【面接対策】岡三証券の中途採用面接では何を聞かれるのか

1923年に三重県で創業した岡三商店を前身とする老舗証券会社、岡三証券。アジアを中心とした海外の証券会社とのアライアンスにより整備した独自の情報網を強みに、国内外の投資情報を顧客に提供しています。対面による投資アドバイスや資産運用コンサルティングに重点を置きつつ、オンライントレーディングにも早くから進出（現：岡三オンライン証券）するなど、堅実性と先進性を両立させた事業展開をおこなっています。

そんな岡三証券の口コミには、「体育会系」「トップダウンの会社」「ノルマが厳しい」といった意見が並びます。特に営業職では、経営方針に沿って課されるノルマを達成しなければならないため、体力と強靭な精神力が必要とされることが多いようです。「上司と顧客の両方から責められた時は何のために仕事をしているか分からなくなる」という口コミからは、ときに会社の指示と顧客の意向との板挟みになって苦悩する社員の姿がうかがえます。一方で、「とにかく数字（ノルマ）をこなせる人は出世が早い」「成果主義で、営業成績を残せる優秀な人は金銭できちんと評価を受けられる」といった声も聞かれるなど、主体性をもってノルマをクリアできる能力のある人には適したフィールドと言えそうです。

福利厚生が充実している点、残業が規制されるなど労働環境がホワイト傾向にある点を評価する声も多く、仕事を取り巻く環境は安定しています。また、「世情や経済についてお客様と話し、共感を得たときにはやりがいを感じられる」「経済が好きな人、お金の動きに関心がある人にはもってこいの仕事」といった口コミも見受けられ、証券会社ならではの業務内容や顧客との交流にやりがいを感じながら仕事に励む人も多いようです。

厳しい営業姿勢はあるものの、堅実性・安定性と実力主義とが共存する。こうした岡三証券の社風になじみつつ自分の能力を活かして成果を挙げられるかどうかは、採用面接で重視されるポイントです。経歴やスキル面はもちろん、働き方における方向性や自分の価値観など、多方面から対策をおこないましょう。

岡三証券の選考フローは、書類選考→3回程度の面接、というのが一般的な流れとなっています。コーポレートサイトによると、エントリー後、書類選考の結果が出るまでに1週間～10日前後を要するとのことですが、口コミを見ると内定までに1週間～1ヶ月程度と、選考はスピーディーに進むことが多いようです。証券業界以外の業種からの応募者は選考途中に適性検査が課されるため、必ず対策をしておきましょう。

2020年4月現在、岡三証券ではリテール営業職（全国勤務・地域限定勤務）・支店法人営業職（各支店）・支店総務職（各支店）の3職種で中途採用をおこなっています。採用情報ページには、企業理解や働き方への理解を深めるためのコンテンツが多数用意されています。面接対策の一環として必ず目を通し、効果的な自己PR作成に役立ててください。

岡三証券の面接では、入社後の業務と目標達成に必要となる素養を重視する傾向が見られます。面接に関する口コミを見てみると、内定を獲得した投稿者に共通するのは「入社後のビジョン」「業務内容や目標達成に向けた覚悟」をアピールできた点です。営業目標達成にシビアな岡三証券。「その営業姿勢に耐えうる体力・精神力を持ち合わせているか」「業務上の困難を乗り越える原動力となる明確なビジョンを持っているかどうか」は重要なポイントとなります。自分のこれまでのキャリアを踏まえた上で、岡三証券に入社したらどのように働き、どのように成果を挙げていくつもりなのかを具体的に伝えられる準備をしておきましょう。心身ともにタフで前向きな人物であることを表すエピソードもいくつか用意しておくとよいでしょう。

また、口コミに多く見られるのが「じっくり話を聞いてくれた」「その人の良いところを見てくれる良い面接だった」といった内容です。人物理解を重視する傾向もあるため、綿密な自己分析に基づいた誠実な自己PRが必須です。ひとつの回答にたいして面接官が「なぜ？」を重ね、応募者の真意や人柄を引き出そうとすることもあります。その場しのぎの回答ではなく、論理的に破綻のない回答を心がけたいところです。自分の行動や考え方の軸となる価値観をあらかじめ明確にしておき、それに沿って回答を作成するようにするとよいでしょう。

面接に臨む前に必ずおさえておきたいのが、岡三証券グループの中期経営計画です。岡三証券グループでは2020年4月～2023年3月までの期間を対象とする中期経営計画を策定しており、グループ中核企業である岡三証券もこれに準拠した経営をおこなっています。以下、その内容を見ていきましょう。

2023年に創業100周年を迎える岡三証券グループ。前中期経営計画で取り組んできた顧客本位の経営方針を踏襲し、今中期経営計画でも「お客さま大事」を経営哲学として施策の最上位に据えています。この経営哲学に沿って、顧客・社員・株主・地域社会に対して負う社会的使命を、証券のプロフェッショナルとして資産形成の面から全うすることが今中期経営計画の骨子となっています。

リテールビジネス・法人ビジネスともに営業体制・顧客戦略・商品戦略の面で「岡三流サービスの提供」を追求していく方針です。ビジネスモデルの変革だけでなく、顧客が商品を購入する際の心理に寄り添い、体験的価値を高めることで他社との差別化に注力していきます。営業組織や店舗のあり方を見直し、マーケティングを徹底することでリテールビジネスの強化に取り組むとともに、支店・本社の連携を強化し、法人向けビジネスの高感度化も狙います。

また、グループ間のアライアンスをより堅固にすることで、岡三ブランドの確立および強化、証券ビジネスプラットフォームの構築にも取り組みたい考えです。構築したプラットフォームはグループ企業からのフィードバックを受けてさらにブラッシュアップ、さらに外部に提供することで収益化することも視野に入れています。

こうした中期経営計画を受けて、岡三証券の中途採用では「顧客目線で業務に取り組み、岡三流のアプローチで顧客と信頼を築きながら成果を挙げられる人材」が求められると考えられます。相手の意向を汲みつつ業務を進めた経験や、他者と信頼関係を結べる誠実な人柄をアピールできれば有利です。

岡三証券の面接では「なぜ岡三証券か」という質問に対して、論理的かつ人柄を反映した誠実な回答が求められます。志望動機を問うことで面接官は企業理解の度合いとともに、「岡三証券のカラーや戦略を理解した上で業務に取り組み、顧客と信頼関係を結べる人物なのか」を見極めようとしています。

自分の経歴や専門知識・スキルのアピールだけでなく、岡三証券グループの中期経営計画とその方向性についてしっかりと理解した上での自己PRが必要となります。その過程では、競合となりやすい企業の他社研究も必ずおこないましょう。「岡三証券だからこそ実現できる自分のキャリアビジョン」という観点を志望動機に盛り込むことができれば、入社後の業務への意欲や熱意も伝わりやすくなります。具体的には、以下のような企業について調べておくとよいでしょう。

• 松井証券株式会社
• 東海東京証券株式会社
• マネックス証券株式会社

岡三証券が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて掴めたのではないでしょうか。岡三証券の場合、岡三証券グループの中期経営計画を理解した上で、誠実さと積極性をもって業務に取り組む姿勢が重視されます。

「厳しい営業姿勢はあるものの、堅実性・安定性と実力主義とが共存する社風」を意識して、「顧客目線で業務に取り組み、岡三流のアプローチで顧客と信頼を築きながら成果を挙げられる人材」であると印象づけられるよう、これまでのキャリアの中からさまざまなエピソードをピックアップしておくとよいでしょう。

以下、面接経験者が実際に聞かれた質問を口コミの中からご紹介します。自分ならこれらの質問にどのように答えるか回答を組み立て、面接対策としてぜひ質疑応答のシミュレーションをしてみてください。

ここまで、岡三証券の採用面接を受けるにあたって押さえておきたいポイントをご紹介してきました。これらを踏まえて、次の3点を準備しておきましょう。

• 「厳しい営業姿勢はあるものの、堅実性・安定性と実力主義とが共存する社風」を理解し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。


• 岡三証券グループの中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。


• 競合他社についての理解を深め、「なぜ岡三証券なのか」に対する答えを明確にしておく。