【面接対策】武蔵精密工業の中途採用面接では何を聞かれるのか

精密金属部品製造を主要事業として、国内外の大手自動車関連企業を取引先に持つ武蔵精密工業。創業の精神である「質実剛健・至誠一貫」を基軸に、「創違、融合、成長」との理念を掲げています。「ユニークで行こう」「武蔵マン精神」などの指針からは、独特な社風も感じられます。

若く経験が浅くとも大きな仕事を任せてもらえるようで、研究分野にも力を入れていることから、新しい製品を開発したい人にとっては恵まれた環境と言えます。労働組合の発言力が強く、なおかつ会社が組合を尊重しているので、残業や有給の管理が徹底されていること、さらに社内イベントも多く、上司や社員同士の交流も積極的におこなわれているなど、風通しの良さをあげる声もあります。

とはいえ、昨今の電気自動車の台頭によって仕事が減っていることへの不安、一族経営によるワンマン体質を憂う意見もあがっています。特に仕事減少への声は顕著で、「新規事業を開拓してほしい」「経営陣が時代に取り残されている」との厳しい見方すらあります。管理職が他社から入社することによる「方針のぶれ」を感じたり、会社の規模と比較して人材育成の場が足りていないのでは、という指摘も見られます。

「古きにとらわれず新しいものを創り出していく」という価値観は、たとえ事業が変遷したとしても、「ものづくり」の根幹であることには変わりありません。以上のことから、「主体性を持ち、独自の考えで能力を発揮していける」「常に新しいことに挑戦する意欲を持ち続けられる」、そのような社風にフィットする人材かどうかを採用面接では見極められます。

武蔵精密工業の中途採用募集職種は、「事業」「製造」「研究開発」「営業」「経理」「ITソリューション」他、多岐に渡ります。英会話が必須となる職種や、技術的な資格を要する職種も多いので、希望職種とともによく確認をしておきましょう。

選考プロセスは、書類選考後、1次選考（筆記試験と面接）、2次選考（役員面接）という流れで進みます。1次選考時にはSPI試験とクレペリン検査があり、面接官は、1次が部長課長クラス、2次で役員となります。選考期間はおおよそ1週間〜1ヶ月程度となっています。

コーポレートサイトの採用情報には、人事部や社員のインタビュー、実際の業務内容などが記載されていますので、社風や職場の雰囲気を知るためにも熟読しておくことをおすすめします。

志望動機、転職理由、業務内容についてなどの一般的な質問をされる中、「ここで働きたいという思い」「自分から主体的に何をしていけるか」など、意欲、展望に関する回答を多く求められる傾向にあるようです。

特に中途採用者は、それまでのキャリアや成果に関して細かく問われるようなので、自分の経歴を整理して、具体的に答えられるような対策が必要となってきます。社風紹介の項にあるように、「主体性を持った人材」を求めていることから、「入社したら何をしたいか」に関してしっかりと伝えられるかも重要な要素となってきます。

圧迫などはなく始終おだやかに進行するようですが、何気ない会話だからといっておろそかにせず、ひとつひとつが選考基準の対象だとの意識を持ち、はっきりとした受け答えができるよう準備をして面接にのぞみましょう。

これらを加味した上で、次項からは面接攻略法、実際に聞かれた質問内容などを紹介していきます。

武蔵精密工業の面接を受ける際は、同社の経営戦略を理解しておくことが不可欠です。主だった戦略には以下のようなものがあります。

ムサシグループは、創業当初から車の部品を製造していたわけではありません。1938年に航空発動機用気化器の製造からスタートし、ミシン部品、二輪車用部品、そして現在の基軸となる自動車部品へと、時代の変遷とともに業務を転換し続けています。そういった中、100年に一度といわれる大変革期を迎えながらも、移りゆく社会のニーズに応えた新たな戦略を打ち出しています。

そして、高品質の商品を確実・迅速に提供できるよう、国内だけでなく世界中の工場においても一社完結型の「一貫生産体制」を取り、高い技術力を提供していることも、同社の強みとしてあげられます。

これらから読み取れることとして、「変革に伴う新しい事業の開拓」であり、同時に「既存業務のさらなる強化」に力を注いでいるといえるでしょう。AIへの取り組みも始めている同社ですが、それはあくまで「搬送・検査」など負荷の大きい項目に限ったもので、むしろ「人が持つ創造力」を大切にした職場環境作りに取り組んでいることにも注目する必要があります。

以上から、「時代の移り変わりを敏感に感じ取る能力」、「新しい分野における発想力、そこへ向けて挑戦していく意欲」、「グローバル化への柔軟な対応力」が求められていることが分かります。そのどれもが「独創的なものづくり」の基本となる重要な要素です。上記の経営戦略をしっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接では、このような戦略にマッチした人材であるとアピールしていきましょう。

武蔵精密工業の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ武蔵精密工業か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面もあわせて見ています。

業界理解や職種理解の枠を超えて、武蔵精密工業という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。

• シロキ工業株式会社
• 株式会社エフ・シー・シー
• 株式会社エフテック

このように、武蔵精密工業の採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「独自の考えを持ち、能力を発揮していける」という社風を意識し、「常に新しいことに挑戦する意欲を持っている」人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

武蔵精密工業の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

• 「主体性を持ち、独自の考えで能力を発揮していける」「常に新しいことに挑戦する意欲を持ち続けられる」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。


• 武蔵精密工業の経営戦略を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。


• 競合他社についても研究し、「なぜ武蔵精密工業か」に対する答えを明確にしておく。