いい生活の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
2000年にゴールドマン・サックスのOB4名によって設立されたいい生活は、不動産分野をITでサポートすることで、人々の「いい生活」の実現を目指しています。
「不動産に関するあらゆる情報が集約される、不動産市場になくてはならない情報インフラになる」というビジョンのもと、不動産会社向けにビジネスの生産性を向上させるためのシステムツールを提供するほか、個人向けに不動産探し・不動産取引・オーナー業務をサポートするアプリケーションを提供しています。
そんないい生活のオフィスは、仕切りのないオープンなフロアで、部署を横断して会話がしやすい環境が作られています。また、社長室や役員室がないのは、部署や役職を越えたコミュニケーションを目指していることの表れだと言えるでしょう。口コミには、「代表に対して機嫌をとる必要もないし、そういう態度を社員にはまったく求めないという点では社風はいい」という声もありました。
一方で、「意思決定はトップダウン型」という内容の口コミが散見されると同時に、「役員へのアピールが必須」という口コミも。そのほか、「役員は厳しいが、経営力、指導力がある」という声もあり、こうした声からは、強いリーダーシップと早い意思決定が必要となるベンチャーならではの状況も推察できます。また、社員からは、「きちんと上司や役員の話が聞けた上で現場同士で調整できるコミュニケーションが必要」という声も。創業から20年という今、これまでのトップダウン型からボトムアップ型へと組織のあり方が見直されようとしている時期にあるとも言えそうです。
同社の面接にあたっては、ベンチャーからの過渡期にある組織であることを理解し、こうした組織の変化に柔軟性とスピード感を持って対応できる人材であることをアピールできるとよいでしょう。
■選考は何次まで?
コーポレートサイトに面接回数の記載はありませんが、複数回(おおむね2〜3回)の面接で構成されているようです。
特徴的なのは、それらの面接が1日でおこなわれるということ。1回30分程度の面接が複数回おこなわれ、わずか1日で現場の責任者から役員まで合計5〜10名ほどの面接官と話をすることになります。そのため、心身ともにタフさが求められると言えるでしょう。面接経験者の多くが「疲れた」という感想を持っていますので、スタミナと集中力を継続させるための準備が必要です。
同社では現在、新規に立ち上げられた「UXデザイン部」でのUI/UXデザイナーや、開発エンジニア職、社内SE、ビジネス職、コーポレート職などで中途採用が募集されています。詳しい情報はコーポレートサイトに掲載されていますので、必ずチェックしておきましょう。
■面接内容の傾向は?
「これまでのキャリア」「これまで成し遂げてきたこと」「自分のありたい姿」など、オーソドックスな質問は必ず出るようです。これまでのキャリアと志望動機にかい離がない場合はそれほど苦労はしないようですが、異業界からの転職の場合は相手を納得させられる筋の通った思いやストーリーが必要でしょう。
また、「自分が住んでいる県の賃貸市場規模」といった業界にまつわる質問がされる場合もあります。こうした質問に対しては、専門知識もさることながら、論理的思考能力が必要となってきます。限られた条件から論理的思考を駆使して数値を導き出す「フェルミ推定」などもある程度はできるようにしておく必要がありそうです。特に、現経営陣は投資銀行出身のため、定量面や根拠に厳しいという声も聞かれます。
面接の雰囲気については、「圧迫面接」だと感じた人も。数多くの面接官と接することになるため、中には圧迫感を持って対応する面接官もいるでしょう。ただ、これはストレス耐性や臨機応変な対応力を見るためであると考えられます。自己分析や企業研究などの準備をしっかりとおこない、落ち着いて対応するように心がけましょう。
いい生活の面接攻略法(面接対策)
■いい生活の中長期戦略を理解した上で自己分析をする
いい生活は、「不動産に関するあらゆる情報が集約される、不動産市場になくてはならない情報インフラとなる」というビジョンをテクノロジーによって達成しようとしています。
それに向け、同社が標榜するのが「国内随一の“不動産テック”企業」です。
今後、具体的に注力する戦略として、「サービスの進化及び導入支援・顧客サポート体制の充実による顧客数の継続的な拡大」「利用サービス多様化による顧客単価上昇、運用支援並びにサービスレベル向上による利用期間長期化」「不動産取引プラットフォームへの進化」をあげています。
近年、業績をけん引しているクラウドサービスは今後も拡大が見込まれ、そうした中、顧客基盤を拡大するために、顧客に有益な提案ができる営業がこれまで以上に必要になってくると言えそうです。また、不動産プラットフォームへの進化を遂げるための開発も継続的におこなわれるでしょう。
こうしたミッション・ビジョンはもちろん、それを達成するための戦略を理解し、自分がどういった側面から貢献できるのかを率直かつ具体的に伝えたいところです。例えば、これまでに携わったプロジェクトの経験を定性面だけでなく定量面からも語れると、より説得力をもって伝えることができるでしょう。
■「なぜ、いい生活に転職したいのか」をはっきりさせるためには他社研究が必要
いい生活の面接では、「なぜ、いい生活なのか」という質問がたびたび出ます。面接官は、この質問を通じて、「入社後に何をやりたいのか」「これまでのキャリアをどう活かすつもりなのか」ということはもちろん、「不動産やテクノロジーに対する関心はどの程度なのか」「不動産市場に対してどういうアプリーチで関わりたいのか」といった様々なことを見極めます。当然、競合他社との比較が必要になってきますので、以下のような企業は事前に研究をしておく必要があるでしょう。
- 株式会社ホームズ
- 株式会社LIFULL
- 株式会社いえらぶGROUP
いい生活の採用面接で実際に聞かれた質問内容
いい生活が目指している方向性や、必要とされる人材像が分かってきたのではないでしょうか。
同社は、現経営陣4名によって設立された企業ということもあり、経営陣の発言力が強いという声も聞かれます。一方で、そうした強いリーダーシップと明確なミッション・ビジョンが同社の成長をけん引してきたとも言えるでしょう。設立から20年という歳月を経て、組織はより大きく、強く、しなやかになるために変わろうとしている時期にあると言えます。そうした過渡期ともとれる時期に、柔軟性とスピード感を持って対応できる人材であることを伝えられるとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代後半・女性/人事] 【結果:入社】
[30代前半・男性/企画営業] 【結果:二次面接を辞退】
[40代後半・男性/プロジェクトマネージャー] 【結果:二次面接で不採用】
[30代前半・男性/システムエンジニア] 【結果:二次面接を辞退】
いい生活の採用面接に向けて
いい生活の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- ベンチャーからの過渡期にある組織であることを理解し、組織の変化に柔軟性とスピード感を持って対応できる人材であることを論理的に伝える。
- ミッション・ビジョンはもちろんのこと、中長期的な戦略を理解し、これに沿った自己分析を行い自己PRへと繋げる。
- 競合他社についての理解を深め、「なぜ、いい生活なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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