【面接対策】JSRの中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】JSRの中途採用面接では何を聞かれるのか

化学大手の中でも、合成ゴムを筆頭に、半導体やライフサイエンス事業を収益の柱とするJSRへの転職。コロナ対策関連製品の生産にも取り組んでいます。中途採用では即戦力としての力量はもちろんのこと、今までの仕事の成果や社風にマッチするかどうかなどを多角的に審査されます。準備を万全に整えて面接の日を迎えてください。


JSRの採用面接前に知っておくべきこと

社風への理解

JSRの前身は、資本の40%を政府が出資して設立された「日本合成ゴム株式会社」。完全に民営化されたのは1969年のことです。

実際に働く人からは「日用品から車の部品までさまざまな製品にJSRの商品が取り入れられている」、「店頭に並んだ商品を購入するときにはやりがいを感じる」といった口コミが寄せられており、「マテリアルを通じて価値を創造する」という企業理念がまさに社員のやりがいにつながっていることがわかります。

また「新人教育に熱心で、スキルが身につく」「反対意見を述べても受け入れてくれる風土」などの口コミから、「企業価値の増大、企業風土の進化」といった経営方針が体現されていることがわかります。

一方で「年功序列の雰囲気」「トップダウン」と感じている社員も一定数おり、主体的に仕事ができる環境に身を置けるかどうかは配属先次第のようです。おかれた環境で尽力する柔軟性も求められるでしょう。

また「化学分野で話題の商品には次々と手を出すがなかなかうまくいかない」という声も。コロナ禍により革命を余儀なくされる中、「絶え間ない事業創造」という経営方針の真価を発揮できるかどうかが問われることになりそうです。

人々の日常を支える商品の素材を生産するために、置かれた環境を活かして活躍する。 こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。

選考は何次まで?

書類審査後、SPIと面接数回が行われます。注意したいのは「勝負は一回きり」ということ。書類の段階で、様々な職種の重複応募は不可。また、エージェントを通した採用活動を含め、いずれかの職種で「不採用」判定を受けた人が再度別の職種にチャレンジするのも不可とHPに明記されています。狙うべき職種をしっかりと見極めてエントリーしましょう。

一方でHPからのキャリア登録も受け付けており、現在募集のない職種であっても、会社のニーズにマッチすると選考の案内が届きます。登録の有効期間は一年間。別の会社に採用が決まったなど、事情が変わった場合は途中で登録を削除することもできます。ぜひ活用してみてください。

いずれの場合でも「書類選考でかなり絞られる」という口コミもあり、面接まで進むこと自体が難しいようです。書類でスキルや自分の魅力が十分に伝えられるよう、入念な資料づくりを心がけましょう。 「SPIの点数も重視されていると思う」という体験談も散見され、形式だけの筆記試験ではないようなので、余裕があれば練習問題などにも取り組みたいところです。

面接内容の傾向は?

圧迫面接が行われる可能性が高そうです。経験者の口コミからは、「転職しないほうがいいのでは」「受かったら本当に入社するのか」といった質問を何度も浴びせるなど、明らかに応募者を追い詰めて反応を見ているといった印象があります。

「面接官が質問に答えてくれない」「面接官と目が全然合わない」といった経験をした人も多く、「あらさがしをされている」と感じた人も。 面接試験を突破した人からは「面接官が怖いと感じても素直に堂々と受け答えすれば大丈夫」「自ら積極的にアピールを」などのアドバイスが寄せられています。

ただ質問に答えているだけでは、自己アピールの機会も得られないまま面談が終わってしまう可能性もあります。場の流れを引き寄せる努力をし、興味がなさそうなそぶりを感じても堂々とした態度でのぞみましょう。

「第一志望かどうか」「ほかにどの企業を受けているのか」などの質問も頻出するようです。入社意志のアピールはもちろんですが、転職の軸をアピールするよい機会でもあります。どのような仕事をしたいと思っていて、そのためにどのような業界・職種を受けているのか、中でもJSRの魅力はどういった点なのか、しっかりと伝えられるようにしましょう。

JSRの面接攻略法(面接対策)

JSRの「中期経営戦略」を理解した上で自己分析をする

JSRの面接を受ける前に、中期経営戦略を理解しておきましょう。採用ページに掲載されている概略に加え、ニュースもチェックし、コロナ禍の中での計画の変更にも気を配りたいところです。

出典:JSR株式会社のサイトより

JSRの中期経営戦略を理解することで、会社が必要としている人材を見極めることができます。これまでの経験の中から会社が求めているものと合致する部分を見つけ、自己PRに落とし込みましょう。

JSRは、2017年よりエラストマー事業・半導体材料・ライフサイエンス事業を成長の要と捉え、持続的な成長を図ってきました。エラストマー事業では世界No1のシェアを獲得することが目標でしたが、新型コロナウィルスによる自動車生産の低迷により、合成ゴム部門は赤字に転落。計画の見直しを余儀なくされています。当面はニーズの安定した抗体医薬分野の研究を主軸とするライフサイエンス事業に注力することが2020年2月12日の化学日報を通じて発表されました。災害時の医療のキャパシティの限界がはっきりと見えた今、予防医学の研究を今までにない急ピッチで進める必要性に迫られるかもしれません。

また、2020年4月20日の化学日報では、3Dプリンターを利用したフェイスシールドの量産を開始したことを発表しました。 化学分野の会社からは新型コロナウィルスの感染拡大防止に直接的に貢献する製品が生まれる可能性も高く、今後の動きにも注目したいところです。

「なぜJSRに転職したいのか」を語るための他社研究も忘れずに

JSRの面接を受ける際には、「なぜJSRなのか」という質問に明確に答えられるよう準備しておくことが必要です。圧迫面接でよく聞かれる「ほかに受けている企業」や「入社意志」も実は「なぜJSRなのか」と質問意図は同じであり、志望動機を深掘りすることに重点をおいた面接であると捉えることができます。

面接官にとってこの質問には「本人の希望と実際の職務にミスマッチはないか」「即戦力として期待できるかどうか」を確かめるという意図や、それ以上に「当社のことをしっかりと理解しているか」を評価するという意味合いがあります。

同じ業界や職種の中でもなぜJSRなのかについて、面接官を説得できる答えを用意する。同じことを繰り返し聞かれても、さまざまな角度から一貫性のある答えができるようにしておく。そのためには、同業他社と比較して、JSRの長所を見つけておくことが不可欠です。具体的には次のような企業について調べてみましょう。

  • 富士フイルム株式会社
  • 日産化学株式会社
  • 東レ株式会社

JSRの採用面接で実際に聞かれた質問内容

JSRの面接を受けることが決まったら、経営戦略を意識した自己分析を行いましょう。企業に必要とされる強みを見出すこと、そして他社研究に基づき多角的な側面から志望動機を整理しておくことが重要です。

面接当日は「人々の日常を支える商品の素材を生産するために、置かれた環境を活かして活躍する」という社風に沿った言動を心がけ、注力すべきライフサイエンス事業に成果をもたらせる人材であるとアピールできるよう、エピソードをまとめておくとよいでしょう。 圧迫面接にも冷静に対応し、ストレス耐性をアピールすることも重要です。

面接経験者が実際にされた質問をご紹介します。体験談からは、圧迫面接によって士気を奪われていく様子が伝わってきます。どのようにしてニュートラルな心の状態を保つか、どう答えれば圧迫感に対する「守り」から自己をアピールする「攻め」に転じることができるのか、といったことを考えながらご一読ください。

30代後半男性/財務・会計関連職【結果:最終面接で不採用】

質問

転職しない方がいいのではないか?

回答

転職意思の確認が質問の背景だと思うが、同種の質問を1次と最終で…(口コミの続きとアドバイスを見る

20代後半男性/経理【結果:2次面接を辞退】

質問

合格したら入社していただけますか?

回答

まだ、御社の説明もいただいてなく、どのようなパッケージ…(口コミの続きとアドバイスを見る

30代前半男性/マーケティング関連職【結果:4次面接以上で不採用】

質問

他にどこの企業を受けていますか?具体的な社名を教えてください。

回答

社名はお伝えできません。御社と同じ化学業界です。どちらを…(口コミの続きとアドバイスを見る

JSRの採用面接に向けて

JSRの面接を受ける際、どのような準備をしておくべきか、具体的な対策をご紹介してきました。特に次の4点について、準備を万全にしておきましょう。

  • 「人々の日常を支える商品の素材を生産するために、置かれた環境を活かして活躍する」という社風に沿った言動を心がける。
  • JSRの経営戦略を理解し、ニュースにも注意して会社の向かう方向性を読み解き、これに沿った自己分析を心がける。
  • 圧迫面接に冷静に対応することで、ストレス耐性をアピールする。
  • 競合他社と比較し、「なぜJSRか」「他の企業の受験状況は」「合格したら入社してくれるか」といった質問に対し、志望動機を交えて一貫性のある答えができるよう準備する。
これらについて対策を整えたうえで、当日は面接官におびえず、自信を持って対応するようにしましょう。

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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。

この記事の執筆者

慶応義塾大学卒業後、大手ITメディア、出版社ライターを経て、旅行会社に勤務。新規事業企画に携わる。