【面接対策】テクノアソシエの中途採用面接では何を聞かれるのか

住友電気工業グループの専門商社として、ネジ類・金属加工部品・樹脂加工部品・化成品部材などを扱うテクノアソシエ。既存の部品や製品を納品するだけではなく、「メーカー機能を備えた商社」として、子会社や協力会社との連携により顧客ニーズにあわせたオリジナルな部品や製品を提供しています。ネジ販売の取扱高では国内首位を誇る同社は、1804年（文化元年）の創業から200年以上という時代の移り変わりの中で、さまざまな業界のメーカーを支えてきました。

歴史ある企業とあって、口コミに多く登場するのは、「保守的」「堅実」「のんびりしている」など、古き良き日本企業を彷彿とさせるキーワード。終身雇用や年功序列、手厚い福利厚生などが踏襲され、「古き良き時代を引きずりながら管理体制を強めている」という口コミも見られました。営業社員は男性が多く、女性は営業アシスタントとして勤務する人が多いことなどからも、保守的な風土がうかがえます。こうしたことから、安定を求める人には向いている一方、変化やスピードを求める人は物足りなさを感じる場面があるかもしれません。

ただ、どの企業であっても、仕事を通じたやりがいや成長はその人次第だと言えます。営業を担当する社員の口コミからは、「裁量の大きい仕事ができることが魅力」「自分で目標を設定して仕事をする」というように、与えられた環境を最大限に生かしてやりがいや成長につなげていく姿が見て取れます。安定した環境の中でじっくりと仕事に向き合えるのは、同社の魅力だと言えるでしょう。

面接では、保守的で堅実な社風にフィットし、顧客の要望に応えるためにじっくりと仕事に向き合える人材であるかが見極められます。

2021年5月現在、同社のコーポレートサイトに設けられたキャリア採用ページには、「品質保証・品質管理」の募集が掲載されています。職務内容や応募条件などとあわせ、しっかり確認しておきましょう。入社後2～3年程は大阪本社にて勤務し、その後は国内外への転勤の可能性があります。地域限定職希望の場合には、本社勤務後に希望勤務地での就業が可能ということです。

選考は、「エントリー → 書類選考 → 面接（2〜3回） → 内定」というフローになっています。なお、コロナ禍での選考のため、オンライン面接も可能としているようです。同社のコーポレートサイトからのエントリーが基本ですが、求人サイトや転職エージェントを活用するのも一案でしょう。

口コミには、特に意表を突くような質問は見られません。雑談のような和やかな雰囲気の中で、志望動機や今後の展望などについて聞かれるようです。「どういう部分で貢献できますか？」という質問が見られるため、事業内容をしっかりとおさえておくことはもちろん、中期的な戦略にも目を向けて、自分の経験やスキルをどう生かすつもりなのかを明確に語りたいところです。抽象論に終始しないためにも、これまでの実績を数字で示したり、具体的なエピソードを取り入れたりするとよいでしょう。

面接経験者からのコメントにもあるように、面接は堅苦しい雰囲気ではなく、とてもアットホームだとのこと。しかし、気を抜かずに対応した方がよいというアドバイスもあります。人柄重視という声もありますので、言葉の選び方や表情にも気を配り、好印象を残せるような誠意ある対応で臨みましょう。

面接にあたっては、企業の中期的な方向性への理解が欠かせません。ここでは、同社が策定した中期経営ビジョン「Vision2025」から、今後の事業戦略などを見ていきましょう。

「再生可能エネルギー関連領域」「自動車産業におけるCASE領域」「生産現場におけるFA領域」は、中期的に見て持続的な成長が期待できる分野だとしており、これまでに培ったナレッジを活かしていく方針です。その上で、「二次電池・燃料電池」「電動化」「予防安全・自動運転」「ロボット」関連製品を中核的な成長領域と位置づけました。多様化するニーズを的確にとらえ、高い付加価値とサービスを提供し、顧客から信頼されるパートナーとして事業の拡大を図るとしています。また、グローバルな成長を加速させるとともに、競争力の拡充を図り、事業機会と市場領域拡大のための提携・協業についても積極的に取り組んでいく考えです。

そのための事業推進基盤として、営業基盤・人材基盤・財務基盤を強固なものにしていきます。人材基盤では、全社員が誇りとやりがいを持ちながら、活き活きと仕事に取り組める企業を目指す中で、ダイバーシティ＆インクルージョンを推進していく方針です。

こうした方向性を理解し、自らの価値観やキャリアビジョンと合致するものであるかを見極める必要があります。その上で、中期経営ビジョン達成のためにどんな貢献ができるのかを自分の言葉で伝えられるよう、訴求力のある自己PRを構築しましょう。

中途・新卒にかかわらず、採用面接では志望動機について必ず問われると言ってよいでしょう。それを確認することで、企業理解の度合いだけでなく、入社に対する熱意やビジョンを測ることができるからです。

訴求力の強い志望動機を導き出すには、「テクノアソシエと他社の違い」という観点からも企業研究をおこない、「なぜテクノアソシエなのか」を明確にしておく必要があります。以下のような企業についても研究し、同社の社風やビジョン、戦略などとの比較をおこなっておきましょう。

• 住友商事グローバルメタルズ株式会社
• 神鋼商事株式会社
• 伊藤忠丸紅住商テクノスチール株式会社
• 白銅株式会社

このように、採用面接を受けるにあたっては、中期経営ビジョンに基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「保守的で堅実な社風」を意識しながら、「顧客の要望に応えるためにじっくりと仕事に向き合える人材」であると印象づけられるよう、具体的なエピソードを準備しておくことが望まれます。

ではここで、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、自分に置き換えてシミュレーションしておきましょう。

株式会社テクノアソシエの面接で聞かれた質問内容（キャリコネ）

テクノアソシエの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

• 「保守的で堅実な社風」を意識しながら、「顧客の要望に応えるためにじっくりと仕事に向き合える人材」であると印象づけられるよう、具体的なエピソードを準備しておく。


• テクノアソシエの中期経営ビジョン「Vision2025」を理解し、これに沿った自己分析をおこなって有益な自己PRにつなげる。


• 競合他社についてもよく研究し、「なぜテクノアソシエか」に対する答えを明確にしておく。