ウルシステムズの概要
ウルシステムズは2000年7月、ITコンサルティング会社として東京・虎ノ門に創業されました。
2006年2月にジャスダック証券取引所(現・東証スタンダード)に上場し、2011年10月にはULSグループに商号変更して純粋持株会社化。したがってウルシステムズは現在、ピースミール・テクノロジーやアークウェイとともに、ULSグループ傘下の非上場の連結子会社となります。
ウルシステムズの事業は「企業の次世代ビジネスやDX構想、デジタルシステムの設計・構築、プロジェクトマネジメント、内製化などを推進」と整理されています。
- 本社:東京都中央区晴海 1-8-10 トリトンスクエア タワーX 14F
- 九州オフィス:福岡市博多区店屋町8番17号 いちご博多明治通りビル3F
■ULSグループについて
ULSグループの2023年3月期の連結業績は、売上高が前期比15.6%増の85億1525万円。営業利益率が20.3%。当期純利益が同23.5%増の12億3367万円と好調そのもの。なお、売上高は6期連続、各利益項目は11期連続で過去最高を更新中です。
ULSグループは「コンサルティング事業」の単一セグメントですが、有価証券報告書によると売上高の88%(74億8684万円)、当期純利益の同35%(4億3234万円)をウルシステムズが占めており、ウルシステムズはグループの中核会社と言っていいでしょう。
■ウルシステムズの経営体制
ウルシステムズの経営陣は、創業者の漆原茂氏が代表取締役会長、横山芳成氏が代表取締役を務めています。
漆原茂氏は1965年生まれ。東京大学工学部を卒業後、沖電気工業に入社。在籍中、米スタンフォード大学コンピューターシステム研究所の客員研究員として米国に2年間赴任。帰国して業務システム構築に多数携わった後、2011年10月にウルシステムズを設立しました。
現在、漆原氏はULSグループ代表取締役社長とアークウェイ代表取締役、横山氏はULSグループ取締役も務めています。
ウルスシステムズ代表取締役会長 漆原 茂 氏
ウルシステムズの特徴
ウルシステムズは「戦略的ITコンサルティング事業」を打ち出しています。これは、現在で言うところの「DX」(Digital Transformation=デジタル変革)とほぼ同じ意味で、顧客の事業を変革するためのシステム構築を支援することを目指しています。
コーポレートサイトには「ウルシステムズの特徴」として、組織にアジリティを注入して様々な価値を創造していくために「発注側支援」と「二刀流」という特徴を有していると書かれています。
■ウルシステムズの「発注者支援」
「発注者支援」とは、圧倒的な当事者意識でプロジェクトを推進するスタンスを表現する造語で、「フルコミット」とほぼ同じ意味です。プロジェクトは100%直接契約で、既存のITコンサル等と一線を画した「やらないことリスト」を創業時から守り続けています。
【やらないことリスト】
実現不可能 “口だけ” コンサル/自社受注目的の作為的コンサル/単なるパッケージ導入/言われた通りに作るだけ/パートナーへの丸投げ/安くて悪い人月ビジネス/仕入れて売るだけ/お客様のためにならないIT導入/単なる人材派遣/技術者の自己満足だけの仕事/挑戦なき保身、やらない言い訳/質の低い仕事・責任転嫁
ウルシステムズとはを紹介するページです。ウルシステムズは「攻めのIT」に特化したITコンサルティングファームです。新規サービスの創出や業務プロセスの刷新など、ビジネスにインパクトを与えるIT投資をサポートしています。
■ウルシステムズの「DNA」
コーポレートサイトには「ウルシステムズのDNA」として、同社のプロジェクトの特徴として「売上規模や前例の有無ではなく、お客様にとっての本質的な価値やエンジニア・コンサルタントとしての挑戦を重視」していると書かれています。
取引先は「各業界の先進企業」、プロジェクトは「戦略的なDX案件」に絞り込んでいます。
また、「当事者以上にコミットする」「ゼロベースで課題解決する」「必要以上にチームを大きくしない」「必勝チームで提案する」「定期的にローテーションする」「仕事を選ぶ」といったモットーも書かれていますので、面接前には確認しておいた方がよいでしょう。
ウルシステムズのプロジェクトの特徴をまとめました。売上規模や前例の有無ではなく、お客様にとっての本質的な価値やエンジニア・コンサルタントとしての挑戦を重視しています。
今っぽくいうと「本当のDX」なんですけど、僕たちは創業以来「戦略的IT(の実現でお客様のビジネスを成功に導く)」とずっと言っていて、事業戦略が変わって未来を占うような新しいビジネス(の支援)を一点集中でやりたい。このニーズはますます大きいです。市場的には僕は何の心配もしていません。マーケットはすごく多いですし、ものすごく伸びてきていると思うんですよね。
その会社が一番得意としているビジネスはもちろんやるんですけど、それに加えて、新しいデジタル時代のところを皆さん本気で考えていて、ここを技術屋としてビジネス側からちゃんと支援する。
■ウルシステムズの「二刀流」
「二刀流」とは、「全員がエンジニアでありコンサルタント」であること。新卒採用では「ITコンサルタント」ではなく「ビジネス課題を解決するエンジニア」として募集しています。
また、中途採用では基本的に「システム開発の実務経験」を持っている人材しか採用せず、「業務アプリケーションのスクラッチ開発を経験していること」「特定の解決策ありきではなく、ゼロからモノを作った経験があること」が条件となるとのことです。
また、自らコードを書く現役のエンジニアとしても知られる漆原会長は、YouTubeの番組で自社の事業について次のように説明しています。
私もIT業界が長いんですけど、(これまでは)どちらかというとお客様のおっしゃる通りに、いかに開発してというのを(やっていた。)上流にコンサルみたいなのがあって、開発があって運用があって、しかも分業して受託してみたいな(モデルが多い。しかしウルシステムズでは)そのモデルと真逆をやりたいんです。実は優秀な技術屋がほんの数名、ビジネスサイドにいるだけで、ガラッと変わるんです。
ウルシステムズの事業
ウルシステムズのコーポレートサイトには「典型的な支援メニュー」として、以下の6つのサービスメニューが掲載されています。
■デジタル&IT戦略立案
「デジタル&IT戦略立案」サービスはビジネス環境とテクノロジー動向を踏まえて、経営戦略を最短経路で実現するための「IT戦略」や、ビジネスモデルを創出・変革するための「デジタル戦略」を立案します。
■業務&システム変革
「業務&システム変革」サービスはクライアントの置かれた状況を分析し、経営戦略や事業戦略を踏まえて業務プロセスとシステムの全体最適化プランを策定します。
■プロジェクト&プログラム推進
「プロジェクト&プログラム推進」では、基幹業務システムの刷新や新規サービスの立ち上げといった個別の「プロジェクト」や、共通の目的に向けて並走する複数のプロジェクト群「プログラム」のマネジメントを支援します。
■アジャイル開発
「アジャイル開発」では、「最新テクノロジー」と「アジャイル開発手法」を駆使してお客様のアイディアを具現化します。
■デジタル組織育成
「デジタル組織の育成」はIT部門が時代に即した組織に生まれ変わるための変革計画を策定し、その計画遂行を推進するサービスです。
■先端テクノロジー活用
「先端テクノロジー活用」サービスは、豊富な実績を持つウルシステムズが先端テクノロジーのビジネス活用を支援します。
プロジェクト事例TOPを紹介するページです。ウルシステムズは「攻めのIT」に特化したITコンサルティングファームです。新規サービスの創出や業務プロセスの刷新など、ビジネスにインパクトを与えるIT投資をサポートしています。
ウルシステムズの働く環境
ULSグループでは、2023年3月期の事業について「人的資本へ投資しつつ、次のステージに挑戦する最初の一歩=大きな飛躍への準備が整った」と総括しています。
今後の成長戦略については「人的資本への成長投資が事業戦略の根幹」として、優秀なエンジニア/コンサルタントの採用を加速。大幅な処遇向上を継続し、業界トップ水準の報酬体型に刷新するなどの施策を推進しています。
「ウルシステムズで働く醍醐味」について、コーポレートサイトには「超一流のお客様と仕事ができる。ゼロベースで課題に取り組める。優秀な仲間と切磋琢磨できる」と書かれており、以下の魅力がアピールされています。
- リーディングカンパニーの最新ビジネスに携われる/最先端のテクノロジーに触れられる/エンジニアの可能性を実感できる/本当に必要なことに取り組める/エンジニアが会社の主体である/全体を見ながら仕事ができる/切磋琢磨できる仲間と仕事ができる/本質的なスキルと経験が身につく
ウルシステムズで働く醍醐味をまとめました。超一流のお客様と仕事ができる。ゼロベースで課題に取り組める。優秀な仲間と切磋琢磨できる。ここでしか味わえない喜びを知って下さい。
結果として(会社の業績が)成長しているのはなぜかっていうと、やっぱり面白い超イケてる技術屋がどんどん来てくれてるから。「この会社には何かとっても面白そうな仕事があるんじゃない?」「いいチームなんじゃない?」「自分たちも成長できるんじゃない?」という環境だからなんですよね。それをお客様もよく理解いただいて「ULSグループだったらこういう仕事好きでしょ?」みたいに。それがすごく続いているから結果として成長できているということなんですよね。
僕もエンジニアなので「僕だったらこういう仕事がしたい」と思えるかどうかですよね。ワクワクして、これすごいって本気で思ってるかどうかが一番重要で、(僕だけじゃなく)チーム一人ひとりがそうじゃないですか。お客様のことも好きじゃないとできないですし、そういう環境を作るのにものすごくこだわっています。
ウルシステムズの求人
■募集要項
公開されている求人から、未経験からコンサルに挑戦したい人向けの「ITコンサルタント」を例にとると、想定年収は600万円から1400万円(1日10時間のみなし労働時間制、残業手当95,700円~223,300円を含む)。
なお、ウルシステムズの従業員の年間平均給与は899万2105円(2023年3月期時点)とのことです。
就業条件は、裁量労働制(標準:9:00~18:00、8時間/日)、完全週休2日制(土、日)、祝日、年末年始。休暇制度には、年次有給休暇、慶弔休暇、産前産後休暇、子の看護休暇、育児休業、介護休業、リフレッシュ休暇があります。
福利厚生制度には、各種社会保険完備、定期健康診断、インフルエンザ予防接種補助、団体福祉生命保険・長期所得補償保険制度、財形貯蓄制度、従業員持株会制度、企業型確定拠出年金制度、能力開発補助制度、書籍購入制度があります。
定年は、65歳(再雇用制度あり)です。
■求める人材像
ウルシステムズではコーポレートサイトに「求める人材像」を掲載しています。大きく2つの切り口で整理していますので、応募検討や面接前にはチェックしておくべきです。
- マインド面で求めること:顧客本位の考え方ができる/エンジニアとしてのプライドを持っている/意欲的・自律的である/変化を楽しめる
- 経験面で求めること:業務アプリケーションの新規開発経験がある/オープン系技術での開発経験がある/顧客折衝経験がある/リーダー経験がある
求める人物像 | 選考を知る | ウルシステムズ株式会社 採用サイト
https://recruit.ulsystems.co.jp/selection/requirements.htmlウルシステムズが求める人材像をまとめました。スキルやご経験はもちろん、それと同じくらい重視しているのが価値観。仕事やお客様への向き合い方がマッチするかを拝見しています。
ウルシステムズの採用面接で聞かれる質問
ウルシステムズの採用面接で比重が高いのは「エンジニア経験」です。前項の経験面で求めることについて、分かりやすくプレゼンテーションする準備をしておきましょう。
このほか、マインド面では「顧客本位の考え方ができる」「エンジニアとしてのプライドを持っている」という一見相反する要素が求められています。面接に際して志望動機をまとめるためには「Can」「Will」「Must」についてよく考え、整理しておいた方がいいでしょう。念のため簡単に説明すると、
- Can:自分ができること(スキル、能力、経験、実績)
- Will:自分がしたいこと(意思、意欲、ビジョン)
- Must:自分がしなければならないこと(会社から要求・期待されると認識していること)
の3点を整理し、それらが重なったところで「自分の志望動機」を整理するということです。
マネジャークラス以上の面接準備
特にマネジャー以上については「Can」「Will」「Must」は当然として、職務に応じた個別の質問が多くなっており、あらかじめ準備が必要です。詳しくは、グローバルウェイ・エージェントまでお問い合わせください。(※登録フォームの備考欄に「ウルシステムズの件」と明記願います。)
ウルシステムズへの転職を成功させるために
以上、ウルシステムズという会社について、概要をご説明させていただきました。
求人は、求められるスキルのハードルが高いのが特徴的です。しかし、仮に書類が通過したしたとしても、面接でつまづく方が多くいらっしゃいます。
面接の質問は、様々な内容が投げかけられます。あらかじめ面接対策をしないと、選考を通過する確率はかなり下がります。限りあるチャンスを活かすためにも、ぜひ十分な準備を行ってから臨んでください。
ウルシステムズの採用面接に臨む前に
転職成功の確率をアップさせたい方は、ぜひグローバルウェイ・エージェントにご相談ください。私たちはCxOや役員から直接情報を共有してもらうことで必要な候補者像を把握しており、上記以外の「公開不可情報」や「過去の面接成功・失敗事例」を把握しています。
なお、スピーディな対応を行うために、登録フォームの備考欄に「ウルシステムズの件」と明記願います。費用は一切かかりません。ぜひご相談ください。
Globalway Agent シニアコンサルタント。IT/SI領域・コンサル領域に特化しキャリア形成のご支援をさせていただいております。特にエンジニアの方のご支援に強みがあり、より上流の工程へのキャリアアップやコンサルへのキャリアシフト実現には自信があります。