【面接対策】京セラの中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】京セラの中途採用面接では何を聞かれるのか

創業者・稲盛和夫氏が提唱する、京セラフィロソフィとアメーバ経営で知られる京セラへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるのでしっかり対策をしましょう。


京セラの採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

1959年に設立された京セラは、「ファインセラミックス」を活用した自動車や半導体関連の部品事業をはじめ、スマートフォンなどの通信機器や太陽光発電システムなどの幅広い機器・システム事業を展開しています。

「経営の神様」と呼ばれることもある、創業者で現在は名誉会長を務める稲盛和夫氏。経営哲学「京セラフィロソフィ」と「アメーバ経営」は世界に広く知られています。人の心をベースにした経営哲学で、「人間として何が正しいか」を判断基準に行動し努力し続けることを大事にしています。また、「全員参加経営」を掲げ、小集団ごとに計画を立て全体で共有。そしてそれぞれが目標に向かい役割を果たしていくという仕組みです。

そのため、比較的フラットな社風で風通しもよいという口コミが多く見られました。特徴的なのは、社員同士の交流が非常に活発であるということ。創立記念や運動会、夏祭り、事業所レクリエーションや社員旅行など、部署の垣根を越えたコミュニケーションの場を多く設けています。京セラの経営哲学を理解し、社内の人々とのコミュニケーションを大切にする。採用面接では、このような環境において結果を出せる人材であると、アピールする必要があるでしょう。

選考は何次まで?

京セラの選考は、書類選考と1~2回の面接、適性検査で構成されています。 

募集職種は大きく分けて3つで、技術系・営業系・管理系です。たとえば技術系はエネルギー研究開発やソフトウエア設計、品質管理などさまざま。応募資格や仕事内容はもちろん、勤務地も異なるため必ず詳細を確認しましょう。営業系や管理系職種においても同様です。なお、希望職種以外においても適性があると判断された場合には、書類選考が行われることもあります。

面接官は、募集部門と人事部門が担当。一次面接は現場責任者と人事担当者、最終面接は事業部長や本部長と人事部長の場合が多いようです。募集部門が中心となり必要な人材かを判断し、人事部門として企業風土に合うかを確認しているといえるでしょう。希望があれば、内定後に面談や電話相談に応じてくれるので、疑問点や不安なことを解決し入社することができます。

面接内容の傾向は?

質問は基本的には難しいものはほとんどないようです。志望動機や職務経験、転職理由、京セラで実現したいことなど、中途採用で質問される一般的な内容といえます。珍しい質問としては、「朝食はご飯派?それともパン派?」というものがありました。このように意表をついた質問をされても、焦らずに正直な意見を述べることが大切です。

なお、「社風への理解」で少し触れましたが、京セラは独自の経営哲学をもっています。そのため、ほとんどの場合確認されているのが、「フィロソフィについて理解しているか」「経営方針に共感しているか」「社員間のコミュニケーション手段として、各種イベントが活発だが抵抗はないか」などです。これらについては、必ず情報収集を行い自身の考えを整理しまとめておきましょう。

京セラの面接攻略法(面接対策)

京セラの経営計画を理解した上で自己分析をする

面接に備え会社理解を深めるためにも、必ず目を通しておきたいのが経営計画・成長戦略です。

京セラは中期経営計画は策定せず、1年間の具体的な経営計画をもとに成長戦略を立て着実に実行していく方針をとっています。2021年3月期の目標は売上高2兆円。それを実現するために掲げている成長戦略の内容は以下の通りです。
 
まず、方向性として外部リソースの活用を挙げています。多様性や個性に対応していくため、M&Aの実行そしてオープンイノベーションを取り入れていく方針です。重点分野として挙げているのは、最先端技術・再生可能エネルギー。5GやADAS(先進運転支援システム)といった最先端の分野や、再生可能エネルギー分野は、事業の成長が期待できると同時に社会貢献にもつながるため、さらに注力していきたいと考えているようです。生産体制については、地産地消がキーワード。米国・欧州・アジア・日本において、地産地消という考え方をベースに、地域ニーズに沿った製品の供給を推進していきます。最後に生産技術・研究開発においては、AIやロボットなどの新技術を活用したものづくりをさらにすすめ、日本での成功を世界に展開していくことを目指しています。

もちろん、経営計画の実現に向けた成長戦略のベースにあるのは、「京セラフィロソフィ」と「アメーバ経営」という経営哲学であるということを忘れてはなりません。

このように、京セラの経営哲学を理解し、社内の人々とのコミュニケーションを大切にする社風において、「経営理念を実現し続けるために、チャレンジする人材」が求められていると言えるでしょう。採用選考に臨む際には、経営計画・成長戦略を理解し、達成するために自身の経験やスキルがどのように活かせるのか伝えることが大切です。

京セラサイトより

「なぜ京セラに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要

面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ当社を希望するのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいことはなんでしょうか。面接官になったつもりで考えてみてください。まず考えられるのは、「入社後なにをしたいのか」「経験やスキルをどのように活かしたい、活かせると考えているのか」など、本人の志向を問うと同時に募集しているポジションにマッチするかどうか。つづいて、業界や職種、会社についての理解度。そして、選考基準であるかにかかわらず、志望度もはかることができるのがこの質問です。

このように、「なぜ京セラなのか」という質問の意図を自分なりに想像し、考えを整理しておきましょう。また、会社理解を深めるにあたって必要不可欠なのが、競合となる他社も含めた業界研究です。具体的には、以下のような企業について調べておくとよいでしょう。

  • 日本特殊陶業株式会社
  • 株式会社村田製作所

京セラの採用面接で実際に聞かれた質問内容

このように、京セラの採用面接を受ける前には、経営計画や成長戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では「経営理念を実現し続けるために、チャレンジする人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

以下では面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。ぜひ参考にして、面接対策に活かしてください。

[40代前半・男性/建築・設備関連] 【結果:入社】

質問

創業者についてご存知ですか

回答

はい、稲盛和夫さんです。テレビで拝見し、考え方にとても感銘を受けまし…(口コミの続きとアドバイスを見る

[30代後半・男性/会計] 【結果:入社】

質問

交流を深めるための社内行事や飲み会への参加は可能か

回答

そういった方法でコミュニケーションをとることに、抵抗がないかどうか確…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代前半・男性/ルートセールス] 【結果:入社】

質問

フィロソフィに関する本を読んだことはありますか

回答

「京セラフィロソフィ」についてなど、自身の知っていることを話しました…(口コミの続きとアドバイスを見る

[女性/海外営業] 【結果:内定を辞退】

質問

販売促進につながる新商品の開発や販売方法について

回答

デフレが進むと予想されるため、新商品の開発や販売促進を進めるためには…(口コミの続きとアドバイスを見る

京セラの採用面接に向けて

京セラの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

  • 「京セラの経営哲学を理解し、社内の人々とのコミュニケーションを大切にする環境」であると認識し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。

  • 経営計画や成長戦略を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。

  • 競合他社についての理解を深め、「なぜ京セラなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉で伝えるよう心がけましょう。

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