飛び込み、グローバルに活躍したい、熱い想いをもった人材”を求めている”と記しています。
そのため「あなたの強みは?」「あなたの熱い思いを聞かせてください」という、どんな仕事に対して情熱的に取り組む人物であるかを問う質問が出ることもあります。体育会系の会社という事もあり、淡々と質問に答えるよりも、熱い思いを伝えるスタンスで面接官と向き合うと良いでしょう。
アサヒビールでは、自社ブランドへの誇りや商品・自社への愛着を持ち日々の仕事に取り組んでいます。
そのため、「お酒は日ごろからよく飲むのか?」「ビールは好きですか?」「スーパードライは飲んだことありますか?」というアサヒビールならではの質問が多くみられます。
質問に対してストレートに返答することはもちろん、ニッチな業界であることから競合企業との違いや、差別化が難しい商品の中でアサヒビール商品の位置付けについて、コーポレートサイトの情報だけではなく、有価証券報告書・IR資料・株主向けの年次報告書などにも目を通し、自分の意見を明確に伝えることができるようまとめておきましょう。
アサヒビールの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
アサヒビールの面接攻略法(面接対策)
■アサヒビールのグループ理念「Asahi Group Philosophy」を理解した上で自己分析をする
アサヒビールの面接を受ける上では、グループ理念「Asahi Group Philosophy」を理解しておくことが不可欠です。「Asahi Group Philosophy」は以下の3つで構成されています。
アサヒビールの『Asahi Group Philosophy』は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営の基本に合致する人材であることをアピールしましょう。
『Asahi Group Philosophy』からは、持続性のある企業価値の向上を根幹とし、全従業員が消費者や顧客の立ち場に立ち、”期待と想像を超越するサービス・商品を提供し続ける企業である”という姿勢が伺えます。
このことから「挑戦」「革新」「感動」をキーワードとして重要視し、未知の事象にも恐れずイノベーションを起こせる人材でアピールすることがポイントです。これまでの経験に「挑戦」「革新」のキーワードを織り交ぜることはもちろん、結果として誰にどんな「感動」を与えたのかを語ることができる自己PRを用意しておきましょう。
また顧客や消費者の”楽しい生活文化の創造”を社会使命・企業存在価値として掲げており、顧客や消費者に対して対等に向き合い、時には寄り添い”最高の満足”のために責任ある行動ができる使命感を持つ人材を求めています。
さらに社員一人ひとりがそれぞれの強みを活かし、一丸となって様々な課題に取り組む社風からは、個人の成長のみならず、後輩や部下の伸びしろをバックアップできる姿勢も重要です。
プロジェクトを通じて、メンバーと共に感動を共有できる熱い人材である事を強調できると、アサヒビールのカルチャーにフィットする人物だと思ってもらう事ができるでしょう。
■「なぜアサヒビールに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
アサヒビールの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜアサヒビールか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、アサヒビールという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 麒麟麦酒株式会社
- サントリーホールディングス株式会社
- サッポロビール株式会社
アサヒビールの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、アサヒビールの採用面接を受ける前には、グループ理念である『Asahi Group Philosophy』に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「”お酒ならではの魅力を伝え、付加価値のイノベーションを創造する”を根幹に、自ら高い目標を設定し挑戦し続ける」という社風を意識して、『新しい舞台に飛び込み、グローバルに活躍したい、熱い想いをもった人材』であると印象付けられるよう、具体的な行動やエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[30代前半・男性/代理店営業] 【結果:1次面接で不採用】
[20代後半・男性/代理店営業] 【結果:入社】
[20代前半・男性/研究開発] 【結果:3次面接で不採用】
[30代前半・男性/ルートセールス] 【結果:入社】
アサヒビールの採用面接に向けて
アサヒビールの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 『”お酒ならではの魅力を伝え、付加価値のイノベーションを創造する”を根幹に、自ら高い目標を設定し挑戦し続ける』という社風を意識して、『新しい舞台に飛び込み、グローバルに活躍したい、熱い想いをもった人材』であることを自分の言葉でアピールする。
- グループ理念である『Asahi Group Philosophy』を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜアサヒビールで働きたいのか」に対する答えを明確にしておく。
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経営コンサルティング会社で採用コンサルやデータ分析を行いながらライターとして活動中。得意分野はスタッフ採用と教育。