関西電力の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
関西圏を営業区域とし、日本の電力会社では売上高2位を誇る関西電力。連結子会社72社、持分法適用会社4社で構成されている大手リーディングカンパニーです。電力をメイン事業にしている一方、不動産や通信、介護、防犯などあらゆる暮らしのニーズに応えたサービスも多角的に展開しています。
そんな関西電力は、関西圏に根付く大企業の気質から学歴重視のところが見られ、特に京都大学・神戸大学・大阪大学といった関西国公立とその他の大学との区別が明確に現れることがあるようです。実際に出世に必要な要素として「学歴」という書き込みが散見され、採用においても学歴が影響するケースがみられます。一方で、難関大学出身の社員が多いこともあり、社員のレベルが高く、常に仲間と共に刺激ある仕事ができるとの口コミも見られます。
給与や待遇面では年功序列が強い傾向にありますが、「仕事量に対して妥当」「不満はない」という声が多く聞かれる一方、震災や原発事故などインフラ事業に大きく関わる事象が起きた後は「給与が目減りした」「各種手当がカットになった」といった待遇の変化が生じることもあるようです。
関西電力の採用ではコーポレート内の新卒採用のページに「挑む。関電」と大きくキャッチコピーが掲げられています。求める人物像を具体化したそのワードは、当然キャリア採用にも当てはまります。同社が長年培ったノウハウに縛られることなくフラットに物事を熟考し、新しい領域に挑戦できる人材が求められます。
関西電力のブランドや企業規模に甘んじることなく、次世代インフラの創出において何が必要なのか、それを叶えるために何をすべきなのかを壁にぶつかりながらも挑み続ける。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
関西電力の選考は書類選考⇒WEBテスト⇒面談⇒内定の順に行われます。WEBテストはベネッセキャリアが提供しているGPSというテストが実施されることが多いようです。GPSは思考力・基礎能力・パーソナリティーの3つをはかりますが、応募する職種によっては一部のみの受検というケースも。重要視されるポイントが異なるようです。ネット上にも対策方法が上がっているので、受検前には確認しておきましょう。
面接はリクルーター面接の次に、人事担当・希望部署の部長との面談という流れが多いようです。リクルーター面談は最多で3回あったとの口コミがありますが、リトル・シニア・シニアマネージャーと面接回数が進むにつれて面談するリクルーターが変わりまたそのポジションも上がります。リクルーターを通した採用を重視している面もあり、リクルーターに自分を売り込めるかが内定へのカギとなります。
リクルーター面談に合格した方のみ、人事担当・希望部署の部長との面談の連絡をもらうことができます。こちらの面談も内定まで3回行われたという方もおり、全選考が終了するまでに3ヶ月かかる方もいます。関西電力のようにロングスパンの選考においては、モチベーション維持とスケジュール調整も重要なポイントといえるでしょう。
■面接内容の傾向は?
関西電力のキャリア選考において重要なポイントは、各選考ステップにおいて一つひとつしっかりと対策を行うこと。同社は東京電力ホールディングス株式会社に続き、日本においてシェアNO,2を誇る大企業。関西のみならず日本有数のインフラ企業として全国で認知されており、優秀な人材からの応募が殺到します。
書類選考はもちろんWEBテストでも足切りが行われ、面接までに多くの方が不採用になります。面接対策を練る前に、まずは職務経歴書・履歴書を丁寧に書き込み面接の権利を獲得することを優先的に考えましょう。
また面接では、短い時間で多くの質疑応答が交わされる傾向にあります。深く突っ込まれることはないようですが、聞かれたことに対して落ち着いて的確に回答できるよう面接対策にも時間を惜しんではいけません。
短時間でどれだけ自分をアピールできるかが勝負の分かれ目。特に多くの方が質問されている「なぜ関西電力なのか?」という問いに対しては、他の電力会社やインフラ企業との差別化を明確に伝えられるよう、競合企業の研究も怠らないようにしましょう。
関西電力の面接攻略法(面接対策)
■関西電力の中期経営計画であるを理解した上で自己分析をする
関西電力の面接を受ける上では、中期経営計画を理解しておくことが不可欠です。中期経営計画では具体的な取り組みと方向性を以下の4つにまとめています。
関西電力の「中期経営計画」は、今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。
中期経営計画に記載されている具体的な取り組みと方向性の4つの項目からも読み取れる通り、同社が展開する多くの事業において「環境性」「イノベーション」「社会貢献や課題」の変革に触れていることがうかがえます。そのことからも”社風への理解”で触れたとおり、専門性を高める挑戦・新しい領域への挑戦と縦にも横にも展開できる人材が求められます。
一聞するとマルチに対応できる人材が求められているようにも聞こえますが、「何でもできるマルチ人材である」というアピールよりも、同社の社風や求めている人材を研究した上で技術職であれば前職で培った技術や経験、事務職であれば関西電力が力を入れている事業に特化した人材であると焦点を絞ってアピールするようにしましょう。さらにプライベートも含め何かに挑戦したエピソードを織り交ぜながら伝えることにより、関西電力が欲している人材であることを、面接官に対して強く印象に残すことができるでしょう。
■「なぜ関西電力に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
関西電力の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ関西電力か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているのか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、関西電力という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 東京電力ホールディングス株式会社
- 中部電力株式会社
- 大阪ガス株式会社
関西電力の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、関西電力の採用面接を受ける前には、中期経営計画に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「次世代インフラの創出において何が必要なのか、それを叶えるために何をすべきなのかを壁にぶつかりながらも挑み続ける」社風を意識して、新しい領域に挑戦できる人材であると印象付けられるよう、具体的な行動やエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
20前半男性/経営企画【結果:入社】
40前半男性/プラント施工管理【結果:最終面接で不採用】
30前半男性/営業【結果:入社】
30前半男性/会計【結果:2次面接を辞退】
関西電力の採用面接に向けて
関西電力の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 次世代インフラの創出において何が必要なのか、それを叶えるために何をすべきなのかを壁にぶつかりながらも挑み続ける社風を意識して、これに合致した新しい領域に挑戦できる人材であることを自分の言葉でアピールする。
- 関西電力の中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ関西電力で働きたいのか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
経営コンサルティング会社で採用コンサルやデータ分析を行いながらライターとして活動中。得意分野はスタッフ採用と教育。