ブラックロック・ジャパンの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
ブラックロックは、1988年にニューヨークで創業した世界最大級の資産運用会社です。ブラックロック・ジャパンは、その主要運用拠点のひとつとして東京にオフィスを構えています。
創設当初から注力してきた債券運用にくわえ、オープン・エンド型ファンド、株式運用、アドバイザリーと業務の幅を広げてきた同社。1999年にはニューヨーク証券取引所への上場を果たし、世界中に拠点を配置するなど、精力的に資産運用能力の拡大を図ってきました。2020年12月時点の運用資産残高は約8.7兆ドルと、業界でも確固たる存在感を見せています。
巨額の資産を預かるという業務上の特性や、少数精鋭・スピード重視という環境から、社員が背負うプレッシャーは相当なものであることが推察できます。しかし口コミを見ると、それを仕事の醍醐味であるととらえ、意欲的に活躍している人材が多くいます。また、「給与水準は高く、やればやっただけ評価される」「時間や過程ではなく、中身が大事」というように、明確な評価基準があることもモチベーションの維持に繋がっているようです。
こうした条件下で貪欲に成長したい人にとって、同社は良いチャレンジの場であると言えるでしょう。一方で、緊張感と精神的負荷の大きい仕事が苦手な人にとっては、厳しい環境かもしれません。
大きなプレッシャーを背負ってダイナミックな仕事に携わり、切磋琢磨し続ける。こうした社風の中で力を発揮できる人材であるかどうかを、面接では見極められます。
■選考は何次まで?
同社は通年で中途採用をおこない、採用サイトにはグローバルの採用情報が集約されています。2021年4月現在、東京の拠点では「External Relationship Manager」「Product Strategist」など14のポジションの募集がおこなわれています。
同ページ上で、まずは募集ポジションの役割や応募要件を確認してください。いずれの職種においても、3~10年以上の経験のほか、業務上必須となるライセンス、OAスキル、語学力などが求められます。また、マルチタスクの処理能力やチャレンジ精神といった内容も含まれているので、よく目を通し自身の適性を確認しましょう。
選考フローは、「オンラインでの応募→書類選考→リクルーターとのセッション→対面またはウェブ面接(数回)→内定」となっています。面接前に設定されるリクルーターとのセッションでは、入社後の役割や候補者のキャリアについて詳しく確認をおこない、選考に進めるかどうか見極められます。また口コミによると、面接回数は3~5回と多めです。選考期間は3~4週間と考えておくとよいでしょう。
■面接内容の傾向は?
面接経験者の口コミを見ると、「一般的な対策をしておけばよい」という人がいる一方で、数学的回答を要するひねりの利いた質問をされた人も複数いました。検索のアルゴリズムに関する質問や、「1から100までの整数を足すといくつになるか」「規則性のある数列の中から不足した数字を探せるか」といった、数学的センスや頭の回転の速さを試されるケースもあります。
こうしたやり取りがおこなわれる同社の面接では、志望動機など一般的な話題においても論理的で矛盾のない回答を求められることが予測できます。口コミによると、志望動機を問う際も「なぜこの業界で働いているのか」「なぜこの会社とポジションに応募しようと思ったのか」「会社について思うことはあるか」など、さまざまな角度から質問が投げかけられます。
そのため、これらの質問に柔軟に対応し、自身のキャリアや考え方を理路整然と伝えられるよう、あらかじめよく掘り下げておくことが重要でしょう。なお、面接は英語でおこなわれることが多いため、その対策もおこないましょう。
ブラックロック・ジャパンの面接攻略法(面接対策)
■ブラックロックのPurposeと行動原則を理解した上で自己分析をする
ブラックロック・ジャパンの面接を受けるにあたり、同社の「Purpose」と4項目から成る「行動原則」を理解しておくことが重要です。同社は企業のPurpose(=存在意義)として、以下を掲げています。
これを訳すと、「より多くの人びとの経済的な幸せ・豊かさをサポートする」となります。
同社は資産運用とリスクマネジメントをおこなう上で、常に顧客の利益を第一に考え追求しています。その結果、事業分野の拡充、テクノロジープラットフォームの開発、新領域ビジネスの獲得など基盤が強化されました。こうして築き上げた大きな基盤が後ろ盾となり、提案内容の幅が広がるなど再び顧客へと還元されます。この基盤を揺るぎないものとするため、社員一人ひとりの仕事において重要なエッセンスとなるのが以下の行動原則です。
レベルの高いパフォーマンスが期待される同社では、豊かな知見と大胆なイノベーションで顧客の利益を追求できるプロフェッショナルな人材が求められます。上の行動原則には、そのヒントが盛り込まれていると言えます。自身の経験を棚卸ししてこの行動原則と照合し、同社に対してアピールできる具体的なポイントをまとめておくとよいでしょう。
■「なぜブラックロック・ジャパンに転職したいのか」の明確化には他社研究を
面接を受ける前に、「なぜブラックロックなのか」という質問に対する明確な答えを用意しておきましょう。面接官は、「この人はどのような経験をしてきたのか」「それをどのように活かせるのか」などに加え、「同社のことをどれだけ理解しているか」という観点で候補者を見ています。
同社をより深く理解するためには、競合他社についての研究が有効です。他社の事業、サービス、動向などを知ることでブラックロックの特色がより明確になり、さらに強固な志望動機の構築に役立つでしょう。同社とともに世界3大運用会社に数えられるステート・ストリート・グローバル、ヴァンガードグループのほか、以下のような外資系大手資産運用会社をおさえ、業界マップを描いて各社の特色を把握してみるのもよいでしょう。
- ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社
- The Vanguard Group, Inc.
- フィデリティ投信株式会社
- BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパン株式会社
ブラックロック・ジャパンの採用面接で実際に聞かれた質問内容
ここまでの企業研究を通して、同社の特色や求める人材像に対する理解が少しずつ深まってきたのではないでしょうか。
同社の場合、「大きなプレッシャーを背負ってダイナミックな仕事に携わり、切磋琢磨し続ける」社風の中で、「豊かな知見と大胆なイノベーションで顧客の利益を追求できるプロフェッショナル」であると印象づけられるよう、自己アピールの方法を戦略的に練り、具体的なエピソードを用いて話せるよう準備を進めましょう。
ここで、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。面接対策のひとつとして、自分ならどのように答えるかシミュレーションしてみることをおすすめします。
ブラックロック・ジャパン株式会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
[30代前半・男性/法務] 【結果:三次面接で不採用】
[アナリスト] 【結果:入社】
[20代前半/アナリストアソシエイト] 【結果:最終面接で不採用】
[アナリスト] 【結果:入社】
ブラックロック・ジャパンの採用面接に向けて
ブラロックロック・ジャパンの中途採用面接に向けて押さえておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3点です。
- 「大きなプレッシャーを背負ってダイナミックな仕事に携わり、切磋琢磨し続ける」社風を意識し、「豊かな知見と大胆なイノベーションで顧客の利益を追求できるプロフェッショナル」であると印象づけられるよう、具体的なエピソードを用いて自己アピールをする。
- ブラックロックのPurposeと行動原則を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についてもよく研究し、「なぜブラックロックなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらを意識した上で企業研究と面接の準備を進め、当日は自身の経験や知識、入社意欲を思う存分アピールしましょう。
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