北海道電力の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
広大な北海道の隅々まで電力を安定供給し、人々のライフラインを守っている北海道電力。積雪や寒冷という厳しい自然環境の中で、高効率な省エネルギー推進に取り組むとともに、停電防止に向けた電力設備の保守点検や地域特性を考慮した設備形成をおこなっています。
重厚長大産業の代表格とも言える同社は、伝統を重んじる保守的な社風です。口コミによると、評価や出世は、学歴重視で年功序列型だといいます。こうした社風は、安定を求める人には向いている反面、変化やスピードを求める人は居心地の悪さを感じることもあるでしょう。ただ、近年は同社や業界を取り巻く環境の変化に伴い、その体制にも変化が見られます。たとえば、これまで男性中心だった技術系の職種に女性が登用されたり、若手にチャンスが与えられる場面が増えたりと、必ずしも硬直的ではなくなってきています。
そして何よりも、インフラを支える仕事に誇りを持って向き合っている人が多いのが特徴的です。口コミには、「北海道の電力を生み出し、産業を支えているというやりがいを感じる」「電力の安定供給という大きな使命をしっかりともって働いている方がほとんど」といった内容が多数見られました。
伝統を重んじながら、インフラを支える仕事に誇りと責任感を持って向き合う。面接ではそうした社風にフィットし、活躍できる人材であるかどうかが見極められます。
■選考は何次まで?
同社では、「事務系職」「技術系職」「新規事業開発における戦略の企画・運営管理担当職」「再生可能エネルギー発電事業に関する検討・立案・実施担当職」「エネルギーサービスプロバイダ(ESP)事業の実務担当職」「LNG(液化天然ガス)事業の実務担当職」「資機材調達の実務担当職」「デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の実務担当職」で中途採用をおこなっています。コーポレートサイトの「随時採用情報」で詳細を確認しておきましょう。なお、一部の職種については、求人サイトや転職エージェントを活用した応募も可能です。キャリコネにも情報が掲載されていますので、ぜひ参考にしてみてください。
基本的な選考フローは、「書類選考 → 職務適性・能力テスト(Web受験)→ 面接」というものです。書類選考を通過した場合、14日以内にその後のステップについての連絡があります。
なお、2020年4月に北海道電力ネットワークが分社化されましたが、応募から入社までの対応は同社が窓口となり、2社合同で実施されます。
■面接内容の傾向は?
同社の面接で特徴的なのは、「原発」に対する見解を求められる点です。重要な論点ですので、面接前に必ず自らの考えをまとめておく必要があります。特に、同社が保有し、福島原発事故後に稼働が停止している泊発電所については、同社の対応も含めて入念に調べておいてください。なかには、「泊原発についての賛否両論をどう思うか」というように、世論について意見を求められたケースもあります。電力自由化や再生可能エネルギーといった業界にまつわる時事問題についても、自らの見解を論理的に話せるように準備する必要があるでしょう。
そのほかは、おおむね一般的な質問です。志望動機やこれまでの経験やスキルを事前に整理し、自分の強みをどのような形で発揮できるかをアピールできるとよいでしょう。転勤についての意思を確認されることもあるので、キャリアビジョンや家族の状況を考慮した上で、回答を用意しておくことをおすすめします。
北海道電力の面接攻略法(面接対策)
■北海道電力の「ほくでんグループ経営ビジョン2030」を理解した上で自己分析をする
面接にあたっては、同社の今後の方向性についての理解が欠かせません。同社では、2020年4月に送配電部門を分社化するなど、大きな転換期を迎えるなか、経営環境の変化に対応していくために、「ほくでんグループ経営ビジョン2030」を公表しました。
競争の激化、地球環境問題、自然災害の大規模化ならびに激甚化、人口減少や人々の価値観の変化といった社会構造の変容に伴い、電力業界を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。同社ならびに同社グループは、経営環境の変化をグループが進化するための好機と捉え、持続的な成長につなげたい考えです。
具体的な取り組みとしては、価格競争力の向上、低廉な電気と顧客の期待に応えるサービスの提供、新たな技術の活用や事業領域の拡大などを挙げています。また、災害等に対する回復力・復元力を強化し、責任あるエネルギー供給の担い手としての役割を果たしていく方針です。そして、これまで以上にESG(環境・社会・ガバナンス)を重視するとともに、地域の課題克服や持続的な発展に向けた「共創」の取り組みを推進するとしています。
公開されている資料には、泊発電所の再稼働を見据えた中長期的な事業展開や、2030年度までの数値目標も記載されています。面接前にしっかりと目を通し、どの分野でどのように貢献できるのかをイメージしながら、自己分析に落とし込んでみてください。
■「なぜ北海道電力に転職したいのか」の明確化には他社研究を
採用面接に臨むにあたり、「なぜ北海道電力なのか」という質問に対する明確な回答を用意しておきましょう。この質問には、「この人はどのような仕事をしたいのか」「これまでの経験をどのように活かせるのか」だけではなく、同社への理解度を測る意味合いも含まれています。
同社への理解を深める上では、競合他社についての研究が有効です。他社の事業内容だけでなく、歴史やビジョンを知り、比較することで、同社の特性や業界における立ち位置などをよりしっかり把握できるでしょう。
電力会社に留まらず、以下のような企業について研究してみることをおすすめします。
- 東北電力株式会社
- 東京電力ホールディングス株式会社
- 北海道瓦斯株式会社
北海道電力の採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通し、同社の社風やビジョン、求める人材像が少しずつ見えてきたのではないでしょうか。
同社の場合、古き良き日本企業としての保守的な社風の中で、「インフラを支えることに誇りと責任感を持って向き合える人材」であると印象づけるられるとよいでしょう。そのためには、自身の実績やスキルをじっくり棚卸しして、自己アピールにつながる具体的なエピソードを洗い出してみることも有効です。
ここで、口コミをもとに同社の面接の質問例をご紹介します。自分ならどのように答えるかシミュレーションしながら、面接対策の総仕上げをおこなってください。
北海道電力株式会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
[20代後半・男性/技術関連職] 【結果:入社】
[30代前半・女性/設備関連職] 【結果:面接中止】
[30代前半・男性/カウンターセールス] 【結果:入社】
[20代後半・男性/その他] 【結果:一次面接で不採用】
北海道電力の採用面接に向けて
北海道電力の中途採用面接に向けて、押さえておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3点です。
- 「伝統を重んじる保守的な社風」を意識しながら、「インフラを支えることに誇りと責任感を持って向き合える人材」と印象づけられるよう、具体的なエピソードを用意しておく。
- 「ほくでんグループ経営ビジョン2030」を理解し、これに沿った自己分析をおこなって有益に自己PRにつなげる。
- 競合他社についてもよく研究し、「なぜ北海道電力なのか」に対する答えを明確にしておく。
以上を意識して準備をおこない、当日は誠実な態度で面接に臨みましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。