江崎グリコの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
”ポッキー”をメインとするチョコレート製菓、”ビスコ”を中心として新商品の展開がめざましいスナックビスケット製菓、アイスクリーム製品においては”パピコ”のような誰もが知っているロングセラー商品など、多くの人々に長く愛される商品を開発している江崎グリコでは、製菓のみならず加工食品・化粧品、美容製品・サプリメントの開発・製造など、世界をまたにかける市場開拓や独創的かつ多角的な商品展開によって成長をし続けています。
『創る・楽しむ・わくわくさせる』スピリットを掲げていることからも、「社内はフランクな人間関係のため、人間関係で悩むことはない」「他社にはないオリジナリティあふれるグリコ製品で、世界の人々を笑顔にしたいという思いのもと、仕事に対しイキイキと取り組む姿勢がみられる」など、社員同士が自社ブランドに対して愛着を持ち、風通しの良い環境下で”おいしさの感動・健康の歓び”を世界の人々に提供するという同じ目標を持ち、日々”わくわく”しながら仕事に取り組む風土がみられます。
大企業に良く見られる年功序列の体勢があるものの、やる気やチャレンジ精神・向上心を持ち合わせる人材に対しては、大きなプロジェクトや新商品開発などのチャレンジステージを与えてもらえることがあります。また育児休暇から明けた女性が働きやすいと感じる環境作りを意識しており、子育て手当てやリモートワークの導入など、働きママが産前と同様に継続して勤務可能な環境の整備に力を入れています。
『常識にとらわれない視野を持ち、食品・製菓業界のフロンティアを探求し、イノベーションに満ちた挑戦を続ける』こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
江崎グリコの選考のプロセスは応募職種やポジションによっても異なりますが、3~4回ほど行われます。1次面接では人事担当と現場の課長クラスの2名、2次面接では人事担当と部長クラスの2名、最終面接では、人事担当と役員クラスといった構成で選考が進められます。選考によっては、「SPI3試験」があるため、事前に対策を講じておくと良いでしょう。
江崎グリコの職種は大きく分けて「マーケティングコース」「総合コース」「研究・開発コース」「技術コース」4つのコースに分けることができます。「マーケティングコース」では、総合開発のフロントとして、顧客が求める商品・製品の提供のため他部署を巻き込み開発を行う部署です。「総合コース」では、営業・広告など、自社ブランドを高め広める役割を担います。企画から商品化までを一任されている「研究・開発コース」においては、原材料の選定や試作を繰り返し工場生産導入までの全てのプロセスを担当します。最後の「技術コース」では、開発する商品の実販売に向け、実際に使用する生産ラインの構築をします。各コースの中でも職種は細分化されるため、応募時には各職種の違いを理解しておきましょう。
また江崎グリコではジョブローテーション制を採用しており、年次が経つと個人の希望や人事戦略に応じて様々な職種を経験することもできます。
■面接内容の傾向は?
製菓・食品業界の多数の大手競合企業と日々競り合う江崎グリコでは、「あなたが好きなグリコの商品は何ですか?」「当社に入社にて何をやりたいですか」など”江崎グリコ”に関する質問が多く聞かれます。子どもの時に感じたお菓子への”わくわく”や”ドキドキ”などのエピソードを織り交ぜながら、製菓・食品業界の中で、「江崎グリコでなければならない理由」を面接官に納得を与えることができる内容で準備をしてくおくことが望まれます。
また「自分を動物に例えると何でしょうか?」といった製菓をメイン事業とする江崎グリコならではの、”楽しませる精神”や”遊び心をはかる”ような質問を受けることもあります。このような質問からは、子どもの頃から変わることのないその人の考え方や人柄・人格など、個人の深層を知る応募者分析が行われます。
自己PRや職務経歴などのスタンダードな質問からこのような抽象的な回答となる質問が出ることもあります。そのため面接に対しては、柔軟な姿勢を取るスタンスに加え多角的に対策を講じ、当日の流れをスムーズに運べるように想定しておく必要があります。
江崎グリコの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
江崎グリコの面接攻略法(面接対策)
■江崎グリコの「Glicoスピリット」を理解した上で自己分析をする。
江崎グリコの面接を受ける上では、「Glicoスピリット」を理解しておくことが不可欠です。「Glicoスピリット」は以下の通りとなります。
これは、江崎グリコの企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの「Glicoスピリット」に合致する人材であることをアピールしましょう。
江崎グリコの社名にも採用されている、ロングセラー商品であるキャラメル”グリコ”。世代を越えて愛されるこの看板商品、実はエネルギー代謝に必要な栄養素である”グリコーゲン”が含有されています。創業者である江崎利一が海捨てられていた牡蠣の煮汁を見て、煮汁に豊富に含まれるグリコーゲンを江崎グリコの商品を愛する子ども達の健康づくりに改変できないかと熟考したのがキャラメル”グリコ”の開発の始まりです。
これは江崎グリコの「Glicoスピリット」からも分かる通り、『美味しさへの感動』を求めるだけではなく、『イキイキとした健康作り・維持』にも貢献する商品開発の要です。そんな世界中に人々が手に取り、食べて笑顔になる商品を作り続けている江崎グリコは、創り手である社員も”楽しく・わくわく”という社風がみられます。
このように「Glicoスピリット」や江崎グリコの創意工夫の積み重ねてきた歴史を紐解くと、江崎グリコが求める人物像が浮き彫りとなってきます。時代の変化に応じ目まぐるしく消費者の期待する商品が変わる現代において、革新的な”価値”を創出し、”勝ち”へアクションが強くできる人材が求められます。仕事を通し過去に何かを創作・創造する経験は、高いポイントとなるでしょう。さらに人を喜ばす・あっと驚かせ楽しませられるエンターテイメント性が高い人物であれば、それも含めた自己PRで他の応募者との差別化を強化しましょう。
■「なぜ江崎グリコに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
江崎グリコの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ江崎グリコか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、江崎グリコという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- カルビー株式会社
- 森永製菓株式会社
- 株式会社明治
江崎グリコの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、江崎グリコの採用面接を受ける前には、「Glicoスピリット」に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「常識にとらわれない視野を持ち食品・製菓業界のフロンティアを探求し、イノベーションに満ちた挑戦を続ける」という社風を意識して、『人を笑顔にしたいという奉仕精神に富み、人をあっと驚かせる創作やアイディアを創造できる人材』であると印象付けられるよう、具体的な行動やエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
20代前半男性/代理店営業【結果:1次面接で不採用】
30代前半男性/人事【結果:入社】
30代前半男性/ルートセールス【結果:2次面接で辞退】
30代後半男性/海外営業【結果:2次面接で不採用】
江崎グリコの採用面接に向けて
江崎グリコの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 『常識にとらわれない視野を持ち食品・製菓業界のフロンティアを探求し、イノベーションに満ちた挑戦を続ける』という社風を意識して、『人を笑顔にしたいという奉仕精神に富み、人をあっと驚かせる創作やアイディアを創造できる人材』であることを自分の言葉でアピールする。
- 「Glicoスピリット」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ江崎グリコで働きたいのか」に対する答えを明確にしておく。
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経営コンサルティング会社で採用コンサルやデータ分析を行いながらライターとして活動中。得意分野はスタッフ採用と教育。