ABBの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
ABBは、スイスに本社を置く電力機器会社です。スウェーデンのアセアと、スイスのブラウン・ボべリというヨーロッパ有数の電機メーカーが合併し誕生しました。送電、変電、変圧といった基幹技術を各所に提供するほか、現在世界で30万台以上が活躍する産業用ロボットを開発するなど、エンジニアリングのリーディングカンパニーとして高い地位を築き上げています。
同社は世界中に100ヶ所以上の拠点を有するグローバル企業です。日本においても、世界各国からの駐在員が働く多様性に富んだ環境で、社内や海外拠点とのやりとりの際は英語を使うことが多いそうです。社員は専門的な技術英語も業務の中で身につけるなど、日々研磨しグローバル人材として成長しています。
また、常に世界の最新技術を取り入れながら、幅広い製品ポートフォリオを維持・拡張している同社。社員の口コミからは、「最新技術に触れて知識を深められ、キャリアのプラスになる」「海外出張は世界の工場を見られる勉強の機会」「自分の手がけた機器が立ち上がる瞬間は大きな達成感を感じた」など、探求心を持って働く様子が見えてきました。
多様性に富んだグローバルな環境で切磋琢磨し、最新の技術を用いて産業の変革を担う。このような社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
2021年4月現在、同社では東京、静岡、愛知、兵庫の拠点にて、営業・販売やマーケティング、サービスメンテナンスなどのポジションを募集しています。コーポレートサイトに採用活動に関する詳しい情報が掲載されていますので、まずはよく目を通しましょう。サイト上で求人情報を検索し、希望職種や勤務地での募集があった場合、自身のプロフィールを登録して応募します。
採用プロセスは、書類選考と2回の面接です。書類審査では募集ポジションの要件に合致している候補者が選出されます。面接は、それぞれ人事担当者、採用マネージャーによって実施され、候補者の経験、所有資格、職務に必要な能力などについて審査されるほか、社風に合致する人物かという点がチェックされます。
選考期間については、「妥当な期間内」に終了する旨が記載されており、1週間~1ヶ月程度と考えておくとよいでしょう。
■面接内容の傾向は?
同社では、客観的かつ採用原則を遵守した選考を実施するために、採用担当者に対して徹底的な教育をおこなっています。面接の内容としては、前述したような候補者の経験や資質、能力、また社風との合致の度合いをさまざまな角度から確認するものとなるでしょう。
面接経験者の口コミを見ると、「この職種を選んだ理由」や「5年、10年後の展望」、「解決が難しい案件にどのように対応したか」などが問われたとのこと。また、長所と短所を聞かれたという口コミも複数見受けられました。普遍的な質問である分、その中でいかに自己アピールできるかが課題となるでしょう。
前述したように、同社の業務では英語を多く用います。募集要件にも職種ごとに求められる英語力が明記されており、いずれも高いレベルとなっています。面接においても英語での回答を求められることがあるようなので、そのつもりで準備しておきましょう。
ABBの面接攻略法(面接対策)
■ABBグループの行動規範を理解した上で自己分析をする
ABBの中途採用面接を受けるにあたっては、グループの行動規範を理解しておきましょう。この行動規範は、雇用契約を結ぶ時点で新入社員にも共有される重要なものです。
同社は、100ヶ国以上で10万人以上が従事するグローバル企業として、またエンジニアリングのリーディングカンパニーとして、「良識を持って事業をすることが社会への責任である」ととらえています。その基盤でありもっとも重要な要素とされているのが「インテグリティ(誠実さ)」です。このインテグリティには以下のような5つの基本原則があります。
コミュニケーションにおける礼儀正しさ、環境への配慮、雇用における多様性の推進など、全てにおけるあるべき方向性、とるべき行動を示したこの行動規範は、世界中の拠点、関連会社、合弁会社の従業員、役員などに適用されています。
同社が重要視しているのは、「何をおこなうか」ではなく「どのようにおこなうか」。これまでのキャリアや高い技術力を仕事に活かす上でも、また対人関係などにおいても、誠実さを大事にできる人材が歓迎されます。同社の基盤となる行動規範の詳細は、コーポレートサイトで読むことができます。事前に読み込んで同社の考え方に触れ、自身のアピールポイントの整理にも役立てるとよいでしょう。
■「なぜABBに転職したいのか」の明確化には他社研究を
中途採用面接にあたっては、「なぜABBなのか」という質問に明確に回答できるようにしておくことが大切です。面接官はこの質問を通し、「この人はどのような仕事をしてきたのか」「なぜ当社を選んだのか」などに加え、「当社のことをどの程度理解しているか」を判断しようとしています。志望度の高さを示すためにも、志望動機はていねいに深堀りしておきましょう。
業界や職種の枠を超えてABBという企業を理解するためには、競合他社についての研究が有効です。ABBにしかない魅力や他社との違いが、他社を研究することにより鮮明になってくるでしょう。例として、以下のような企業についてあらかじめ研究してみることをおすすめします。
- シュナイダーエレクトリック株式会社
- シーメンス株式会社
- ファナック株式会社
- 株式会社安川電機
ABBの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通して、ABBが重要視していることや求める人材像が少しずつ見えてきたのではないでしょうか。同社の面接では、「多様性に富んだグローバルな環境で切磋琢磨し、最新の技術を用いて産業の変革を担う」社風を意識して、「誠実さを持って、自身のキャリアや高い技術力を活かせる人材」であると印象付けることが重要です。その際、具体的なエピソードを用いることで、これまでの活躍や自身の人物像が面接官に伝わりやすくなるでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
ABB株式会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
[20代後半・男性/法人営業] 【結果:入社】
[40代後半・男性/法人営業] 【結果:二次面接で不採用】
[40代前半・男性/法人営業] 【結果:最終面接で不採用】
[20代後半・男性/セールスエンジニア] 【結果:入社】
ABBの採用面接に向けて
ABBの中途採用面接を受ける上で、押さえておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3点です。
- 「多様性に富んだグローバルな環境で切磋琢磨し、最新の技術を用いて産業の変革を担う」社風にフィットし、「誠実さを持って、自身のキャリアや高い技術力を活かせる人材」であることを具体的なエピソードを通してアピールする。
- ABBグループの行動規範を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についてもよく研究し、「なぜABBか」に対する答えを明確にしておく。
これらポイントを意識してシミュレーションをおこなうなど入念に準備をすすめ、当日は自身が培ってきたものを存分にアピールしましょう。
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