【面接対策】寺岡精工の中途採用面接では何を聞かれるのか

2019年に創立85周年を迎えた寺岡精工。パイオニア精神旺盛な創業者、寺岡豊治氏の開発した「寺岡式敏感自動バネ秤（ばかり）」を皮切りに、機械式、電子式、ロードセル式などのはかりを次々に発売。業界のリーディングカンパニーとして、世界初・日本初・業界初の製品を多数生み出し、イノベーティブな企業風土を醸成してきました。

現在は、同社の原点となるはかりの技術を起点とし、上図の4つのフィールドを軸に事業展開しています。コア事業でもある流通小売の分野におけるPOSレジをはじめ、パッケージング装置や仕分け・ピッキング用システムなど、同社の製品は産業のあらゆるシーンにソリューションを提供し、信頼を得てきました。

同社の口コミには「チャレンジ精神旺盛な人が多い」「縦割り企業ではないので、チャンスがあれば若くても出世が可能」など、新しい常識の創出に取り組む企業らしい意見が多く見られます。また、「経営は安定している」「保養所がたくさんある」「創立80周年時には社員旅行で海外に行った」など、人を大切にする経営姿勢が垣間見えました。安定性や福利厚生面などに対しても、満足している社員が多いようです。

営業職については、「体育会系で体力勝負」「泥臭さも必要なので女性は続かないことが多い」といった口コミが散見されました。クライアントには小売店や飲食店が多いため、納品の立ち合いが休日や深夜に及ぶことも少なくないようです。採用面接でもこうした勤務体制について説明があります。代休の取得も可能とのことですが、自身の望む働き方と照らし合わせ熟考した上で、エントリーするのが得策でしょう。

同社では、経済の停滞など市場に新たな課題が増えるほど、イノベーションの必要性や価値が高まると考えています。そして脈々と受け継がれる「常識を疑う」ことから始まるソリューションで、顧客や社会の幸せに寄与してきました。中途採用では、こうした社風にフィットし、チャレンジ精神とイノベーティブな姿勢をもって仕事に取り組める人材が求められています。

2020年6月現在、同社では複数の職種の中途採用を募集しています。コーポレートサイトでは、神奈川・広島営業所にて小売業向け営業職、東京・広島営業所にてサービスエンジニアを募集しています。またキャリコネには、東京本社の社内SEやソフトウェア開発職をはじめ、全国の営業所の募集情報が掲載されているので、こちらも目を通しておくことをおすすめします。

選考は、「書類選考→ウェブによる適性試験→3回の面接→内定」という流れでおこなわれます。状況により面接回数が変更になることがあるほか、遠方からの応募の場合は1次・3次面接をスカイプにて実施することができます。口コミによると、選考期間は1ヶ月程度です。

応募はコーポレートサイトから、またはエージェント経由でも可能です。職種によっては応募業種の経験者であることが必須条件となっているので、事前によく確認しましょう。

選考経験者によると、同社の選考は筆記試験や適性検査の結果より面接を重視する傾向にあるようです。印象的なのは、「人生グラフを描いて説明してください」「あなたの人生の分岐点はどこですか？」などを問われた人がいることです。ここには、応募者の人生や人柄を知ろうとする意図と同時に、自身をどれくらい客観視できているか、理路整然とものごとを説明できるかなどを見る目的もあるでしょう。さまざまな観点から自己分析を深めておく重要があります。

さらに、過去の営業成績も重視されるようです。実績に関して詳細を問われたという口コミが多いので、具体的な数字や仕事内容を明示して説明できるよう、準備しましょう。

「他社の選考も受けているか」と問われたという経験者も複数いますが、率直に状況を伝えた上で内定をもらえたようです。これは純粋な状況確認のみと捉えてよさそうですが、同社への志望度の高さをきちんと言葉にできればさらによいでしょう。

また、職種によっては「早朝や深夜の勤務に対応できるか」「必ずしも土日が休みではないがよいか」といった確認もされるようです。できるだけ事前に情報を収集し、勤務体制や待遇などにもあらかじめ心積もりをしておくことをおすすめします。

中途採用面接を受けるにあたり、寺岡精工の経営理念を理解しておきましょう。

上図に示されるブランドメッセージは、時に激しく、時に穏やかな波や風を読むヨットレースになぞらえたものです。変化の激しい市場動向の中でバランスをとり続けることの重要性をあらわし、新しい常識の創出に努めてきた同社らしいメッセージであると言えます。

同社ではこの理念の下、戦略展開のポイントを3つあげています。

基本となる1つ目は「事業ポートフォリオ」です。同社の原点でもあるはかりやPOSの技術を中心に、先述の4つのフィールドでソリューションの提供の幅を広げていきます。

2つ目は「現場主義の徹底とそれに基づいたサービスの展開」です。24時間体制のヘルプデスクや製品の遠隔監視システム、2000年頃から開始し業界一の実績をあげてきたクラウドサービスなど、製品以外の部分でも現場に寄り添った事業をおこないます。

そして最後は、「146ヶ国に広がるサービス網を生かしたグローバルローカライゼーション」です。

同社の山本代表取締役社長は、長期的な数値目標として、創立100周年となる2034年度までに連結売上高を2000億円に到達させることを掲げています。

顧客と課題を共有し、そのビジネスを円滑にすることを第一の目的とする同社。この経営理念に基づいて時代の潮流を読みながら、イノベーティブな姿勢で仕事ができることをアピールしましょう。

採用面接を受けるにあたり、「なぜ寺岡精工か」を明確にしておくことが極めて重要です。面接におけるこの質問には、単に志望動機を問うだけでなく、「どれほどの情熱をもって同社を志望しているのか」「どれくらい同社を理解しているのか」を確かめる意図があります。

同社について理解を深めるためには、競合他社についての研究も有効です。事業フィールドを複数持つ同社の場合、製品ごとに競合が存在するほか、事業規模や経営理念なども各社さまざまです。それらを知ることにより、業界における寺岡精工の位置づけや特性がよりはっきりと見えてくるでしょう。具体的には、以下のような企業について研究してみることをおすすめします。

• 株式会社イシダ
• 東芝テックソリューションサービス株式会社
• グローリー株式会社
• カシオ計算機株式会社

ここまでの企業研究や他社研究を通じ、寺岡精工の企業風土や求める人物像が少しずつわかってきたのではないでしょうか。同社の場合、長い年月をかけて醸成されてきたイノベーティブな風土にマッチし、顧客の課題に本気で向き合える人材が歓迎されるでしょう。

採用面接では志望動機や経歴のみならず、応募者の考え方や人柄などを総合的に見るため、多様な質問をされることが予想されます。ご紹介した同社の面接傾向を参考に対策を立てるとともに、自身の長所や実績をよりわかりやすく示すため、具体的なエピソードを用意してください。

以下、面接経験者が実際に聞かれた質問です。これらを参考にシミュレーションをするなど、万全な準備をおこないましょう。

寺岡精工の採用面接に向けて、ぜひ押さえておきたい重要なポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

• 新しい常識の創出を意識し続ける社風にフィットし、イノベーティブな姿勢でソリューションを提供できる人材であることをアピールする。


• 寺岡精工の経営理念を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる


• 競合他社についても研究し、「なぜ寺岡精工か」に対する答えを明確にしておく。