グッドパッチの概要
グッドパッチは、2011年に設立されたデザイン会社です。
「デザインの力でビジネスを前進させるグローバルカンパニー」を標榜する通り、表層のデザインだけでなく、プロダクト開発の戦略策定やコンセプト設計といった上流工程から、UI/UXデザイン、開発、デザイン組織の構築支援まで、幅広く提供しているところが特徴です。
中核事業の「デザインパートナー事業」では、受託請負ではなく主に準委任契約(コンサルティング契約のように毎月売上計上)で仕事を受注しており、クライアントの「課題に並走するデザインパートナー」を目指しています。
■グッドパッチの創業者
グッドパッチの創業者は、現在も代表取締役社長 CEOを務める土屋尚史(つちや・なおふみ)氏です。
土屋氏は1983年長野県生まれ。Webディレクターを経て、米サンフランシスコに渡り、デザイン会社のbtrax(ビートラックス)でスタートアップ支援に携わります。
帰国後、米国での経験を活かして、2011年9月にUIデザインに特化したデザイン会社としてグッドパッチを設立しています。
私が2011年にサンフランシスコに渡った時にまだ創業したてのスタートアップだったAirbnbやInstagramやUberなど、その後大きく成長していく会社の多くは創業者の中に必ずデザイナーがおり、ユーザー体験をデザインすることを重要視していました。
スマートフォンの登場により、デジタルの体験がリアルの生活に大きく影響を与えるようになり、複雑化するユーザー体験のデザインと人々が触れるソフトウェアのユーザーインターフェイスのデザインが日本のビジネスシーンでも重要視される時代が来るはずだと確信し、2011年に私はGoodpatchを立ち上げました。
株式会社グッドパッチ 代表取締役社長 CEO 土屋尚史氏
■グッドパッチのビジョン等
グッドパッチは企業サイトの中で、「日本におけるデザインの認識は装飾、表層的なものであると誤解されている」と強調しています。
そして、デザインの役割は「本質的な価値を見出し、価値を最大化させること」であり、本来のデザインとは「具象と抽象を行き来し戦略、要件、構造、骨格、表層全ての設計をすること」としています。
そして、これからの時代は、本来的な意味での「デザイン」が一層重要になるとして、以下のようなVision/Mission/CoreValuesなどを設定しています。
●Vision ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる
●Mission デザインの力を証明する
●Core Values
- Inspire with why Whyが人を動かす
- Go beyond 領域を超えよう
- Play as a team 最高のチームのつくり手になる
- Craft details, create delight こだわりと遊び心を持つ
- Good design equals good business 良いデザインを良いビジネスにする
●How we design:デザインの向き合い方
- Find the core 本質を見抜く
- Create from chaos 構造化と統合
- Speak to the heart 感情に向き合う
- Tell the story ストーリーを語る
- Build the culture 文化を作る
■グッドパッチの拠点
グッドパッチは、東京都渋谷区鴬谷町に本社を構えるほか、独ベルリン、ミュンヘンにもオフィスを置いています。また、フルリモートデザインチーム Goodpatch Anywhereは「勤務地はSlack」とされています。
グッドパッチの業績
グッドパッチは2021年9月に設立10周年を迎えた会社ですが、ここ数期は売上高が急速に伸びています。
営業利益は2017年8月期までは赤字でしたが、翌期には主力のデザインパートナー事業が黒字化。2020年8月期には新規事業のデザインプラットフォーム事業を含め、すべての事業が黒字化しています。
2021年8月期の売上高は前期比27.9%増の27.4億円。営業利益は同87.5%増の4億円となっています。
2021年8月期のセグメント別の業績は、売上高の72.8%、営業利益の89.9%を中核事業のデザインパートナー事業が生み出しています。
一方、新規事業のデザインプラットフォーム事業は、業績の規模はまだ小さいものの、売上高が前期比31.1%増、営業利益が55.7%増と大きく伸びています。
グッドパッチの事業
グッドパッチの事業は、クライアントからの受託案件を手掛ける中核事業の「デザインパートナー事業」と、自社プロダクト・サービスを提供する「デザインプラットフォーム事業」の2つで構成されています。
●デザインパートナー事業
- Web / iOS / Android / IoTなどのプロダクト開発の戦略策定、コンセプト設計、UI/UXデザイン、開発を提供。デザイン組織の構築支援も行う
●デザインプラットフォーム事業
- フルリモートデザインチーム「Goodpatch Anywhere」
- デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」
- クラウドワークスペース「Strap」
- プロトタイピングツール「Prott」
- XRプロトタイピングサービス「Athena」
などの自社プロダクト・サービスを提供。
■デザインパートナー事業
デザインパートナー事業では、主に社員デザイナーが、クライアントの課題に並走するサービスを提供しています。
デジタルプロダクト開発(UI/UXデザイン)を強みに置き、新規事業立ち上げ、ブランド構築、デザイン組織支援など幅広いビジネス課題にコミットします。また、アウトプットの納品だけでなく、デザインの文化がクライアント組織に根付いてゆくことを目指します。
●デジタルプロダクト&サービスデザイン(UI/UXデザイン)
- 新規事業立ち上げや既存プロダクトのUI/UX改善など、戦略策定、プロダクト開発、グロースフェーズまでをクライアントを支援
●ブランド・エクスペリエンス・デザイン
- 企業のビジョン、ミッション、ロゴデザイン、プロダクトデザインなど。企業や事業の成り立ち、事業内容などをブランドの思想として言語化・可視化
●組織デザイン支援
- デザインを文化として持つための環境構築を支援。デザイン組織の立ち上げ、仕組み作り、教育、評価制度、採用施策など
デザインパートナー事業が「私たちにできること」として掲げているのは、以下の6項目です。
- Design for impact 良いデザインを良いビジネスにする
- Design from 0→1→100 戦略立案からプロダクト開発、グロースまで
- Design with expertise 複数領域にまたがるデザインの専門性
- Design for relationships 企業とユーザーを繋ぐ
- Design with consistency 安定性を生む、品質の再現性
- Design the culture 残り続ける文化をつくる
また「パートナーへの向き合い方」に掲げているのは、以下の3項目です。
- Commit to the cause 同じ熱量でコミットする
- Great teams make great products 偉大なプロダクトは、偉大なチームから生まれる
- Design from the inside out 内側からデザインする
詳しくは、グッドパッチの企業サイトのデザインパートナー事業のページを参照願います。
■デザインプラットフォーム事業
デザインプラットフォーム事業では、フリーランスデザイナーなどを含め、クライアントの課題の変化に合わせて、多面的・長期的な支援が可能なソリューションを自社事業として展開しています。
◆ReDesigner
ReDesignerは、デザイナー向けのキャリア支援サービスです。
企業とデザイナーの間に入り、独自のオンラインアンケートや面談を通じて、デザイナーの特性やキャリアの指向性を理解した上で適切なマッチングを行います。
ReDesigner - デザイナー特化のキャリア支援サービス(転職/副業/フリーランス)
https://redesigner.jp/ReDesigner(リデザイナー)は、デザイナー特化の転職/副業/フリーランス向けキャリア支援サービスです。デザインの専門知識を持ったキャリアデザイナーが、エージェントとしてデザイナーと企業の間でキャリア支援いたします。オンラインでのキャリア相談やデザイナー向けのイベントも実施しています。
◆ReDesigner for Student
ReDesigner for Studentは、デザイナーを目指す学生と企業をマッチングする就活プラットフォームです。
学生はプロフィールを入力し、自分が作った作品をアップロードすることで、企業からスカウトを受け取ることができます。
ReDesigner for Student - デザイナーを目指す全ての学生のためのプラットフォーム
https://student.redesigner.jp/ReDesigner for Studentは、デザイナーを目指す学生と、デザインの力を信じる企業をマッチングする就活プラットフォームです。
◆Goodpatch Anywhere
Goodpatch Anywhereは、フルリモートのデザインチームです。
東京近郊に限定されず、国内外全ての地域のプロジェクトへの対応力や価格弾力性を実現すると共に、デザイナーの自由な働き方を支援します。
Goodpatch Anywhere | フルリモートデザインチーム
https://anywhere.goodpatch.com/フルリモートチームで デザインの力を証明する テクノロジーを駆使したデザインチームの力をあなたのプロジェクトにも
◆Strap
Strapは、リモートコラボレーションの可能性を広げる「オンラインホワイトボード」(クラウドワークスペース)です。
リアルタイムで図解やテキスト情報の共同編集が可能となり、個人とチームの作業・コミュニケーションの効率化を促進。ホワイトボードを見ながらチーム全員で情報を共有し作業するような空間を、オンラインで実現します。
Strap ストラップ - リモートコラボレーションの可能性を広げるオンラインホワイトボード
https://product.strap.app/Strapはプロジェクトを進めるすべての人に向けたリモートコラボレーションの可能性を広げるオンラインホワイトボードです。チームでのコミュニケーションや作業を効率化し、リモートコラボレーションの可能性を広げます。
◆Prott
Prottは、コードを書かずにアプリやWebのプロトタイプが簡単に作れて、チームでコミュニケーションができるプロトタイピングツールです。
単にプロトタイプを作るだけでなく、プロトタイピング思考そのものをチームにインストールします。2015年度グッドデザイン賞を受賞しました。
Prott - Prototyping tool for Web iOS Android apps
https://prottapp.com/ja/Prottはアプリやサービスのアイディアを素早く形にし、チームでのコラボレーションを円滑にするプロトタイピングツールです。UIデザイン会社・グッドパッチが提供しています。
◆Athena
Athenaはコネクテッドカーの体験をデザイン、テストするためのXRツールです。
プロダクト開発の初期段階から、XR(エクステンデッド・リアリティ)を活用した迅速なプロトタイピングに移ることで、時間と製造コストを削減し、アイデアを検証する機会を拡大できます。
グッドパッチの人材育成
グッドパッチは、東京本社のほか独ベルリン・ミュンヘンのオフィス、フルリモートチームと、さまざまなロケーションで仕事をしています。このため、社内イベントによる社員間コミュニケーションを大切にしています。
- カルチャーオンボーディング:業務のためのオンボーディングとは別に、カルチャーに特化したオンボーディングを実施
- 1・3・6インタビュー:入社から1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月の経過時点で直属の上司以外がインタビューを実施
- Pizzapatch:月末恒例の社内懇親会。所属や職能を超えるメンバー同士が、食事やコンテンツを楽しみながらコミュニケーションを取る
- 社員総会:年に2回、全社員が参加する社員総会を実施しています。半期ごとに会社の歩みを振り返り、特に成果をあげた事業やメンバーを表彰
- オープンデー:キッズ、ファミリー、パートナーなど会社に遊びに来てもらい理解を深めてもらう日
このほか、ナレッジシェアを目的とした社内行事などもあります。
- プロジェクトレビュー:デザインパートナー事業のプロジェクトのデザインプロセスについて、社員がプレゼンテーションを行い、マネジメントメンバーが評価を行う時間。社員は自由に見学が可能
- エンジニア共有会:エンジニアリングに特化したナレッジシェアイベント。隔週開催で社員は自由に参加可能。講演会も開催
- Xpatch:月に一度ランチタイムに、Goodpatchをより良い会社にするためのアイデアを出し合うイベント
グッドパッチの働き方
グッドパッチは「すべての中心にいるのは人」という考え方のもと、メンバーを支える制度としてさまざまな福利厚生制度を整備しています。
- 3X Vacation:勤続3年ごとに、10日間の連続した休暇を有給休暇とは別に取得できる制度
- 副業OK:社員の自主的なインプット・アウトプットを推奨
- 本読み放題:業務に必要な本は上限なく購入可能。400冊以上の会社図書を所蔵
- ランチ補助:新入社員が社内の交流を深めるためのランチ代補助金を支給
- キッズデイ休暇:小学校修了までの子供がいる場合、行事参加のために2日/年の特別休暇を付与
- 語学学習支援:オフィスで語学教室を受講可能
- 育休復帰見舞金:育児休業から復帰する場合は、見舞金を支給
- 子ども手当:小学校修了までの子供がいる場合、子供1名あたり月額20,000円の手当を支給
グッドパッチの求人
グッドパッチの採用サイトでは2021年10月27日現在、以下の職種でキャリア求人を募集しています。
●Design Division
- UIデザイナー/UXデザイナー/BXデザイナー/BXコピーライター/フロントエンドエンジニア/Androidデベロッパー/エンジニアリングマネージャー/デザインストラテジスト/プロジェクトマネージャー/アカウントマネージャー/Design Ops採用担当
●Product Division
- 【Strap】プロダクトデザイナー/セールス&カスタマーサクセス/セールス&カスタマーサクセス責任者候補/バックエンドエンジニア/フロントエンドエンジニア(業務委託)
●Business Development Office
- 【ReDesigner】マーケティング責任者候補/セールス&カスタマーサクセス担当/キャリアデザイナー/UIデザイナー/【社内新規事業】自然言語解析・Elasticsearch エンジニア
●Back Office
- 法務マネージャー候補/法務/情報システム/広報/人事責任者候補
求人ごとに、具体的な仕事内容や、求めるスキル・経験、歓迎するスキル・経験、求めるマインド、所属するチームのミッションや特徴、組織のフェーズと課題などが記載されています。
グッドパッチの採用面接で聞かれる質問
面接に際して、志望動機をまとめるためには「Can」「Will」「Must」についてよく考え、整理しておいた方がいいでしょう。念のため簡単に説明すると、
- Can:自分ができること(スキル、能力、経験、実績)
- Will:自分がしたいこと(意思、意欲、ビジョン)
- Must:自分がしなければならないこと(会社から要求・期待されると認識していること)
の3点を整理し、それらが重なったところで「自分の志望動機」を整理するということです。
グッドパッチの面接では、「メンバーとの意見が異なる場合はどのように対応するか?」など、業務上のいろいろなシーンを想定した質問が多く見られることが特徴です。
こうしたやり取りを通して、専門性や業務への理解に加え、カルチャーフィットも確認されます。ビジョン、ミッション、バリューを読み込み、自分なりのスタンスをあらかじめ検討しておくなど、しっかりと準備をして臨みましょう。
マネジャークラス以上の面接準備
マネジャー以上については「Can」「Will」「Must」は当然として、職務に応じた個別の質問が多くなっており、あらかじめ準備が必要です。詳しくは、グローバルウェイ・エージェントまでお問い合わせください。(※登録フォームの備考欄に「グッドパッチの件」と明記願います。)
グッドパッチへの転職を成功させるために
以上、グッドパッチという会社について、概要をご説明しました。
求人は、求められるスキルのハードルが高いのが特徴的です。しかし、仮に書類が通過したしたとしても、次の面接でつまづく方が多くいらっしゃいます。
面接の質問は、様々な内容が投げかけられます。定番的なものから地頭のよさを測るもの、職種特有の質問もあり多種多様です。特に企業文化、価値観の理解は重要です。
あらかじめ面接対策をしないと、選考を通過する確率はかなり落ちます。現時点で数千万円を稼ぐ優秀な営業の方が、面接対策を怠ったために失敗することもあります。限りあるチャンスを活かすためにも、ぜひ十分な準備を行ってから臨んでいただきたいと思います。
グッドパッチの採用面接に臨む前に
転職成功の確率をアップさせたい方は、ぜひグローバルウェイ・エージェントにご相談ください。私たちはCxOや役員から直接情報を共有してもらうことで、必要な候補者像を把握しており、上記以外の「候補者公開不可情報」や「過去の面接成功・失敗事例」を把握しています。
なお、スピーディな対応を行うために、登録フォームの備考欄に「グッドパッチの件」と明記願います。費用は一切かかりません。ぜひご相談ください。
外資系IT企業、コンサルティングファーム、システムインテグレーターの各業界の現場の最前線で活躍してきたヘッドハンター集団。サーチ型エージェントとして活動しています。
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