SAPジャパンの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
外資系らしく社員一人ひとりの裁量権が大きく、思う存分能力を発揮できる企業です。主力のERP(統合基幹業務システム)では世界でも大きなシェアを誇り、社歴が浅い社員からも「大手企業の役員クラスと直で商談できる」「取引先の社長からいろいろ相談される」などといった声が多く聞かれ、そういった点にやりがいを感じる人も少なくないようです。
一方、福利厚生面が充実していないと言われがちな外資系にもかかわらず、各種休暇制度などの一般的なものから、コーヒーやマッサージの無料提供などユニークなものまでさまざまに用意されています。産休や育休制度が整い女性が長く働き続けられる上、昇進や昇給に性差はなく、女性管理職も多く活躍しています。
以上のように実績を上げれば誰もが理想のキャリアパスを実現していける土壌がある一方、丁寧な指導など何らかのサポートで社員を育てるといった文化はなく、「待ち」の姿勢でいては、報酬を増やしていくことも企業人として成長していくことも難しくなります。
受け身ではなく自ら貪欲に学びに行き、思ったことを行動に移して成果に結び付ける。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
「開発・技術」「営業」「コンサルティング・顧客サポート」「マーケティング」「コーポレートオペレーション」「人事」「ファイナンス」とさまざまな部署がありますが、特に部署ごとに採用プロセスが定められているわけではありません。
いずれの部署の場合も状況に応じて、面接の形式や回数などが異なります。なかには最終面接で採用不採用が決まらず、後日さらに追加の面接を受けた人もいるようです。
一例として、コーポレートサイトで紹介している基本的なプロセスを確認しましょう。事前の書類選考後、場合により評価テストを実施。その後採用マネージャーとの1回の面接で採用不採用が決まります。
一方口コミでは、人事面接→現場マネージャー面接→ハイアリングマネージャー面接の合計3回の面接で決まったという声が多くありました。
面接の形式や回数にかかわらずどのような場合でも対応できるよう、心構えが必要です。
■面接内容の傾向は?
面接は、ざっくばらんな雰囲気の中で行われます。まずは自己PRや志望動機、前職についてなど一般的なことを聞かれます。
質問に対する回答の内容もさることながら、質問の趣旨を誤りなくとらえた的確な回答となっているか、説得力がある話し方かなど、「コミュニケーション能力や対人折衝力などを見られる」という声が複数ありました。
また、営業関連の部署では、実際の商品のデモンストレーションや、ある課題に対する解決策のプレゼンテーションをさせられた人も多く、同社の主力商品についてはある程度把握しておく必要があるでしょう。
「今は勤務時間中のはずですが、仕事中に面接を受けに来ていいのですか」といった回答しづらい質問をされるケースもあります。正直に答えるしかありませんが、仮に仕事を抜け出して来ている場合は、「将来にかかわる重大なことを決めるために致し方なかった」こと、「これまで以上に数字を出すなどして現在の勤務先へはお返しをするつもりである」ことなど、プラスの印象に変換して回答できれば理想的です。実際にそういった回答をして採用された人もいます。
SAPジャパンの面接攻略法(面接対策)
■SAPジャパンの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
SAPジャパンでは、2012年に策定した中長期的な経営ビジョン「SAPジャパンビジョン」を指針として、現在事業を展開しています。同社の面接を受ける上では、同ビジョンを理解しておくことが不可欠です。主だった戦略には以下のようなものがあります。
また「SAPジャパンビジョン」を実践していく上において、次の行動5原則を社員一人ひとりが意識することが重要としています。
「SAPジャパンビジョン」は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこのビジョンに合致する人材であることをアピールしましょう。
「世界の叡智と革新性をもって、変革を目指す全ての人と共により良い明日を創る」。グローバルな規模で成功した企業らしく、壮大なビジョンを掲げています。当然社員にも世界規模の広い視野と既存の枠にとらわれない自由な発想、さらには失敗を恐れない行動力が期待されます。
ビジョンを実現するために必要な姿勢は、「あなたがオーナーシップを持って行動する」「既成概念に捉われず、常に新たな発想を」「大きな成長と成果のためにリスクを取る」と、行動5原則にも明記されており、同社が社員に求める要素は極めて明確です。これまで自分がリーダーとなって成功させたプロジェクトや誰も気づかなかった課題を見つけて解決に導いた事案などがあれば、積極的にアピールするといいでしょう。
ただし、ここで気を付けなければいけないのは、社員のミッションは「顧客への感謝を忘れず顧客志向でサービスや製品の提供をすること」だということです。どれだけ自信にあふれていても、他者の心に寄り添う能力が欠如しているような人は敬遠されます。
前述の通り同社の面接はフランクな雰囲気の中行われますが、ある程度の緊張感を持ち、謙虚な態度で面接に臨むことを忘れてはいけません。
■「なぜSAPジャパンに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
SAPジャパンの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜSAPジャパンか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、SAPジャパンという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 日本オラクル株式会社
- 日本マイクロソフト株式会社
- 日本アイ・ビー・エム株式会社
SAPジャパンの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、SAPジャパンの採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「受け身ではなく自ら貪欲に学びに行き、思ったことを行動に移して成果に結び付ける」という社風を意識して、誰も気づかなかった課題を見つけて自ら解決策を模索し、失敗を恐れず未来に結び付けていけるような人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[30代前半・男性/教師・インストラクター] 【結果:入社】
[40代前半・男性/法人営業] 【結果:内定を辞退】
[40代後半・男性/コンサルティング営業] 【結果:入社】
[不明・女性/カウンターセールス] 【結果:内定を辞退】
SAPジャパンの採用面接に向けて
SAPジャパンの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「受け身ではなく自ら貪欲に学びに行き、思ったことを行動に移して成果に結び付ける」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- SAPジャパンの経営戦略を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜSAPジャパンか」に対する答えを明確にしておく。
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関西学院大学商学部卒。証券会社営業などを経て現在はフリーランスで活動。保険、年金、投資など幅広いジャンルに対応。2級FP技能士。