ベイカレント・コンサルティングの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
ベイカレント・コンサルティングは1998年創業のコンサルティングファーム。売上、利益ともに年15~20%と確実な成長を続けています。
急成長した背景にはまず、市場の成長が挙げられます。ほとんどの事業が衰退に向かう日本で、コンサルティングは数少ない成長産業。特にデジタルコンサルティングは年23.8%の勢いで市場が拡大しています。次に流動性の高さや風通しのよさから、IT産業の激変に適応してこれたという要因が考えられるでしょう。口コミからも「大企業病とは無縁」「若くても抜擢される」「やりたいことをやらせてもらえる」など、若い人が多く活気のある雰囲気が伝わってきます。社内は「営業ありき」で、やはり成果を出せることが重要。年齢にこだわらず優秀な人が抜擢され、経営幹部へ昇進することも。
しかし、技術職の場合はユーザー企業に派遣となり、営業担当の実力によって自分の給与が左右されてしまうこともあります。また、若い人が多いため「35歳を過ぎると居心地が悪くなってきた」という人も。
数字を挙げてバリバリ稼ぎたい若者が集まってくる会社。
こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
ベイカレント・コンサルティングの中途採用では書類選考後、WEB-GABテストと面接数回が行われます。選考期間は1カ月以内で、早い人では1週間で内定が決まるなど、比較的短め。口頭で業界用語の試験が行われることもあるようです。
WEBテストと言えばSPIが一般的ですが、GABテストはSPIに比べ、1問を解くのにかけられる時間が非常に短いという特徴があり、回答スピードが求められる試験です。科目は「言語」「係数」「性格検査」の3種類ですが特に計算などの情報処理能力が重要。攻略本も出版されているので、ぜひ入手を。
コンサルタント希望であっても営業の経験を問われたり、「採用になった職種がSEなのかコンサルなのかわからない」などの口コミから職種の境界があいまいな一面を垣間見ることができます。事業の成長期には、予想外の業務が生じ、専門の担当者がおらず一人の人が幅広い業務を賄うことも。今まさにその渦中といった様子。職種にこだわらず、業務を完成させる気概が問われます。
途中で前職の給与の源泉徴収票を提出することもあります。前職の年収についてうそをつくと確実にバレるので注意しましょう。
■面接内容の傾向は?
よく聞かれる質問は3種類。まずは最後に仕事を選ぶときに「仕事内容・報酬・労働時間」のうちどれを重視するかを問われます。どれかを選び、その理由も考えておきましょう。
次に、子供時代も含めた「人生の選択」についてなぜそれを選んだのか、理由まで突っ込んで質問される人が多数います。人生の節目でどんなことを考え、実行していったのかわかりやすく説明できるように準備しておく必要があります。
最後に「もし~だったらどうするか」という質問。「上司に黒いものを白だと言われたらどうするか」「当社の売り上げを2倍にするには」といった入社した場合の仕事ぶりをイメージするような質問から、「もし今砂漠にいたらどうするか」などと価値観を問われることも。前提条件があいまいなため、的確なアドバイスを目指そうとすると答えられなくなってしまいます。合格した方はパッと思いついた「その状況でできること」を数点述べている様子。解決策を深く考えすぎるよりは、話の中で経営的な視点や行動力をアピールするよう心がけてください。
ベイカレント・コンサルティングの面接攻略法(面接対策)
■ベイカレント・コンサルティングの経営戦略を理解した上で自己分析をする
ベイカレント・コンサルティングの面接を受ける上では、経営戦略を理解しておくことが不可欠です。主だった戦略には以下のようなものがあります。
・ FY2019~FY2021を「将来の持続的な事業拡大に向けた基盤固めの3年間」と位置付ける。
・売上・利益ともに、これまでの成長スピード(15~20%成長)を維持した着実な成長を目指す。
ベイカレント・コンサルティングの経営戦略は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。
ベイカレント・コンサルティングは2021年までの期間を「基礎固めの期間」と位置付けており、これまで通りの持続的な成長を目指しています。そのために経験者・新卒含め15%の人員増加を計画しており、積極的な採用活動が行われるでしょう。課題としては「ブランド力の向上」や「付加価値の強化」が掲げられています。自社サービスの知名度アップに貢献した経験やベイカレント社と競合他社の差別化のアイデアなどがあれば積極的にアピールしてみましょう。
2022年以降はグローバル進出やインキュベーション、アライアンスによるさらなる成長を目指す予定で、採用される人材の傾向にも変化が訪れそうです。グローバル人材の採用にも重点がおかれているため、語学力や世界に向けた成長戦略の策定経験もPR材料となりそうです。
■「なぜベイカレントに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
ベイカレント・コンサルティングの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜベイカレント・コンサルティング)か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、ベイカレント・コンサルティングという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社
- アクセンチュア株式会社
- アビームコンサルティング株式会社
ベイカレント・コンサルティングの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、ベイカレント・コンサルティングの採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「年齢に関わらず結果を出せる人が抜擢される」という社風を意識して、ブランド力の向上や付加価値の強化に貢献できる人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接官が「経営とは利益を上げることだ」と応募者に言ったという口コミも。自社で商品を持つ会社が金銭的なことよりも「社会への貢献」や「顧客の満足」に重点を置いて話を進めることが多いのに対し、この価値観はお客様のビジネスを成功に導く使命を背負っているコンサルならではでしょう。面接を受ける際に念頭に置いておきましょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
30代前半・男性/経営コンサルタント【結果:最終面接を辞退】
30代前半・男性/経営コンサルタント【結果:入社】
30代前半男性/販売促進【結果:2次面接を辞退】
20代後半男性/経営企画【結果:1次面接で不採用】
ベイカレント・コンサルティングの採用面接に向けて
ベイカレント・コンサルティングの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の6つです。
- GABテストが実施される可能性が高い。事前に情報入手し、対策しておく。
- 幼少期からの人生の節目を書き出し、なぜそれを選んだかを言葉で説明できるようにしておく。
- 回答には経営的視点を入れるように心がける。
- 「年齢に関わらず結果を出せる人が抜擢される」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- ベイカレント・コンサルティングの経営戦略を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜベイカレント・コンサルティングか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
ベイカレント・コンサルティングなど外資系または高年収確定のハイクラス求人の転職をより確実に成功させたい方はグローバルウェイ・エージェントがお手伝いします(登録フォームに飛びます)。費用は一切かかりません。よろしければぜひご相談ください。
グローバルウェイ エージェントについてお知りになりたい方はこちらのサイトをご覧ください。こちらからでも登録できます。
「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
慶応義塾大学卒業後、大手ITメディア、出版社ライターを経て、旅行会社に勤務。新規事業企画に携わる。