ナブテスコの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
2003年に帝人製機とナブコが経営統合して設立されたナブテスコ。現在では鉄道や輸送車両、飛行機、大型船舶、工業用ロボットなどに使用される精密機器の開発から販売を手がけ、中でも自動ドアに関しては国内シェアの実に50%を占めています。「ナブテスコって、ナンデスコ?」のCMをご覧になられた方もいるのではないでしょうか。
取り扱う製品の大半が日常的に目にする部品ではないため、いわばニッチな産業といえます。しかし、トップシェア製品が多いためか、社員の口コミからは仕事へのやりがいを感じる声が多く聞かれます。機械の根幹部分にあたる商品を扱う責任感、事業の安定性といった業務面での評価、さらに社員同士のチームワークの良さや、若手を大きな仕事に登用するなど、職場の風通しの良さをあげる意見も見られました。
ただ、事業部ごとに分割された制度を取っているための連携の悪さ、成熟期に入っているため将来性への不安、古い体質で若手・新人への扱いが悪い、のんびりしていて危機感がない、といった口コミも見受けられます。部署によって違いはあるようですが、上述した好意的な意見と逆の声もあがっており、それぞれによって受け取り方が異なるようです。
同社は企業理念として「独創的なモーションコントロール技術で、移動・生活空間に安全・安心・快適を提供する」としています。少子化が進み、産業用ロボットの需要向上が予測される将来においては、事業のさらなる拡大も必要となります。以上から同社は「独創的な考えを持ち、学びを忘れず、常に挑戦する意識を持つ」人材を求めているといえるでしょう。採用面接では、こうした理念に共感し実行していける人物であるかを見極められます。
■選考は何次まで?
ナブテスコの内定までの流れを見ていきましょう。コーポレートサイトに記載されている採用ステップは、書類審査通過後に1次面接と適性検査、その後最終面接を経て合格となっています。選考期間は1.5ヶ月程度と記されていますが、面接を受けた人の中には3ヶ月かかったという口コミも。
面接官は、現場社員、管理部門、部長、役員がおこない、複数を相手にした面接となる傾向が見られます。
現在のキャリア募集職種は「技術」「開発設計」「生産技術」「研究開発」「情報システム」「技術本部 CAE・材料」「特殊技能職 営業系」と多岐に渡り、それぞれ応募資格、待遇、勤務地などが異なりますので、事前の確認が必要となります。面接の場所は、基本的に希望する職の配属先での選考となります。
募集サイトには企業理念、研修制度、人事からのメッセージなど、さまざまな情報が掲載されていますので、応募前に熟読し、どういった雰囲気の会社であるかを理解しておくことをおすすめします。
■面接内容の傾向は?
志望理由や職歴など、一般的な質問が多いという口コミが見られます。雰囲気は穏やかで圧迫される感じはなく、返答に困るような質問をされたという声は見受けられません。
前項に記述したように、複数を相手にした面接なので、それぞれの質問にひとつひとつしっかりと答えられるかが重要となります。オーソドックスといっても、経歴やこれからのビジョンを明確に回答できなかったりすることは大きなマイナスとなりますので、注意が必要です。前職の退職理由と、それにつながる志望動機に関しても細かく整理をし、「なぜ当社なのか」といった問いにも、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
採用サイトには「英語力がある人材を求めている」との記載があるので、英会話に自信のある人は、ぜひアピールポイントとして準備しておくとよいでしょう。協調性を見られる傾向にもあるようなので、コミュケーション能力にも気づかいをした上で、面接に臨みましょう。
ナブテスコの面接攻略法(面接対策)
■ナブテスコの「New Value 2020」を理解した上で自己分析をする
ナブテスコの面接を受ける際は、同社の中期経営計画である「New Value 2020」を正確に理解することが重要となります。どのような方針であるかを読み解き、分析しておきましょう。
「前進・未来に挑戦」を元に策定された「New Value 2020」は、下図のように「新市場開拓」「企業価値の向上」「新しいソリューションの創造」の3項目から成り立っています。
具体的に見ていくと、まず「国外での新事業創出」をあげています。現在も海外に40社を越える子会社を有しグローバルな展開をしていますが、昨今のアジア方面における競合の成長を踏まえ、M&Aを活用したさらなる業務の拡大および、新規事業の推進を図っています。
次に、既存事業である部品の開発・製造にくわえ、「顧客へのソリューション提供」「革新的な技法による競合への優位性確立」をあげています。一例でいうと、高いシェア率を誇る部門においても、オートメーション化の向上や新しい技術を生み出すことで、より一層の業務刷新を目標としていることが分かります。
そして上記2項目を踏まえた上で「企業価値の向上実現」を目指すとしています。これは、「生産性向上の実現へ向けた環境の整備」や「事業間の相乗効果」を生み出し収益を安定させる方針で、将来的な成長への投資を見据えた計画といえます。
「うごかす、とめる。」「つぎはなにを動かそう」は、ナブテスコのプロモーションにおけるキャッチコピーです。国内外で高いシェア率を誇る同社の製品ですが、リーマンショックによる大企業の事業撤退や、海外をはじめとした競合他社の新規参入など、周囲の環境は目まぐるしく変化を続けています。そのような状況においては、「時代に取り残されず、常に先見の明を持ちながら仕事をしていく意欲」が大切です。「未来へ向け何を動かしていける?」との言葉を胸に、「New Value 2020」を理解、そして変化に敏感な人材であることをアピールできるよう、面接前に対策をしましょう。
■「なぜナブテスコに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
ナブテスコの面接では、「なぜナブテスコを選んだのか」という質問をされることがあります。ここでは面接官が「入社後の明確なビジョンがあるか」「今までの経歴が当社の利益につながるのか」といった点を見るだけではなく、「当社について本当に理解しているのか」を見極められているといえます。
業界や職種理解のみにとらわれず、ナブテスコという企業の経営理念、経営計画の「New Value 2020」もしっかり把握した上、競合の比較対象になりやすい他社を知り、研究していきましょう。一例として以下の企業をあげますので、研究の参考にしてください。
- 住友重機械工業株式会社
- 株式会社不二越
- 株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ
ナブテスコの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、ナブテスコの経営方針やどのような人材を欲しているかが分かってきたのではないでしょうか。面接の場では、同社の企業理念である「独創的な技術により、人々の移動と生活に安全・安心・快適を提供する」ことを意識し、「学びと挑戦を忘れず、新しい発想を生み出していける」といった人材と印象づけられるよう、複数のエピソードを準備しておきましょう。
以下は、実際の面接の場で聞かれた質問です。これらに目を通した上で「こういった問いにはどう回答すべきか」「好印象を与えるにはどうしたらよいか」など、シミュレーションしてみてください。
30代前半・男性/制御設計【結果:1次面接で不採用】
30代後半・男性/法人営業【結果:入社】
20代後半・男性/機械設計【結果:結果待ち】
30代前半・男性/マーケティング関連職【結果:3次面接で不採用】
ナブテスコの採用面接に向けて
ナブテスコの採用面接を受けるにあたり、押さえておきたいポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下となります。
- 「独創的な技術によって、人々の移動と生活に安心を与える」という社風を意識して、これにマッチした人材ということをアピールする。
- ナブテスコの中期経営計画「New Value 2020」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜナブテスコか」に対する答えを明確にしておく。
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