日清医療食品の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
日清医療食品は、病院・福祉・保育施設に特化した給食業務の受託事業や、在宅配食サービス事業を展開しています。給食受託事業では施設ごとに、食材供給やメニューの作成、調理といった業務全般を請け負っており、近年では効率化促進と安定供給のためにセントラルキッチン方式を取り入れ、外食産業との提携を進めるなど積極的に業容を拡大しています。また、在宅配食サービスでは在宅で医療ケアを受けている高齢者に加え、独身者や共働き世帯といった新しい顧客を開拓しています。
給食受託事業は、医療・福祉・保育現場の人手不足を背景に需要が伸びており、今後も人手不足のトレンドは続くことが予想されるため伸びしろのある業界と言えます。同社は医療・福祉・保育施設向けの給食提供においてはシェア第一位であり、全国に約5,300以上の導入施施設に一日あたり約110万食を提供しています。同社の強みは、40年超の医療・福祉施設向けの調理ノウハウ、スケールメリットを活かした高品質で安価な食材の仕入れ、管理栄養士・調理師といったスペシャリスト人材の育成です。また、導入施設の利用者からの意見を反映した商品開発や、365日止めることが出来ないサービスだからこその危機管理体制の徹底も特徴です。
そんな同社の口コミからは、アットホームで落ち着いた社風であることが伺えます。「年一回の社員旅行があったりと社員同士のコミュニケーションを重視している雰囲気がある」「歴史があり安定した企業なのでのんびりしている」「女性には制服があるなど昔ながらの会社」といった口コミがあります。
また、給食受託事業によって医療・福祉・保育といった公共性の高い分野を支援する同社は、間接的にそのような分野の人手不足といった社会課題を解消しているとも考えられます。社会に良いインパクトを与えられるソーシャルグッド的な事業に携われることにモチベーションを持ち、また利用者の健康に携わる仕事であると責任感を強く持てることが、同社で活躍できる人材の条件とも言えるでしょう。
同社の面接では、このような社風にフィットし同社の事業に共感して活躍できる人材かどうかが判断されるでしょう。
■選考は何次まで?
口コミによると、同社の面接回数は応募職種により異なるようです。書類選考を通過した時点で、採用担当者に内定までの選考フローを確認しておくと良いでしょう。職種によっては、時事問題や一般常識テストが行われる場合もあるため、同社の事業に関連する業界を中心に直近の報道などに目を通しておくことをおすすめします。
面接の雰囲気としては、雑談も交えた穏やかな雰囲気で進んでいくことが多いようです。病院や福祉・保育施設といった医療・福祉業界との関わりが強いという特性からか、応募者の受け答えや印象の良さを判断しているような印象もあったようで、姿勢や発声、表情についてより一層注意を払い対応することが重要となるでしょう。
■面接内容の傾向は?
同社の採用面接では、志望動機や職務経験といったオーソドックスな内容を中心に聞かれます。志望動機については、同社を知ったきっかけや応募するに至った経緯について、詳細に聞かれることを想定しておきましょう。「なぜ他社ではなく同社なのか」「同社の事業のどういった点を魅力的だと思っているか」「転職理由との整合性」と、多角的に志望動機を考えておくことをおすすめします。
また、入社後に活躍するイメージをどの程度持てているかといった質問もあり、面接官はこの質問を通じて同社への理解度や職務経験・スキルと募集職種のマッチングを判断していると考えられます。これまでの職務経歴とスキルを棚卸しして、実績や成功体験、またどのようなノウハウや強みを持っているかについて整理しておくと良いでしょう。併せて、同社の事業内容や戦略から募集職種で求められている人材について仮設を立て、入社後の活躍イメージを具体化しておくことが重要です。
日清医療食品の面接攻略法(面接対策)
■日清医療食品の中期計画を理解した上で自己分析をする
同社の面接に臨む前に、中期計画について目を通しましょう。同社の10次中期計画では、給食受託事業の強化と新たな収益の柱となる事業育成、組織体制の強化、また積極的なCSR活動により企業の価値を向上することを主な戦略としています。それぞれの戦略に基づき、どのような企業活動が行われているかを理解しましょう。
「給食受託事業の強化」では、モスフードサービスや吉野家と業務提携を行い病院・介護食のバリエーションを増やし、2022年の竣工を目指して一日10万食を生産可能な大規模工場の建設に取り掛かるなど、受託施設や利用者の満足度工場とともにサービスの安定供給・効率的な提供に取り組んでいます。「新たな収益の柱となる事業育成」では、在宅配食サービスにおいて宅配するメニューの充実や、「食宅便」をテーマにした料理コンテストの主催を行っています。「組織体制の強化」では、龍谷大学や和洋女子大学との人材育成のための産学連携や、社員のエンゲージメントを高めるイベントの運営に加え、有給休暇消化の促進施策といった働き方改革にも注力しています。また、「CSR活動」では、熱中症予防対策や献血の啓蒙活動、また他社と協同で災害時の物資輸送の実証実験に参加するなどしています。
このように、同社は医療・福祉・保育施設への給食受託事業のリーディングカンパニーとして業界全体の成長を促進し、また施設や利用者などのステークホルダーとの関係性を良好にすべく、CSR活動を積極的に行っています。また利用者にとって健康に良いだけでなく楽しめるように工夫を凝らした食事を安定的に供給し、利用者のQOLを向上するためのアクションを取っていることが分かります。同社の中期計画と取り組みからは、企業活動を通じて業界の成長や施設、利用者のQOLを向上させることにより社会貢献をしたい考えが背景にあることが伺えます。
面接に臨むにあたっては、同社の中期計画と実際の取組み、また上述した社会貢献への考えを理解した上で自己分析を行い、面接当日は自己アピールを伝えられるように準備をしておきましょう。
■「なぜ日清医療食品に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
「なぜ同社に入社したいのか」という志望動機についての問は、同社の面接において頻出しています。面接官はこの質問を通じて、同社への理解度や熱意、また転職理由との整合性を判断しています。明確に回答するためには、同社の事業内容はもちろんのこと、細心のニュースリリースやCSR情報、メディアに掲載された記事に目を通して理解を深めましょう。
特に、同社のコーポレートサイト「CSR情報」に掲載されている各ステークホルダーとのインタビュー記事や、「食品産業新聞」といった専門紙に掲載された記事には必ず目を通しましょう。併せて、下記のような競合他社についても研究し、比較した上で同社の特徴や強みについて把握しておくことも重要です。
- 富士産業株式会社
- 株式会社LEOC
- エームサービス株式会社
- シダックス株式会社
日清医療食品の採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究や競合他社の研究を通じて、同社の特徴やどのような人材が求められているかが分かってきたのではないでしょうか。同社は医療・福祉・保育施設向けの給食受託業界においてシェア第一位であり、40年超の実績を持つリーディングカンパニーです。医療・福祉・保育現場での人手不足を背景にニーズが拡大している同社では、中期計画の推進と今後の成長戦略において必要な人材を求めています。また、CSR活動や企業活動を通じ、社会貢献に取り組むソーシャルグッド的な考えに共感し、同じ方向を向いて活躍できるかどうか、といったことも面接では見極められるでしょう。
下記に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代前半・女性/管理部] 【結果:入社】
[20代前半・男性/SV] 【結果:内定を辞退】
[30代前半・女性/営業事務・管理事務] 【結果:内定を辞退】
[20代後半・男性/経営企画] 【結果:二次を辞退】
日清医療食品の採用面接に向けて
同社の面接を受けるにあたって、ぜひ抑えておきたい内容をご紹介してきました。下記について、重点的に面接対策をしておきましょう。
- アットホームで落ち着いた社風を理解してその社風にフィットし、また社会貢献を実現するソーシャルグッド的な考え共感して活躍できる人材であるとアピールする。
- 同社の「中期計画」を理解し、これに沿った自己分析をして自己アピールに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ同社なのか」に対する回答を明確にする。
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