三井化学の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
さまざまな産業を支える「化学素材」を取り扱う総合化学メーカーの三井化学。主な事業領域は、モビリティ・ヘルスケア・フード&パッケージング・基盤素材そして新たに加わった次世代事業/新事業開発の5つです。
1997年創立の同社ですが、前身となる事業や会社を辿るとその歴史は100年以上。その始まりは、1912年の三井鉱山の石炭化学事業(現大牟田工場)です。その後、東洋高圧工業や三井化学工業の設立と合併を経て総合化学メーカー三井東圧化学が発足します。さらに、1955年設立の三井石油化学工業と三井東圧化学が合併し、現在の三井化学が発足しました。このような歴史から分かる通り、さまざまな文化が融合してできた会社といえます。
口コミでは、財閥系のイメージである「保守的」や「年功序列」と表現する人も。一方で、「人の三井」と言われる通り、人にやさしい、社員の声にしっかり耳を傾ける文化がある、学閥はない、明るく和やかな雰囲気という意見が多数挙げられています。つまり、さまざまな企業文化が積み重なっている同社は、イメージする財閥系企業の特徴と自由闊達という両面を兼ねそろえた環境なのです。このような社風で、バランスを保ちつつ実力を発揮できる人材であると伝えられるとよいでしょう。
■選考は何次まで?
書類選考後、2回の面接が行われます。場合によっては、カジュアル面談や電話面談などをはさむこともあるようです。海外からの応募やweb面談による選考にも対応しています。
現在募集中の職種は技術職と営業職あわせて6種類です。随時更新されるうようなので、こまめにチェックするとよいでしょう。希望するポジションの募集が行われていない場合には、「ジョブマッチング」から応募し、ポジションが空き次第連絡がくるのを待つことも可能です。
応募職種は1人につき1ポジションのみなので、公式ホームページのキャリア採用ページに記載されている募集要項を熟読したうえで決定する必要があります。なお、応募書類の内容によっては、応募した以外のポジションを提案されることもあるようです。
■面接内容の傾向は?
質問の多くは一般的な内容です。「退職理由や転職理由」「志望動機(会社/職種)」「これまでの経歴」「三井化学で実現したいこと」など自分の考えを整理し、論理的に説明できるよう準備しておくことで十分に対応できるでしょう。また、「人の三井」と言われている通り、人間性や人との関わり方について多く問われたと感じる人も多いようです。
面接の雰囲気は「和やか」という意見がほとんどで、圧迫と感じるような雰囲気だったという口コミはありません。このことからも、コミュニケーションをはかりやすく、自分の意見を伝えやすい、実力を発揮しやすい環境が整っているといえるでしょう。ある面接経験者の方によると、面接官から「やりたいことをしっかり伝えられる人材がほしい」と言われたようです。「なぜそれをしたいのか」「それをするために必要なスキルを持ち合わせていると伝えるためのエピソード」まで、しっかり思い出して、言葉にできるようにしておきましょう。
三井化学の面接攻略法(面接対策)
■三井化学のVISION2025を理解した上で自己分析をする
三井化学の面接を受ける前に、「VISION2025」を理解しておきましょう。
「VISION2025」は、企業理念の実現に向けて目指すべき姿や今後取り組むべきことを表現したものであり、「2025長期経営計画」に盛り込まれています。具体的な数値目標は、売上高2兆円・営業利益2000億円・ROE10%以上・NetD/E0.8以下です。
そして、三井化学が目指している未来の社会像は、「環境と調和した共生社会」「健康・安心な長寿社会」「地域と調和した産業基盤」の3つ。このような社会を実現するために、「イノベーションの追求」「海外展開の加速」そして「既存事業の強化」という基本戦略をすすめているのです。
その中で「海外展開の加速」に注目すると、提携などを通じて海外生産拠点及び販路の拡大・強化を行っています。2019年3月末時点で、海外在籍者比率は43%。グローバル経営の基盤整備や適正運用のため、2014年から「Global HR Development Advisory Committee(HRDAC)」という実行組織も立ち上げました。 海外展開を加速させていくために欠かせない、グローバルリーダーとしての要件を明確化し、人材育成のための研修プログラム策定や各種制度の整備も進めています。
このように、目指すべき姿をしっかりと定め、実現に向けて取り組むべき課題を明確にすると同時にさまざまな施策やプロジェクトを推進しています。面接に臨む際には、「VISION2025」や「2025長期経営計画」を理解し、自分は何ができるのかまで落とし込んで説明できるとよいでしょう。そのために、経営計画と切り離すことのできない経営理念についてもチェックしておくことをおすすめします。
■「なぜ三井化学に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
面接で必ずといっていいほどよく聞かれる質問のひとつに「なぜ三井化学なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいことは、「入社後なにをしたいのか」「経験やスキルをどのように活かしたい、活かせると考えているのか」など、本人の志向です。それと同時に、「募集しているポジションにマッチするかどうか」や、「業界や職種、会社についてどの程度理解しているのか」を見極めているといえます。
面接の前には、上記のような質問の意図を自分なりに想像し、考えを整理しておきましょう。また、会社理解を深めるにあたって、競合となる他社も含めた業界研究が不可欠です。具体的には、以下のような企業について調べておくとよいでしょう。
- 三菱ケミカル株式会社
- 住友化学株式会社
- 信越化学工業株式会社
三井化学の採用面接で実際に聞かれた質問内容
三井化学が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。
三井化学の場合には、合併を重ねてきた背景からさまざまな企業文化が混在するため、「イメージする財閥系企業の特徴と自由闊達という両面を兼ねそろえた社風」といえます。このような環境において、バランスを保ちながらも自ら課題を見つけ解決に向けて行動できる人材であると、具体的なエピソードをふまえ伝えることが大切です。また、VISION2025や長期経営計画、経営理念などを理解したうえで、どのように貢献できるのかをまとめておきましょう。
なお、面接は事前準備も非常に大切ですが、「今、なぜこの質問をするのか」を、会話の流れから意図をくみ取り、面接官が知りたいと思っていることについてしっかり答えていくというコミュニケーションが欠かせません。そのことを念頭において、面接に臨みましょう。
以下では、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策をしてください。
[20代後半・男性/技術関連職] 【結果:入社】
[20代前半・男性/代理店営業] 【結果:入社】
[20代前半・男性/プラント施工管理] 【結果:入社】
[20代前半・男性/ルートセールス] 【結果:内定を辞退】
三井化学の採用面接に向けて
三井化学の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。