デンソーテクノの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
デンソーグループ最大の設計専門会社で、デンソーグループ製品の量産設計を担うデンソーテクノ。扱う領域は、デンソーグループが生産するガソリンエンジン、エアコン、自動運転、電気自動車、水素自動車、コネクテッドなど多岐にわたる自動車関連製品です。
口コミを見ると、「自動車業界の最新技術に携われる」という点に設計の醍醐味を感じている社員が多いことがわかります。30代前半の社員が中心となってプロジェクトをリードするなど、若手に大きな裁量が与えられる社風です。「仕事を通して意見を交わすことが多く、上司や先輩など立場に関係なく熱い議論や討論をする」という声もあがっていました。その一方で、デンソーグループ内の仕事に対して自由度の低さを感じている社員も見られます。
コーポレートサイトによると、同社社員は男性2568人に対して女性は331人。管理部門では比較的女性比率が高いものの、設計現場においては少数派であるため、管理職登用へのハードルも高いという声が聞かれました。一方、働き方に関しては、フレックスタイムやテレワークも取り入れられ、柔軟性が増してきています。デンソーグループに準じた福利厚生にも満足の声が多く寄せられていました。
良くも悪くも、デンソーグループの影響を受ける点が同社の特徴として挙げられるでしょう。面接にあたっては、こうした環境や社風を理解しつつ、主体的に自分の価値を提供していく意欲をアピールしたいところです。
■選考は何次まで?
基本的な流れは、応募→書類選考→ 一次面接(人事面接)→二次面接(役員面接) → 内定です。応募はコーポレートサイトに設けられた採用ページよりおこないます。応募から内定までの期間は、おおむね数週間から1ヶ月程度となっています。
2020年5月現在、情報系・電気電子系・情報系の職種で数多くの中途社員を募集中です。主な勤務地は、愛知県刈谷市と愛知県安城市になります。また、通常の中途採用とは別に、2018年よりリファラル採用制度を取り入れています。詳しくは採用ページで確認しておきましょう。
その他、転職エージェントを通じた募集も多数ありますので、相談をしてみるのも一案です。キャリコネにも情報が掲載されていますので、参考にしてみてください。
■面接内容の傾向は?
「これまでの経歴」「志望動機」「今後のキャリア展望」といったオーソドックスな質問が多くなっています。面接経験者からのアドバイスとして、「自己分析や業務経歴を詳しくふかぼること」というコメントが寄せられています。自己分析とこれまでの経歴を深堀りして志望動機につなげることは、転職活動をする上で基本となります。在職中の人は時間がない中で大変かと思いますが、決して手を抜かず丁寧におこなってください。
その他、「車の知識がどの程度あるか」「車の何に魅力を感じるか」といったこともよく聞かれるようです。これらも志望動機に結びつく点ですので、企業研究を通じて知識や意見を整理しておく必要があります。また、全体を通じて、論理的に語ることを心がけましょう。
デンソーテクノの面接攻略法(面接対策)
■デンソーグループの「2030年長期方針」と「2025年長期構想」を理解した上で自己分析をする
デンソーテクノの面接に受ける前に、デンソーグループ全体の方向性について確認をしておく必要があります。
同グループでは長期的視点に立った「デンソーグループ2030年長期方針」を掲げています。この方針の背景にあるのは、消費行動や価値観の多様化、情報化社会の到来などによるモビリティ社会のパラダイムシフトです。こうした流れを受け、2030年の目指す姿を「地球にやさしく、すべての人が安心と幸せを感じられるモビリティ社会の実現に向け、新たな価値を創造し続ける企業」としました。
それを実現するための道筋として「デンソーグループ2025年長期構想」を策定。下図にある「経営改革5本の柱」を定めて経営改革を推進していく方針です。
デンソーグループの設計案件を手がける同社にとっては、どれも関係の深いものだと言えるでしょう。さらに注力する分野として、「電動化」「自動運転」「コネクティッド」「非自動車事業(FA/農業)」の4つが挙げられています。これらの分野を軸としながら、今後は事業やグループ間の横串活動が一層強化されていくでしょう。
面接にあたっては、グループの長期方針と長期構想を理解し、同社のグループ内での位置づけを把握する必要があります。その上で、それに沿った自己分析をおこなって、説得力のある自己PRにつなげていきましょう。
■「なぜデンソーテクノに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
面接では、「なぜデンソーテクノなのか」を問われる場面が多く見られます。この質問に自信を持って答えるためには、他社との比較による同社の優位性や特徴の洗い出しが不可欠です。
比較対象となりうる企業は多数存在しますが、同社の場合、デンソーグループ内でのすみ分けもあるため、グループ企業についての理解を深めておくことをおすすめします。その他、トヨタ系列の自動車部品メーカーもしっかりチェックしておきたいところです。ここでは4社をピックアップしましたので、これを参考に研究対象を広げてみるとよいでしょう。自分なりに軸を決めて業界マップを作ってみるとさらに理解が深まります。
- 株式会社デンソークリエイト
- 株式会社デンソーウェーブ
- 株式会社ジェイテクト
- アイシン精機株式会社
デンソーテクノの採用面接で実際に聞かれた質問内容
社風や長期方針への理解を通じて、デンソーテクノという企業の輪郭がはっきりしてきたのではないでしょうか。
デンソーグループ最大の設計専門会社で、デンソーグループ製品の量産設計を担うデンソーテクノ。その社風には、デンソーグループの影響が大きく表れています。そうした社風を理解し、グループとしてのメリットを最大限生かしながら、最先端の技術を用いた設計に取り組んでいく意気込みをアピールできるとよいでしょう。また、グループとしての長期方針や構想もしっかり理解して、これに沿った価値を提供できる人材であることを伝えられるように準備をすすめてください。
以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代前半・男性/カウンターセールス] 【結果:三次面接で不採用】
[30代前半・男性/プロジェクトリーダー] 【結果:入社】
[20代前半・男性/システムエンジニア] 【結果:二次面接を辞退】
[20代後半・男性/システムエンジニア] 【結果:最終面接で不採用】
デンソーテクノの採用面接に向けて
デンソーテクノの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- デンソーグループの影響が大きいことを理解し、その中で主体的に自分の価値を発揮できる人材であることをアピールする。
- デンソーグループ2030年長期方針、2025年長期構想を理解し、これに沿った自己分析をおこない、自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜデンソーテクノなのか」に対する答えを明確にしておく。
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