モンベルの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
モンベルは1975年に現会長である辰野勇氏によって創業されました。現在では年商約800億円、従業員数約1000名と国内のアウトドア用品メーカーとしては最大級の企業に成長しています。同社は国内や欧米を中心として、一般消費者やアウトドア初心者から登山家、アスリートまで幅広い層から支持を得ています。また創業3年目から海外進出を手掛けており、現在はスイスとアメリカに拠点を持ち、海外での売上は約100億円に上ります。
モノづくりへのこだわりが同社の特徴で、商品の企画から生産まで自社でおこない、シンプルなデザインを追求することによって、他社よりも2〜3割ほど安い価格で高機能な商品の提供を実現しています。
また、新商品の企画は年次や職種に関わらず全社員が起案することができ、市場のトレンドにかかわらず同社の製品に共通するコンセプトである「ファンクションビューティー(機能美)」と「ライト&ファスト」に沿った企画・開発を徹底していることも特徴です。その結果、ゴアテックス素材を使用したレインウエア「ストームクルーザー」やインナーダウンブームの火付け役となった「スペリオダウン」といったヒット商品を複数生み出し、アウトドア愛好家に加えて一般消費者にも認知度を広げることに繋がりました。
そんな同社の口コミからは、アウトドアと自社製品を好む社員が多く集まる社風がうかがえます。「経営者も社員もアウトドア好きが集まっている」「趣味を商品企画や接客にフィードバックできる」といった口コミからは、アウトドアやアクティビティを趣味とする人材が多く、また趣味と仕事が直結する環境が見受けられました。また、「休日に社員数人で登山に行くこともある」「穏やかな人が多くとにかく職場の雰囲気が良い」といった口コミもあり、オープンな雰囲気であることもうかがえます。
同社の社風を理解するには、創業者・現会長の辰野氏の人となりを理解することも重要です。辰野氏は登山家でもあり、寝袋など登山家ならではの経験を活かした商品開発も手がけ、同社に大きな影響を与えています。bayFMの番組で放送中のボイスコラムや、自伝書『モンベル 7つの決断 アウトドアビジネスの舞台裏』(ヤマケイ新書)を中心に情報収集をするとよいでしょう。
■選考は何次まで?
同社の採用選考では、書類選考と2〜3回の面接を経て内定へと至ります。面接回数は応募職種や状況に応じて異なるようなので、書類選考を通過した時点で担当者に確認しておくとよいでしょう。口コミによると、一次面接の面接官は採用担当、二次面接以降で配属部署の責任者や管掌役員が面接官を担当することが多いようですが、先述したように事前に確認した上でそれに応じた面接対策をおこなうことが重要です。
募集職種は同社のコーポレートサイト内の「採用情報」に公開され、採用が充足したら公開停止となるためこまめに確認しておくことをおすすめします。また、人材紹介会社の登録面談時には、同社求人の取り扱い状況を確認しておきましょう。
■面接内容の傾向は?
モンベルの採用面接では、志望動機や職務経験、転職理由といったオーソドックスな内容に加えて、同社ならではの質問についても面接対策をすることが重要です。モノづくりにこだわりがあり、アウトドアが好きな社員が多い同社では、製品や店舗についての意見や、アウトドアへの思い入れを問われることが想定されます。これらの質問に淀みなく回答するためには、事前に同社の店舗を訪問し、商品を実際に手に取った上で自分なりの意見をまとめてみましょう。利用している商品がある場合には、他社商品と比較した上で優れている点や選んだ理由などのエピソードも交えて伝えられるように整理をしておきましょう。
また、辰野氏のインタビューによると、同社の人材採用ではアウトドアへの熱意を重視しているようです。こういったことを踏まえ、自分自身の経験や考えに基づいた回答ができるように、一つ一つのエピソードを棚卸しして同社やアウトドア、アウトドアビジネスへの熱意を言語化しておくことが重要です。
モンベルの面接攻略法(面接対策)
■モンベルのミッションを理解した上で自己分析をする
モンベルの面接にのぞむ前に、ミッションについて理解しましょう。企業の存在意義や使命を表すミッションは、人材採用の基準にも通じるものです。モンベルの7つのミッションの内容を理解した上で自己分析をしっかりとおこない、同社の採用基準にかなった人材であることをアピールしましょう。
同社のミッションは上記の7つです。これらのミッションからは、利益を拡大するのみでなくアウトドアを軸として社会をより良くしたいという姿勢がうかがえます。例えば、「自然環境の保全」の背景にはアウトドア参加者によるゴミの放置や樹木などの植生の破壊が問題視されていることがあります。このミッションからは、国内最大級のアウトドア用品メーカーである同社だからこそ、ユーザーを始めとするアウトドア参加者の意識を向上させ自然環境保全に努める責任感がうかがえます。また、アウトドアを活用した健康寿命の増進や子どもたちの学習支援では、QOL向上・子どもの人格形成に取り組むとともに、モンベルのファンを増やすことにも繋がる取り組みをおこなっています。
このようにミッションからは、アウトドアを軸として社会課題を解決する同社の姿勢がうかがえます。面接にのぞむにあたっては、同社のミッションを分析し、これに沿った行動や考え方ができる人材であることをアピールするとよいでしょう。
■「なぜモンベルに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
「なぜモンベルに入社したいのか」と志望動機を問う質問は、面接において必ずされるものです。面接官はこの質問を通じて、同社への理解度や志望度合いを判断しています。先述したように、同社の採用では経験はもとより「熱意」を重視して判断しています。そのため、志望動機の構築にはより一層時間をかけ、同社やアウトドアへの熱意を言語化した上で面接にのぞみましょう。
また、志望理由をより明確なものにするためには、下記のような競合他社についての研究も重要です。他社と比較した上で同社の強みや特徴を把握し、志望動機を構築しましょう。
- パタゴニア・インターナショナル・インク
- 株式会社ゴールドウィン(ブランド名:ノースフェイス)
- 株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン
- 株式会社ラコステ・ジャパン(ブランド名:エーグル)
モンベルの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究や他社研究を通じて、モンベルの特徴やどのような人材が求められるかが分かってきたのではないでしょうか。国内最大級のアウトドア用品メーカーある同社は、国内外に多くのファンを持ち、モノづくりにこだわった製品ラインナップが特徴です。同社の採用選考では、これまでの経験・スキルを活かせるかどうかに加え、ミッションへの共感や社風に適合しているかどうかを判断されるでしょう。
面接にのぞむにあたっては、同社の事業内容やミッションについての理解を深めるとともに、アウトドアについての思いやエピソードを整理し「モンベルのミッションと社風を理解して活躍できる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくことが重要です。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代前半・女性/生産管理・製造管理] 【結果:入社】
[30代前半・男性/その他] 【結果:入社】
[20代後半・男性/カウンターセールス] 【結果:結果待ち】
モンベルの採用面接に向けて
モンベルの採用面接を受けるにあたって、押さえておくべき重要なポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「アウトドアや自社製品を好む社員が多いオープンな雰囲気の社風」を理解し、それに沿った行動ができる人材であるとアピールする。
- モンベルのミッションを理解し、これに沿った自己分析をして自己アピールに繋げる。
- 競合他社についての理解を深め、「なぜモンベルなのか」に対する答えを明確にしておく。
以上の3点についてしっかりと事前準備をおこない、面接にのぞみましょう。
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