関電工の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
2019年に創立75周年を迎えた関電工は、サブコンとしてさまざまな設備工事を手掛ける総合設備会社です。主な事業領域は、屋内線・環境設備、情報通信、配電線そして工務関係の4つ。2019年3月末時点で従業員数は7000名を超え、グループ会社は30社を超えます。長きにわたり東京電力グループの電気工事会社として事業を展開してきた経緯もあり、売上高に占める割合が大きい傾向にありましたが、2020年3月の発表によると約3割にまで減少しています。
社内の雰囲気は、「年功序列」「福利厚生がよい」「アットホーム」「体育会系」「昔ながらの日本企業」といったキーワードが多い印象です。また、「生活インフラを守っている」ことや「建物竣工に立ち会える喜び」などから、仕事に誇りとやりがいを感じている人が多く、平均勤続年数が15年以上と長いのも特徴です。これらは、約5:1の割合で技術職が多いという職人気質の業界特有の傾向と言えるかもしれません。
一方で、現場は強い責任感が求められる厳しい環境であり、プロジェクトによっては休日出勤や長時間労働となることも。会社は対策としてダイバーシティ推進チームを発足し「働き方・休み方改革」や、より風通しのよい職場環境にするための「K.アサーション活動」に取り組んでいますが、口コミを見ると未だタフな精神力と体力のある人材が活躍している環境であることは否定できません。
面接では、このような社風にフィットし活躍できる人材であるとアピールすることが大切です。業務によって資格も必要となるため、新卒採用においても応募できる職種は出身学部によって決まっています。中途採用においても、社風にあう人材であることと同時に応募職種と合致する業務経験をしっかり伝えるよう心がけましょう。
■選考は何次まで?
中途採用は随時おこなわれているようですが、コーポレートサイトや口コミに同社の選考フローに関する記載はありません。そのため本記事では、過去に募集していた求人情報から読み取ります。
たとえば、2019年に契約社員の「建設CADオペレーター」を募集した際のフローは、書類選考→面接3回→内定。面接官は、1次が人事、2次が配属先現場の人事、3次(最終)が配属先現場上長で、選考期間は約1か月です。また、正社員の「ジョインター(地中送電線ケーブル接続技能者)」の募集においても、webから応募し書類選考、その後面接を経て内定という流れだったようです。
2020年6月時点の募集職種は、すべて技術職で「電気工事施工管理」4職種、「環境・土木・内装工事施工管理」4職種、「設計エンジニア」6職種です。コーポレートサイトでは、職種検索以外に希望する勤務地で募集があるか検索することもできます。また具体的な仕事内容に加え、応募に必要な資格、must条件とwant条件、求める人物像について情報収集が可能です。転職エージェント経由で応募できる職種もあるので、両方のサイトをチェックするとよいでしょう。
■面接内容の傾向は?
面接内容の傾向についても、新卒採用の面接内容を参考にします。「キャリアビジョン(入社後に実現したいこと)」「ストレス耐性があるか」「志望理由」「同社を知ったきっかけ」「信条はなにか」など基本的なことを聞かれるようです。中途採用の場合には、必ず職務経歴についても聞かれるため、経験業務の棚卸しをしておきましょう。
さらに、技術職の場合には業務で必要な「保有資格」の確認に加え、実際に使用するケーブルを使った「色の判断ができるか(色覚)」のテストや「じゃんけんはできるか」となどの確認がおこなわれるようです。また、「体力測定」として腕立て伏せや握力検査をしたという口コミもあります。
面接の雰囲気は、雑談をするような話しやすい環境を作ってくれることが多いようです。もちろん面接官によって異なるため、程よい緊張感があったという口コミも。いずれにしても、本記事などを参考に事前準備をしっかりおこなうことが大切です。
関電工の面接攻略法(面接対策)
■関電工の「経営理念」と「中期経営計画」を理解した上で自己分析をする
選考を受ける際には、必ず事前に「経営理念」と「中期経営計画」を理解しておきましょう。
まず、経営の基本方針として掲げている「経営理念」は以下の3つです。設立時から一貫して「クライアントと地域社会との共存」をキーワードに事業を展開しています。
中期経営計画は、2018年度から3か年の2020年度までが進行中です。2020年度の数値目標は、連結売上高6500億円以上、営業利益は360億円以上。2020年3月末時点で売上高約6161億円、営業利益約346億円と、目標のおおよそ95%に達しています。この目標を達成するために掲げている重点方針は5つあります。
中でも注目したいのは「事業構造改革の推進」です。特に社会インフラ工事分野への進出を掲げており、国内の電力・ガス・鉄道などのリニューアルや再生可能エネルギー事業、首都圏を中心とした大規模都市の再開発、新興国の工業団地への電源導入などに注力します。
これまでに社会インフラの設備工事に携わった経験がある方は、プロジェクトにどのように関わったのか、苦労した点や工夫したこと、どのように成功に導いたのかなどしっかりと整理しておきましょう。具体的なエピソードを踏まえて「できること」を説明することが大切です。
■「なぜ関電工に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
関電工の面接では、「なぜ当社なのか」という質問をされることでしょう。この質問では、社風やカルチャーにフィットする人材かどうか、事業や課題についてどの程度理解しどのような考えを持っているのかなどを確認していると言えます。これらについて事前に対策するためには、競合他社の分析は必須。他社を知り比較することで業界や同社に対する理解が深まります。
総合設備工事を手掛ける同社ですが、以下に電気設備工事の競合企業を4社ピックアップしました。是非参考にして競合他社の特徴を研究し、同社への理解をさらに深めてください。
- 株式会社きんでん
- コムシスホールディングス株式会社
- 株式会社九電工
- 株式会社トーエネック
関電工の採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、同社が目指している方向性や、求めている人物像への理解が深まってきたのではないでしょうか。関電工の場合、「タフな精神力と体力が求められる社風」と言えます。このような環境において、実力を発揮できる人材であるとエピソードを交えて伝えることが大切です。また、「経営理念」や「中期経営計画」を理解したうえで、自身にできることを説明できるようにしておきましょう。
以下では面接経験者が、実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策をしましょう。
[30代前半・男性/プラント施工管理] 【結果:一次面接で不採用】
[30代後半・女性/経理] 【結果:一次面接で不採用】
[10代後半・女性/建設コンサルタント] 【結果:二次面接で不採用】
関電工の採用面接に向けて
採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「タフな精神力と体力が求められる社風」であると理解し、そのような環境において力を発揮できる人材であるとアピールする。
- 「経営理念」や「中期経営計画」を把握し、自己アピールへとつなげる。
- 競合他社や業界についての理解を深め、「なぜ関電工なのか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。