タペストリーの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
「コーチ」「ケイト・スペード」「スチュアート・ワイツマン」を傘下に持つ米国タペストリー社。その100%子会社で、バッグや財布、革製品などの輸入販売をおこなっているのがタペストリー・ジャパンです。以前はコーチ・ジャパンという社名で、コーチブランドを中心に展開していた同社ですが、2019年のケイト・スペードジャパンとの合併を機に、ブランド枠を越えた成長を目指し、現在の社名へと変更しました。
その社風は、ニューヨークにある親会社の影響を受けているといいます。実力主義であることに加え、「高い能力をアピールできないと通用しない」という口コミからは、日本とは対称的に謙遜が美徳とされない文化がうかがえます。
また、女性に人気のブランドを扱う点から社員の女性比率が高いことも特徴です。女性管理職も多く、性別に関係なく活躍できる環境が整っています。英語力については、「オフィス勤務では英語が必須で、レポートは英語で提出する」という口コミが見られました。応募したい部署やポジションにおいて必要とされる英語力を確認したうえで、事前に対策しておく必要があるでしょう。
欧米的な実力主義の中で、積極的に自らの能力をアピールしながらチームに貢献する。このような社風にフィットして活躍できる人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
同社の中途採用には本社採用とストア採用があり、詳細はグローバルサイトから確認することができます。2021年4月現在、「eコマースシニアマネージャー」「事業開発アシスタントマネージャー」「小売システムアナリスト」などが募集されています。
中途採用の選考フローに関する公式情報はありませんが、口コミなどの情報によると、書類選考後に2〜3回程度の面接がおこなわれるのが一般的です。職種やポジションによって面接回数は異なりますので注意してください。面接はビデオ通話で実施されることも多いようです。
選考期間にも幅があり、内定まではおおむね1ヶ月程度となっていますが、中には3ヶ月を要したという口コミもありました。また、本社採用の場合は一般的に英語面接が含まれます。
■面接内容の傾向は?
同社の面接では、ジョブディスクリプションとの整合性が重視されますので、自らの経験やスキルをしっかり棚卸ししておくことが重要です。英語面接に備えて、自己紹介や志望動機は英語で言えるように準備しておきましょう。面接経験者の口コミには、「自己紹介、自己PR、志望動機のみ英語で聞かれ、その他の込み入った内容については日本語で聞かれた」というものがありました。
また、これまでにチームでどのような役割を果たしてきたか、今後チームでどのような貢献ができるかなど、チームへの貢献度についての質問も多く見られます。実力のアピールを重視する社風なので、自らの能力や成果について積極的に主張したいところです。
ストア採用の場合は「当日のファッション」について聞かれることがあります。面接経験者からは、「企業の歴史、主要商品、価格、直近の雑誌掲載品などは必ず見ておくことをおすすめします」というアドバイスも。身につけている私服がブランドイメージに合うかどうかも見られますので、ブランドをしっかり研究し、イメージと合致した服装で臨むとよいでしょう。
タペストリーの面接攻略法(面接対策)
■タペストリーの2025 Goalsを理解した上で自己分析をする
米国タペストリー社では、2025年に向けた企業の責任戦略として以下の3つを掲げています。
●EXPANDING DIVERSITY IN OUR LEADERSHIP TEAMS
●STRENGTHENING OUR COMMITMENT TO RESPONSIBLE SOURCING
●INCREASING OUR CONTRIBUTIONS TO NONPROFITS GLOBALLY
同社グループでは、モダンラグジュアリーブランドのリーディングカンパニーとして、常に前向きであること、革新的であることを追求しています。また、グループとして多様性を尊重していることも押さえておきましょう。国籍、宗教、人種、性別、年齢、障害、性的指向などにかかわらず、能力を認められる環境を用意することが、企業活動を通じた社会の発展につながると考えています。
このような同社の方向性を理解し、自らの価値観や行動に合致するか照らし合わせてみるとよいでしょう。そのうえで、同社での仕事を通じて社会にどのように貢献していきたいのか、自分の言葉で語れるようにしてください。
■「なぜタペストリーに転職したいのか」の明確化には他社研究を
面接では「なぜタペストリーか」という質問が必ずと言っていいほど出てきます。この質問の意図は、入社後のイメージができているか、同社で長く活躍できる人材であるかを判断することです。あわせて、業界のことを理解できているか、企業研究がしっかりできているかを見ることで、入社後のミスマッチを防ぐ目的があります。
同社についてしっかり理解し、入社後に活躍できる人材だとアピールするためには、競合となりやすい他社の研究を徹底的におこなうことが重要です。以下を参考に他社研究をおこない、「なぜタペストリーに転職したいのか」を明確にしたうえで面接に臨みましょう。
- ルイ・ヴィトンジャパン株式会社
- 株式会社ケリングジャパン
- プラダジャパン株式会社
- マイケル・コース ジャパン合同会社
- 株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド
タペストリーの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、タペストリーの方向性や求める人材像が明らかになってきたのではないでしょうか。
同社の面接では、これまでの経験やスキルについて、日本語で伝えることはもちろん、職種やポジションによっては英語で伝えることが求められます。また、ファッション企業であることから、ブランドに対する理解と愛情が欠かせません。同社のブランドイメージに合致し、その魅力を多くの人に伝えていける人材だとアピールできるよう、具体的なエピソードを用意して臨みましょう。
最後に、面接の傾向を知るためにも、過去に出た質問内容をおさらいしておくことが大切です。以下に面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。面接の総仕上げとして、自分ならどう答えるかをシミュレーションしておくとよいでしょう。
タペストリー・ジャパン合同会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
[20代後半・男性/販売促進] 【結果:入社】
[30代後半・男性/営業マネージャー] 【結果:最終面接で不採用】
[女性/経営企画] 【結果:一次面接で不採用】
[30代前半・女性/経営企画] 【結果:入社】
タペストリーの採用面接に向けて
タペストリーの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「欧米的な実力主義の中で、積極的に自らの能力をアピールしながら組織に貢献する」という社風に合致した人材であることを、具体的なエピソードを交えてアピールする。
- タペストリーの「2025 Goals」を理解し、これに沿った自己分析をおこなって有益な自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ、タペストリーか」に対する答えを明確にしておく。
これらについて事前に自らの考えを深めておき、面接当日は自身の経験や能力、同社で成し遂げたいことなどを積極的にアピールしましょう。
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