東芝テックの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
東芝グループの一角をなし、POSシステム(販売時点情報管理)においては国内首位、国外においても100以上の国々で事業展開する東芝テック。画像認識型無人レジシステムなど、意欲的な新技術開発でも注目されています。東芝が東証一部への復帰を目指すにあたり、親子上場を避けるために上場子会社を完全子会社化する動きの中、上場を維持し、いまだ独立性を有した子会社の立場にあります。
そんな東芝テックの口コミには、報酬面などの待遇を評価する声が多く見られます。残業はあるものの、それが給与に反映される点、休日をきちんと取れる点など、働きやすさには満足感を得ている社員が多いようです。社内の雰囲気も穏やかな様子。しかし、部署やプロジェクト、労働パターンによってはこの限りでなく、不満を抱く社員もいます。入社前に配属部署の状況や労働パターン(裁量労働制の有無など)の確認は必須です。「女性の管理職が増えてきている」「社会情勢を受けてワークライフバランス面で大きな変革が始まっている」との口コミも見られ、ダイバーシティ推進や労働環境の改善に取り組む姿勢がうかがえます。
また、新しい技術に触れられることや、POSシステムなど高シェアの製品を扱うことに面白みややりがいを感じられるという声もある一方で、製品やサービスに疑問の声も上がります。かつての「東芝グループブランド」ならではのやりがいや安心感を社員が取り戻せるかは、今度の経営方針にかかっていると言えるでしょう。
東芝テックには、社員が働きやすく、やりがいと穏やかさの共存する社風があります。採用面接では、こうした社風にフィットする人材かどうかを見極められます。
■選考は何次まで?
書類選考通過後、通常3回の面接があります。口コミによると、応募部署や職種によって面接官の職位やメンバーは異なります。また、選考終了までに3か月を要したという口コミもあり、スピーディな選考を望む場合にはその旨を先方に伝えておく必要があるでしょう。
面接は和やかな雰囲気の中で行われることが多く、高度に専門的な質問よりは応募者の人柄やコミュニケーション能力を見る傾向があるようです。自分の応募する部署・職種においてはどのような人物が求められているのか熟考の上、事前にしっかりと対策をして臨みましょう。面接内容の傾向についての詳細は次項をご覧ください。
■面接内容の傾向は?
「東芝テックで何がしたいのか?」といった、中途採用面接としては基本的な質問はもちろん、「人間関係で壁にぶつかったときの対処法は?」「上司のミスに気づいたらどうするか?」など、シチュエーションへの対応方法を問うことで、応募者の人柄を見ているようです。入社への意気込みを伝えるには、東芝テックについての知識を深め、それをアピールすることが最も効果的です。企業研究はしっかりと行い、自己分析も徹底しましょう。シチュエーションへの対応については、自己分析の中で「人間関係で一番大切にしていること」「仕事をする上で自分が最も重視していること」など、自分の行動の核となる要素を洗い出しておくと回答に役立ちます。これまでの経歴を棚卸しし、ピンチや逆境、困惑した出来事などを自分がどのように乗り切ってきたのかを俯瞰で見つめなおしてみましょう。
「海外に1年間出張するならどこ?」「(あなたの)幸せは?」と質問された人もいました。やや目先を変えた質問によって、コミュニケーション能力をはかっていると思われます。予想外の質問に慌ててしまいとんちんかんな回答をしてしまった…ということのないよう、心の準備をしておきましょう。
東芝テックの面接攻略法(面接対策)
■東芝テックの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
東芝テックの面接を受ける上では、中期経営計画を理解しておくことが不可欠です。
東芝テックでは、「店舗・オフィスを起点に顧客現場の課題を解決するソリューションパートナー」を中長期ビジョンとし、その実現のための中期経営計画(2019~2021年度)を2019年11月に発表しています。
主要方針として「ソリューション事業拡大」「コアビジネス業容拡大」「安定収益体制の構築」を三本柱に据え、顧客企業に応じて店舗・オフィス・物流・製造の各領域をカバーできるソリューションの提供を目指します。顧客企業から継続的に収益をあげることが可能なビジネスモデルに注力することで安定した収益構造を築き、データサービスの事業化や新しいビジネス領域への展開も積極的に行っていく方針です。
2015年の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)達成への取り組みにも積極的で、ステークホルダーとの協働により、社会課題を含めた課題解決に向けて努力していく姿勢を打ち出しています。
環境に配慮した社会インフラ構築や働き方改革など、CSRを中核に据え、経営理念とそれを具現化した行動基準に則った経営を行っている東芝テック。「東芝テックの成長に向けて、社会的影響も考慮しつつ働ける人材」が求められていると言えるでしょう。したがって、採用面接に臨むにあたっては、中期経営計画はもちろん、経営理念と行動基準をしっかりと理解し、自己分析に落とし込んでおくことが必要です。
■「なぜ東芝テックか」を語るための他社研究も忘れずに
東芝テックの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜうちの会社なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。業界理解や職種理解の枠を超えて、東芝テックという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- NECプラットフォームズ株式会社
- 富士通フロンテック株式会社
東芝テックの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、東芝テックの採用面接を受ける前には、中期経営計画に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では「社員が働きやすく、やりがいと穏やかさの共存する社風」を意識して、「東芝テックの成長に向けて、社会的課題にも配慮しつつ働ける意識の高い人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[女性/営業] 【結果:結果待ち】
[20代前半・女性/セールスエンジニア] 【結果:二次面接を辞退】
[20代後半・男性/総務] 【結果:一次面接で不採用】
[20代前半・女性/総務] 【結果:入社】
東芝テックの採用面接に向けて
東芝テックの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
大阪大学文学部卒業後、インフラ系SIer、大手信用調査会社、製薬会社で総務畑を歩む。企業を俯瞰的に見るのが得意。