【面接対策】新生銀行の中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】新生銀行の中途採用面接では何を聞かれるのか

銀行として先進的なリテール業務はもちろん、投資銀行業務も積極的に行う新生銀行への転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策しましょう。


新生銀行の採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

1998年に経営破綻した日本長期信用銀行。「長銀問題」と世間を騒がせましたが、国有化や外国企業からなる投資組合への売却などを経て、新生銀行として再生しました。インターネットバンキング振込手数料の無料化や預金通帳を発行しない総合口座の販売など、インターネットバンキング拡大の潮流をとらえた戦略が奏功し、順調な事業展開を行っています。

そんな新生銀行の口コミからは、現代的でダイバーシティ推進にも積極的な企業風土が浮かび上がります。「上長が率先してワークライフバランスを気にかけているヘルシーな労働環境だった」「(行内に託児所があるなど)女性の就労のためにグローバルレベルの支援体制が整っている」という口コミが見受けられるように、外国資本介入によって醸成された働きやすい環境があるようです。

一方、評価や職場の雰囲気については「上司によってかなり異なる」「長銀体質が残っており、お役所的」といった口コミも見られ、新生銀行として再生後も残る長銀時代の雰囲気に不満を覚える社員もいるよう。人事評価システムは明朗なもののようですが、その運用は現場に任されている状況もうかがえます。また、長銀時代から勤務する「生え抜き」、中途採用者、エクスパッツ(外国からの駐在員)など、社内には複数スタンダートが存在すると感じる人も。こうした差異や縦割りの組織文化をいかにまとめあげるかが、今後の新生銀行の社風に影響してくると言えそうです。

新生銀行には、長銀時代の名残はあるものの、現代的かつグローバルな働きやすい社風があります。中途採用において、こうした社風に順応できるかどうかは応募者側・採用者側どちらにとっても重要なポイントとなります。

選考は何次まで?

WEBエントリー通過後、さらに必要書類による選考を経て、現場および人事担当者による複数回の面接があります。面接回数については職種や部署によって回数が変わるようです。「選考結果が出るまでに時間がかかった」という口コミもあり、スピーディな選考を望む場合は先方にその旨を伝えておく必要があるでしょう。

2020年1月現在、新生銀行では富裕層向けリレーションシップマネージャー(来店誘致型個人向け営業)を募集しています。口コミによると、面接では人柄とスキルの両面を重視する傾向が見られます。自分のどのような性格・スキルが活かせるのか、またそれをどのようにアピールするのが効果的か、事前にしっかりと対策をして臨みましょう。面接内容の傾向についての詳細は次項をご覧ください。

面接内容の傾向は?

「なぜ新生銀行に入社したいのか?」「前職での経験は?」など、中途採用面接としては基本的な質問を重ねることで、応募者の人柄を見ることが多いようです。多様なバックグラウンドを持つ社員が働く新生銀行では、組織文化になじめる人物であるかどうかは重要なポイントです。自己分析を徹底し、基本的な質問に対しては事前に回答を用意しておくと落ち着いて答えられます。それに加えて長所や強みを含めた「自分らしさ」を語れる準備をしておくとよいでしょう。「内容はオーソドックスだが、矛盾点にはつっこまれる」との口コミもあり、回答内容の整合性が取れているかどうかも大切です。質疑応答のシミュレーションはしっかりと行いましょう。

「当社の商品をどのようにお客様に勧めるか?」と質問された人や、「面接官を客に見立てたセールストークの実演」を求められた人もいました。人柄だけでなく、実際の業務に必要なスキルや姿勢を重視する傾向も見られます。自分の経歴を棚卸しし、簡潔に説明できるようにしておくことはもちろん、意表をつく要求にも慌てずに答えられるよう心の準備をしておきましょう。また、これまでの経歴と志望動機を絡めて、今後のキャリアパスについて考えをまとめておくことも役立ちます。

新生銀行の面接攻略法(面接対策)

新生銀行の中期経営戦略を理解した上で自己分析をする

面接に臨む前に必ずおさえておきたいのが新生銀行の中期経営戦略です。新生銀行では、「金融 リ・デザイン ~私たちのイノベーション・ストーリーズ~」と題した中期経営戦略(2019~2021年度)を掲げています。

新生銀行『金融 リ・デザイン ~私たちのイノベーション・ストーリーズ~』資料より

現在とは大きく異なるビジネス環境であることが予想される「2030年の社会」においても、金融イノベーターとして高い競争優位性を維持し続けることが新生銀行の中長期的ビジョンであり、そのための足がかりとなるのがこの中期計画戦略です。

資本・人材・組織体制・オペレーション体制といった、新生銀行の持つ組織的能力を強化しつつ(ケイパビリティ)、アライアンスパートナーとの積極的な関係構築によりサービスを充実・向上させ、顧客への提供価値を最大限に引き出す(価値共創)。この2ビジネスモデルを循環させることで持続的成長と収益力アップを実現させる方針です。

新生銀行『金融 リ・デザイン ~私たちのイノベーション・ストーリーズ~』資料より

デジタル化の影響を受けマーケットが大きく変わる中、アライアンスパートナーとの提携を通じたイノベーション創出、金融業以外の分野への金融サービスの提供、顧客データの分析・活用など、新生銀行と「他者」のコンピタンスをともに活かした事業展開を積極的に行っていく姿勢です。

新生銀行『金融 リ・デザイン ~私たちのイノベーション・ストーリーズ~』資料より

こうしたアライアンスパートナーを獲得するための企業価値向上策も不可欠です。女性やシニア世代の人材活用や、デジタル技術の活用によってシステムやオペレーション体制の安定性を維持・向上させるなど、組織力を強化することで企業としての競争優位性向上を狙います。国際基準行並みのセットワン比率を誇る資本の活用にも力を入れていきます。

このように戦略的に事業展開する姿勢を掲げる新生銀行。中途採用においても、「中期経営戦略を理解し、新生銀行の持続的成長のために働ける人材」が求められていると言えるでしょう。したがって、採用面接に臨むにあたっては中期経営戦略をしっかりと理解し、自己分析に落とし込んでおくことが必要です。

「なぜ新生銀行に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要

新生銀行の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ新生銀行か」というものがあります。志望動機を問うことで面接官が知りたいのは「入社後に何がやりたいのか」「これまでのキャリアをどのように活かすつもりなのか」といったキャリアビジョン的要素を含め、「どれだけ企業研究をしてきたか」「どれくらい当社のことを理解しているか」ということであり、これらは入社への意気込みを計る判断材料となります。

新生銀行という企業についての理解を深め、入社意欲をアピールする。その手段のひとつとして競合となりやすい企業の研究も忘れないようにしましょう。具体的には、規模や売上高、リテール内容などが近い、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。

  • 株式会社りそな銀行
  • 株式会社横浜銀行

新生銀行の採用面接で実際に聞かれた質問内容

新生銀行が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。新生銀行の場合「長銀時代の名残はあるものの、現代的かつグローバルな働きやすい社風」を意識して、「多様性のある社員が働く組織になじみながらも、新生銀行の持続的成長に向けて積極的に働ける人材」であると印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくといいでしょう。

以下では、面接経験者が実際に聞かれた質問を口コミの中からご紹介します。自分ならこれらの質問にどのように答えるか、質疑応答シミュレーションの一環としてぜひ考えてみてください。

[20代後半・男性/コンサルティング営業] 【結果:二次面接で不採用】

質問

理想の営業とはなんですか?

回答

商品ありきではなく、お客様の…(口コミの続きとアドバイスを見る

[30代前半・男性/コンサルティング営業] 【結果:結果待ち】

質問

当社の商品をどのようにお客様に勧めるか?

回答

ありのままの商品内容、メリット、デメリットを…(口コミの続きとアドバイスを見る

[40代後半・男性/サポートエンジニア] 【結果:入社】

質問

どのようなキャリアパスを考えていますか?

回答

システム全般を管理できるCIO的な…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代後半・男性/営業] 【結果:入社】

質問

新生銀行についてどのようなイメージがあるか

回答

他行に先駆けてATMを無料にしたり、…(口コミの続きとアドバイスを見る

新生銀行の採用面接に向けて

新生銀行の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

  • 「長銀時代の名残はあるものの、現代的かつグローバルな働きやすい社風」を理解し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。

  • 新生銀行の中期経営戦略を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。

  • 競合他社についての理解を深め、「なぜ新生銀行なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。

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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。

この記事の執筆者

大阪大学文学部卒業後、インフラ系SIer、大手信用調査会社、製薬会社で総務畑を歩む。企業を俯瞰的に見るのが得意。