Speeeの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
MarTechやX-Tech関連事業を手掛けるITベンチャー、Speee。2007年の設立時はモバイルSEO事業からのスタートでした。2009年に人材の大量流出という危機に陥り、その教訓から15項目におよぶバリュー(行動指針)を作成。Speeeカルチャーとして、社内に深く浸透しています。
バリューのひとつに「本質の見極め」があります。「心に秘めた芯の強さを持っている人、冷静で落ち着きがある人が多い」という話や、「わかりやすい『儲かる領域』に飛びつくのではなく、抜本的な部分に切り込むのがSpeeeらしさ」ということからも、自然にバリューが身についている様子がうかがえます。その結果、ビッグデータの活用が進んでいなかった不動産や塗装事業に切り込み、「イエウール」「ヌリカエ」といった事業を立ち上げ、他を圧倒する地位を確立しています。
また、バリューの「組織成長への貢献」や「脱・受け身」では、「挑戦すること、存分にパフォーマンスを発揮すること」が推奨されており、「年齢に関係なく、事業に直接影響を与えられる機会が得られる」「事業をゼロから立ち上げる経験を積ませてもらっているので、前向きにチャレンジしていきたい」との声が聞かれます。自分が起点となって新事業を生み出す喜びや、可能性を試せるカルチャーが着実に育っているといえるでしょう。
とはいえ、仕事一辺倒というわけではなく、「プライベートな取り組みにもガチになる」との話も。代表も参加する週末スポーツを通して交流を図り、動画を見ながら反省会をおこなっている模様。ベンチャー企業ならではのフランクなコミュニケーションが存在しているようです。また、3000冊におよぶライブラリーの蔵書は、知的好奇心を満たす役割を十分に果たしているといえるでしょう。
実現したいことをデザインし、ゴールを目指して本質的な行動をとり、ともに付加価値を創造していく。こうしたカルチャーにフィットしているかどうかが、合否の判断材料となるでしょう。
■選考は何次まで?
標準選考フローは、Webエントリー→書類選考→面接となっています。エントリーフォームには、ソーシャルメディアとウェブサイトの記入欄があります。自己PRにつながるメディアを記入してみましょう。
募集職種のそれぞれのページには、募集背景やポジションの概要、ポジションの魅力が記載されていますので、じっくり確認しておくことをおすすめします。面接は3、4回が目安となっていますが、職種によっては5回まであったという情報も寄せられています。一次面接は現場担当者、二次は人事担当、最終面接は社長という情報があり、1日で内定まで進んだケースもありました。日程調整を頭の片隅に入れておいた方がよいかもしれません。
職種は、ビジネス系、分析系、エンジニア系、プロダクトマネジメント系、コーポレート系の5つに分けられ、25の専門職が募集されています(2020年5月現在)。「オープンポジション」も募集されていますが、こちらは採用決定後に、「事業企画・開発」「パートナーセールス」「マーケティング」「プロダクト開発」の中から最適なポジションを提案されるとのこと。また、口コミによると、社員の方からの紹介で入社に至ったケースもあるようです。広くアンテナを張り巡らせておきましょう。
■面接内容の傾向は?
面接担当者によっては圧迫面接と感じたこともあるようですが、総じて、なごやかなよい雰囲気で面接試験はおこなわれるようです。質問内容は経歴、経験、成果、そして、もっともよく聞かれているのは「これから挑戦したいこと」。Speeeのバリュー「脱・受け身」は面接から始まっています。一方で「人物を見ている」との情報もありました。こちらもバリューの中に「素直・謙虚・率直」とあります。どんな事業にかかわっていきたいのか、どんな価値を生み出したいのかを整理し、当日は自分の言葉で伝えられるよう準備しておきましょう。
また、エンジニア志望の場合は、技術レベルの棚卸しをおこない、強みや成果をスムーズに答えられるよう準備しておきましょう。同社システムの90%は、Rubyを使っているとの情報や、同社の技術アドバイザリーとしてRuby開発者のまつもとゆきひろ氏が名を連ねていることも押さえておくとよいでしょう。
求める人物像は、コーポレートサイトの「キャリア採用」ページの各募集要項に記載されています。たとえば、マーケティングコンサルタントの場合、「主体的に課題解決に動ける」「若い世代で構成された活気ある職場を好む」などの要件があります。事前にしっかり確認し、アピールできる内容を明確にして理路整然と伝えられるようにしておきましょう。
Speeeの面接攻略法(面接対策)
■Speeeのミッションを理解した上で自己分析をする
2016年、Speeeはミッションを設定しました。面接を受ける前には、同社のミッションを理解しておく必要があります。
こうした未来志向のミッションのもと、Speeeでは3つの事業に取り組んでいます。1つは、マーケティングインテリジェンス事業。メディア向けに提供しているネイティブアドネットワーク「UZOU」やデジタルコンサルティングをおこなっています。2つ目はデジタルトランスフォーメーション事業。前述した「イエウール」と「ヌリカエ」では、レガシー産業で利活用されず埋もれていた膨大なデータをトランスフォームすることによって、新たな価値を創出しています。そして、3つ目はビジネスR&D。Speeeでは、新事業として仕掛けていくフェーズとして、BizDev(Business Development)領域を以下に示す5つにカテゴライズしています。
ブロックチェーンや東南アジアで展開しているHR事業、メディカル・ヘルスケア事業のように、すでに深く進行しているものもあります。Speeeでは、これらの領域を社会課題を解決する新機軸となるよう、拡張に努めていくとしています。
Speeeのミッションと3つの事業を理解した上で、自己分析をおこない、組織の成長にどのように貢献できるのか、どのようなことにチャレンジしたいのか、自分の能力値をどう上げていけるかを具体的に説明できるようにしておきましょう。
■「なぜSpeeeに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
面接では、志望動機が問われるものと想定しておいた方がよいでしょう。面接官が「なぜ当社なのか」と質問するのには、志望動機はもちろんですが、「当社を本当に理解しているのか」を確認する意図があります。そのため、面接官を納得させられる理由を伝える必要があります。
具体的な理由を伝えるためには、同社に関するさまざまな情報を収集し分析するほかに、数年先の業界マップを見据えた他社研究が重要です。他社研究を通じて、Speeeという企業の立ち位置が明確になるため、同社を理解する一助となるでしょう。Webコンサルティングをおこなう企業やBizDevを進める以下の企業を調べておくことをおすすめします。
- 株式会社 アイレップ
- 株式会社 フリークアウト・ホールディングス
- 株式会社 WiL
- 株式会社 メルカリ
- 株式会社 マクアケ
Speeeの採用面接で実際に聞かれた質問内容
ここまでの企業研究を通して、同社の方向性や求められている人物像が明らかになってきたのではないでしょうか。
このようにSpeeeの採用面接を受けるに際には、ミッションや他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「つねに学び、自分の限界に挑戦しながら、ともに社会への貢献範囲を広げていく」人材であると強く印象に残せるよう、さまざまなエピソードを用意しておきましょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。自分が受けた質問だと仮定し、落ち着いて的確な回答ができるよう、イメージしておきましょう。
[20代前半・女性/調査・分析] 【結果:二次を辞退】
[20代後半・男性/マーケティングコンサルタント] 【結果:二次面接で不採用】
[20代前半・女性/コンサルタント] 【結果:内定を辞退】
Speeeの採用面接に向けて
Speeeの採用面接を受けるにあたって、押さえておきたいポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、次に示した3点です。
- 「つねに学び、自分の限界に挑戦しながら、ともに社会への貢献範囲を広げていく」というカルチャーにフィットする人材であることをアピールする。
- Speeeの成長戦略を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜSpeeeなのか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。