【面接対策】キーコーヒーの中途採用面接では何を聞かれるのか

農園運営から豆の選定、焙煎、流通、開発、教育までを一貫して手がけるキーコーヒー。なかでも、喫茶店などに向けた業務用を強みとしています。1920年に創業した同社は、2020年8月に創業100周年を迎えました。子会社には、イタリアンレストランの「イタリアントマト」や洋菓子・喫茶店の「アマンド」などがあります。

コーヒーのある豊かな暮らしを誰もが享受できる社会を目指し、100年にわたって日本のコーヒー文化をリードしてきた同社。コーヒーに精通した社員が多く、会社と社員が同じ方向を見てコーヒーづくりに取り組んでいます。一方で、100年という歴史を持つがゆえに、「保守的」「伝統を重んじる」「アナログ文化」いった口コミが多く見られました。昔からの慣習を守り安定感がある反面、変化やスピード感は乏しいという声が聞かれます。

過去の口コミには長時間労働や休日出勤に言及するものが多く見られますが、最近はワークライフバランスがしっかりと意識され、定時退社や休暇取得が推進されているようです。また、女性が管理職に就くケースも増えているといい、さまざまな面で労働環境に対する意識が向上してきていると言えます。

伝統を守りながら、誰もがコーヒーを楽しめる世界と美味しいコーヒーに出会う感動を提供する。面接では、このような社風にフィットして活躍できる人材であるかを見極められます。

同社のキャリア採用は、ハローワーク等を通じて随時募集されています。まずは、ハローワーク等で求人情報を収集しておきましょう。

面接フローはケースバイケースとなりますが、複数の口コミ情報によると、書類選考後の面接は3回程度だということです。一次面接が所属先の上長、二次面接が部長クラス、三次面接が役員という具合に、面接段階によって役職の違う面接官が担当します。なかには、「面接は1回のみだった」という口コミもありますが、地域や職種によって違うので、3回程度を想定して準備をしておきましょう。また、新卒採用では適性検査がおこなわれるので、中途の場合も適性検査を想定して準備しておくと安心です。

応募から内定までの期間は、数週間から1ヶ月程度となっています。なお、同社の新卒採用ページには、社員のインタビュー記事など、中途採用の場合にも参考になる情報が掲載されていますので、事前に目を通しておくとよいでしょう。

奇をてらった質問は少なく、「志望動機」「転職理由」といった基本な内容が中心です。営業職の場合には、営業経験の詳細について聞かれることもあるようです。

同社ならではの質問として挙げられるのが、「コーヒーは好きですか？」「好きなコーヒーは何ですか？」というもの。「コーヒーに対する基礎知識は身につけていったほうがよい」という口コミもありますので、最低限の知識は得ておいたほうがよさそうです。

さらには、「あなたの人生とコーヒーについて」「コーヒーは何をもたらすか？」というような質問もあります。コーヒーに対する情熱を語ることは志望動機にもつながるので、自分にしかないエピソードなどを交えて語れるように準備しておきましょう。

同社の面接を受けるにあたっては、企業理念を理解しておく必要があります。なぜなら、これらが同社の活動方針のベースとなる重要な考え方だからです。

同社では、「コーヒーを究めよう。お客様を見つめよう。そして、心にゆたかさをもたらすコーヒー文化を築いていこう。」という企業理念を掲げています。キーコーヒーという社名は「コーヒーは、日本人の新しい食生活と文化を開く鍵だ」という考えから、鍵のロゴを制定したことに由来します。コーヒーを介して、豊かな食生活や文化を築くことが同社の目指す姿だと言えるでしょう。

コーヒーを取り巻く環境が大きく変化する中で、同社はさまざまな事業を模索し、展開してきました。例えば、“TYPE　KEY”と言われる厳しい品質基準の確立、幻のトラジャコーヒーの復活、イタリア大手エスプレッソコーヒーメーカーであるイリーとの提携などです。このように、コーヒーの可能性を探究し、時代の求めるコーヒーを届けることが理念の実現に繋がります。

そのためには、ミッションにもあるように、顧客の安心を何よりも優先することや、ものごとの本質・絶対的な価値を重んじること、さらには、チャレンジ精神を発揮し、主体的に行動することなどが求められます。ミッション一つひとつの意味を理解し、入社後の業務と関連づけてイメージしてみることが大切です。そして、企業理念の体現に向けた具体的なチャレンジを語れるよう、自己分析をおこなって自己PRにつなげてみてください。

同社の面接では「なぜキーコーヒーなのか」と問われることが多いようです。面接官はこの質問により、「同社のミッションを理解しているか」「同社の社風に合致した人材か」などを見極めます。この問いに答えるためには、同社への理解はもちろん、競合他社についても理解を深めておくことが重要です。

競合他社との比較を通じて同社の特徴をより深く理解するとともに、同社の特徴と自分の強みをマッチングさせ、自己アピールにつなげましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことをおすすめします。

• 味の素AGF株式会社
• ネスレ日本株式会社
• ユーシーシー上島珈琲株式会社

ここまでの企業研究を通じて、同社が求める人材像が具体化してきたのではないでしょうか。

同社の採用面接を受ける際には、「100年の歴史を持つ伝統的な社風」の中で、「誰もがコーヒーを楽しめる世界と美味しいコーヒーに出会う感動を提供していける人材」と印象づけられるよう、オリジナルなエピソードを用意しておくとよいでしょう。

以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策の総仕上げをおこなってください。

キーコーヒー株式会社の面接で聞かれた質問内容（キャリコネ）

キーコーヒーの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下3点です。

• 「100年の歴史を持つ伝統的な社風」の中で、「誰もがコーヒーを楽しめる世界と美味しいコーヒーに出会う感動を提供していける人材」と印象づけられるよう、オリジナルなエピソードを用意しておく。


• キーコーヒーの企業理念を理解し、これに沿った自己分析をおこない自己PRにつなげる。


• 競合他社について理解を深め、「なぜキーコーヒーなのか」に対する答えを明確にしておく。