SBTの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
大手企業や官公庁に向けて、さまざまなITソリューションサービスを提供しているSBテクノロジー(旧・ソフトバンク・テクノロジー。以下、SBT)。ソフトバンクグループの連結小会社であり、2019年にソフトバンク・テクノロジーから社名を変更した現在では、マイクロソフト社の製品を主としたクラウド事業で、約900社へのサービス導入をおこなっています。
社員の口コミを見ていくと、「独自のソリューションが少ない」「もっとブランド力を打ち出し、強みとしたほうが良い」「人手不足で、常に仕事量が多い」という声があります。IT業界では頻繁に聞かれる意見ですが、同社もそういった現状にあるようです。
しかし、仕事は忙しくとも大きなやりがいを感じるとの口コミも多く、「大手を相手にするので幅広い経験ができる」「新しい技術を学べ、スキルアップにつながる」「社員の向上心が強い」など、充実した職場環境にあるといえます。さらには、「月に一度、上長との面談がある」「横のつながりも強く、社員同士の仲が良い」と、風通しの良い社風であることもわかるでしょう。福利厚生がしっかりしている点をあげている方も見受けられます。
「情報革命で人々を幸せに」というミッションを掲げる同社。ここから読み取れることとしては、「将来を見据え、技術を通じこれからの社会に貢献していける」という人を求めているといえます。こうした理念に合う人材か、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
同社の採用までの流れを見ていきましょう。コーポレートサイトのキャリア採用情報には、書類選考後に2回の面接を経て内定、その後、条件面談となっています。このプロセスは応募職種や選考時期などによって変更される場合があります。
選考期間は1週間から1ヶ月程度となっており、面接官は現場社員、管理部門、部長、役員がおこないます。
現在の募集職種は「セキュリティエンジニア」「アプリケーションエンジニア」「データサイエンティスト」「インフラエンジニア」「運用エンジニア」「営業」その他となり、この他にもキャリア登録制度、カムバック採用制度などによる応募もおこなっています。それぞれの職種で必須資格、待遇、勤務地が異なりますので、事前に確認しておきましょう。
採用サイトにはこの他にも、人事制度、社員インタビューなどが掲載されています。あらかじめ目を通し、「どのような業務内容であるか」「福利厚生の内容は?」といった項目も併せてチェックしてみてください。
■面接内容の傾向は?
志望動機、職務経歴などオーソドックスな質問をされる傾向にあります。和やかな雰囲気で進むという口コミが多いですが、圧迫面接気味だったという声も少数見受けられます。といっても奇抜な質問をされることはなく、職歴や回答に沿って踏み込んだことを聞かれるようです。コミュニケーション能力や咄嗟の対応力を持ち合わせているかの判断材料としているのでしょう。同時に、論理的な回答をできるかという側面も見られているといえます。
技術的な点においては、不明瞭な返答をすると掘り下げられるという声がありますので、自分の意見を用意し、対応できるようにしておきましょう。さらに入社後のビジョンについても詳細を求められるので、明確な回答が必要となります。
多忙ゆえか離職率も高く、大量採用をしているとの口コミも聞かれるので、門戸は大きく開いているといえます。これまでの経験や将来の展望を整理し、自分の言葉でアピールできるよう、しっかりと対策して面接に臨みましょう。
SBTの面接攻略法(面接対策)
■SBTの第3次中期経営計画を理解した上で自己分析をする
SBTの面接を受ける際には、同社の「第3次中期経営計画」を正確に理解することが必要です。これまで同社は「2030年までにどのような企業にしていきたいか」を2011年から3ヶ年ごとに提唱し、現在では第3段階まで進んでいます。下図を参照しながら、その内容を読み解いていきましょう。
従来の売上はECソリューションとテクニカルソリューションが主でしたが、新たに「ビジネスITソリューション」「コーポレートITソリューション」と2つの部門を新設、そして事業部門や管理部門へ向け、より整備・洗練されたクラウドサービスを提供することで営業利益を伸ばすとしています。
具体的には、
- クラウド関連の導入促進
- 情報システム部門のスリム化
- セキュリティ対策の強化
- コンサルティングサービス実施
以上から、既存事業の安定と新たな部門の進化を促進し、顧客のデジタルトランスフォーメーションをさらに充実させることによって、自社の成長をも図る計画であることが分かります。
Tソリューションサービスで必要とされるのは、「迅速な対応力」「顧客との信頼関係」に他ならず、これからの未来でも不変といえます。こうした経営計画を理解した上で自己分析をおこない、面接では「常に先端技術を学び成長を続けるとともに、顧客満足度を考えた働き方をしていける」といった人材であることをアピールできるよう心がけましょう。
■「なぜSBTに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
SBTの面接では、「なぜSBTを選んだのか」という質問をされることがあります。このとき、「入社後の明確なビジョンがあるか」「今までの経歴が当社の利益につながるのか」といった点を面接官が見るだけではなく、「当社について本当に理解しているのか」を見極められています。
業界および職種理解の枠のみにとらわれず、SBTという企業の理念、中期経営計画もしっかり把握した上、比較対象になりやすい同業他社を知り、研究してみましょう。一例として以下の企業をあげますので、研究の参考にしてください。
- SCSK株式会社
- 株式会社大塚商会
- 株式会社オービック
SBTの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、SBTのこれからの展望やどういった人材を欲しがっているのかが分かってきたのではないでしょうか。面接の場では、同社の存在意義である「情報革命によって人々と社会へ貢献していく」ことを意識し、「先端技術と創造性を持ち合わせ、新たな価値を作り出していける」との人材であると印象づけられるよう、複数のエピソードを準備しておくことがおすすめです。
実際の面接で聞かれた質問をご紹介していきます。これらに目を通した上で「こういった問いにはどう回答すべきか」「自分ならばもっと明確な答え方ができる」など、シミュレーションしてみてください。
30代前半・男性/システムエンジニア【結果:入社】
30代前半・男性/システムエンジニア【結果:1次面接で不採用】
30代前半・男性/プロジェクトマネージャー【結果:1次面接で不採用】
30代後半・男性/プログラマー【結果:結果待ち】
SBTの採用面接に向けて
SBTの採用面接を受けるにあたり、押さえておきたいポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つとなります。
- 「時代の変化に沿い、技術と創造力を持って社会貢献していく」という社風を意識して、これにマッチした人材ということをアピールする。
- SBTの中期経営計画を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜSBTか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。