すかいらーくホールディングスの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
「ガスト」「夢庵」「バーミヤン」など、数多くのファミリーレストランチェーンを全国に展開するすかいらーくグループ。それらを持株会社として統括するのがすかいらーくホールディングス(以下、すかいらーくHD)です。1962年に食品を扱うスーパーとして創業し、時代に沿った軌道修正をおこないつつ、現在では国内に3,000を越える店舗を有しています。一時は業績悪化により上場を廃止し、投資ファンドの子会社となっていた時期もありましたが、近年東証一部に再上場を果たしました。
店舗に勤務する社員の口コミを見ていくと、「お客様から喜ばれると嬉しい」「チームワークで目標を達成すると絆が深まる」といったサービス業ゆえのやりがいを感じる意見が多く見受けられます。「さまざまな戦略を打ち出し、消費者ニーズに応えていく創造性・開発力の柔軟さ」や、「業界のリーダーとして他社をも牽引する存在」といった、歴史のある会社だからこそ可能な点を評価する声も聞かれます。
ただ、少子高齢化による消費の落ち込みや人手不足にともなう従業員の確保が今後の懸念材料といった口コミもあります。「思うような休日が取れず人付き合いが疎遠になる」「デリバリー担当だったが、時間に間に合わずに謝罪ばかりしていた」「一部上場企業にそぐわない福利厚生」など、今後の課題点を指摘する人も。
同社は経営理念として「価値ある豊かさの創造」を掲げ、「生活をより豊かにするため、食を通じた社会貢献を目指す」としています。これらから読み取れるのは、「顧客サービスを常に考え実行していける」「市場のニーズを敏感に察知し、新事業にも創造力を働かせ業務を遂行できる」人材を求めているといえます。採用面接ではこうした社風に合っているかどうかが見極められます。
■選考は何次まで?
同社の選考プロセスは、コーポレートサイトのキャリア採用情報によると、説明・選考会に参加→選考通過後に1〜2回の面接を経て内定となります。面接を受けた人の口コミを見ると、「面接は3回あった」「筆記試験、クレペリン検査をおこなった」という声もあるので、募集職種や時期によっても異なるようです。
面接官は、現場社員、管理部門、部長、役員がおこない、選考期間はおおむね1週間から1ヶ月程を要します。
2020年2月現在の募集職種は「アシスタントマネージャー(店長候補)」「寿司職人(経験者限定)」となっており、それぞれ勤務地や待遇、資格が異なりますので、応募前に確認しておきましょう。なお、どちらの職種も必須資格として普通自動車免許(AT限定可)が必要となります。
採用サイトには、会社案内、社員インタビュー、キャリアパス、Q&Aなどさまざまな情報が掲載されていますので、目を通して同社の雰囲気をつかんでから面接に臨みましょう。
■面接内容の傾向は?
志望動機、自己PRなど、ごく一般的な質問をされ、雰囲気も和やかなまま進みます。接客業であるため、身だしなみ、挨拶などには特に気を使う必要があります。明朗で元気に受け答えをするのが重要なポイントとなるでしょう。
口コミには「チームワークが大切な仕事なので、他者への気づかいができるか」「飲食店での勤務経験があると有利」といったアピールポイントを述べることが必要との声がある一方で、「将来のビジョンを持っているか」「転勤は可能か」など、入社後の業務に関する質問も。人柄や仕事への熱意が見られていますので、自分の言葉で明確な受け答えができるよう、対策しておきましょう。
後の項でも述べますが、多くの外食産業がある中、「なぜ同社を志望したか」に関しては細かく聞かれるという口コミもあるので、他社研究をしっかりおこなって志望動機を語れるよう、整理しておきましょう。
すかいらーくHDの面接攻略法(面接対策)
■すかいらーくHDの経営方針を理解した上で自己分析をする
同社の面接を受ける際に重要となるのは、経営方針をしっかりと理解することです。下図を見ると、まず経営環境の現状として4項目からなる問題点をあげており、どのように対応していくかが記されています。これらを元に今後の方針を読み解いていくとともに、自己分析に落とし込んでいきましょう。
同社は2016年に過去最高益を達成するものの、その後は2年連続で減益が続いています。これは株主優待のコストが増えたためと、人件費の上昇によるものです。
今後のビジョンとして、さらに外食産業が変化することを見込み、売上増を図る戦略を立てています。例をあげると、大きく分けて以下の5項目となります。
●メニュー戦略(健康志向・アレルゲンフリーメニューの充実)
●デジタルプロモーション戦略(デジタルメニューの導入による作業の軽減)
●顧客ニーズへの対応(1人用ボックス席増加、Wi-Fi整備、全店禁煙)
●店舗開発(新規出店・業務転換の推進)
●デリバリーの強化(アプリ導入による効率向上)
そして下図のように組織全体としての生産性向上を図ることで、より一層の売上増を狙い、業績の回復へつなげる方針です。
以上から、「時代の変化を即座に感じ取り、多様化する環境を加味した上で、新しい技術を取り入れ、顧客ニーズに応えていく」戦略が見えてきます。こうした経営方針を理解し、「同社が求める人材である」との自己アピールができるよう、面接前にしっかりと対策をしておきましょう。
■「なぜすかいらーくHDに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
同社の面接においては、「なぜすかいらーくHDを選んだのか」という質問をされることがあります。これは、「入社後のビジョンが明確であるか」「今までの経歴が当社にどのような利益をもたらすか」といった点を面接官が見るだけではなく、「当社について本当に理解しているのか」を見極めているといえます。
業界および職種理解の枠のみにとらわれることなく、すかいらーくHDという企業の理念、社風、経営方針もしっかりと把握する。そのためには、比較対象になりやすい他企業を知り、研究してみましょう。一例として以下の企業をピックアップしますので、研究の参考にするとよいでしょう。
- 株式会社サイゼリヤ
- 株式会社ジョイフル
- ロイヤルホールディングス株式会社
- 株式会社セブン&アイ・フードシステムズ
すかいらーくHDの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、すかいらーくHDが目指している方向性やどういった人材を欲しがっているのかが、分かってきたのではないでしょうか。面接の場では、同社の経営理念である「価値ある豊かさの創造」を意識し、「顧客の満足度を常に考え、学びとともに実行していける」「新しい業務形態にも自らの発案で対応していける」といった人材であると印象づけられるよう、複数のエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接を受けた方が実際に聞かれた質問をご紹介していきます。これらを把握した上で、このような問いにはどう答えるのが最適か、など、シミュレーションしてみてください。
20代前半・男性/店長【結果:内定を辞退】
20代前半・男性/代理店営業【結果:2次面接を辞退】
40代前半・女性/総務【結果:入社】
20代前半・男性/商品開発【結果:入社】
すかいらーくHDの採用面接に向けて
すかいらーくHDの採用面接を受けるにあたり、押さえておきたいポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下となります。
- 「人々の生活の向上を目指し、食を通じて社会貢献していく」という社風を意識して、これにマッチした人材ということをアピールする。
- すかいらーくHDの経営方針を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜすかいらーくHDか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。