0 編集部が注目した重点ポイント
①大型M&Aの完了で収益源を多角化する
2025年度より「資さんうどん」およびマレーシアの「SUKI-YA」を新規連結しました。この構造的変化により、3Q累計で売上高が195億円増加する大きなインパクトが出ています。既存の洋食・中華に加え、うどんや海外しゃぶしゃぶという新領域でのキャリア機会が急速に拡大しており、統合シナジーの創出を担う専門人材の需要が高まっています。
②店舗中心経営で生産性を劇的に高める
「人をコストではなく付加価値の原動力」と捉える店舗中心経営への転換が結実しています。マネジャーの権限拡大や評価制度刷新により、労働時間を1%増に抑えつつ売上高を9%成長させる好循環を実現しました。現場の裁量権が強まっており、自律的に店舗運営を改善できるマネジメント経験者にとって、非常に魅力的な環境が整っています。
③駅前や商業施設への出店を加速させる
従来のロードサイド中心から、駅前やショッピングセンター(SC)など空白地帯へのシフトを鮮明にしています。2025年新店の利益率は既存店比で7%向上しており、高収益な立地開発が業績を牽引しています。多様な立地特性に合わせた柔軟な業態開発や店舗設計が求められており、店舗開発や不動産戦略のプロフェッショナルが活躍できるフィールドが広がっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度 第3四半期 決算説明資料 P.2
売上収益
3,396億円
前年比 +15.3%
事業利益
254億円
前年比 +31.0%
親会社帰属利益
137億円
前年比 +31.2%
※事業利益 = 売上収益 - 売上原価 - 販売費及び一般管理費(事業の継続的な収益力を示す指標)
2025年12月期第3四半期累計期間は、記録的な増収増益となりました。売上高は3,396億円に達し、既存店売上の伸長に加え、新規連結された「資さんうどん」等の貢献が大きく寄与しています。利益面では、インフレによるコスト増102億円に対し、原価低減対策や既存店の増収効果で131億円を打ち返し、事業利益率は前年の6.6%から7.5%へと大幅に改善しています。
通期予想に対する進捗率は、修正後の売上高予想4,540億円に対し74.8%と概ね順調です。また、事業利益の進捗率は修正後予想310億円に対し81.9%と極めて順調に推移しており、最終的な利益目標の達成に向けて非常に強い足取りを見せています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度 第3四半期 決算説明資料 P.25
国内レストラン事業(既存ブランド)
事業内容:「ガスト」「バーミヤン」「しゃぶ葉」など、全国約3,000店舗を展開するグループの基幹事業。
業績推移:既存店売上高は前年比107.8%と好調。客数、客単価ともにプラス成長を維持しています。
注目ポイント:「店舗中心経営」の導入により、現場のオペレーション改革が加速しています。特にクリーンナップ時間の短縮やサービス強化が顧客満足度向上に直結しており、現場主導のDX推進や人材育成に長けたリーダーへの期待が非常に高まっています。
新成長領域(資さんうどん)
事業内容:2024年10月より連結。九州発の「資さんうどん」を全国展開する、新たな成長ドライバー。
業績推移:(注:前年同期は未連結のため単純比較不可)今期は既に54店を出店。1店あたり月収が既存ブランドの1.6〜3倍と圧倒的です。
注目ポイント:今後、年間50店舗以上の出店を計画しており、全国展開の基盤構築が急務です。他ブランドからの店舗転換や自社工場での内製化など、グループのインフラを活用した爆発的な成長フェーズを経験できる希少なチャンスがあります。
海外事業(台湾・マレーシア)
事業内容:台湾84店舗、マレーシア23店舗を展開。「しゃぶ葉」や買収した「SUKI-YA」が主軸。
業績推移:台湾では3Qまでに7店舗を新規出店。マレーシアの「SUKI-YA」も売上高・利益ともに前年比で大幅伸長しています。
注目ポイント:マレーシアではムスリム向けのしゃぶしゃぶ店運営会社(Createries Consultancy社等)の株式取得を2025年1月に完了しました。今後インドネシア等への東南アジア横展開を計画しており、グローバルな事業運営スキルのある人材にとって活躍の場が世界規模で広がっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度 第3四半期 決算説明資料 P.9
今後の戦略において最も注目すべきは、「資さんうどん」の全国展開加速です。2027年以降は毎年50店舗以上の出店を計画しており、統合シナジーとして自社工場での内製化や物流の効率化を推進します。また、国内では共働き世帯の増加や「プチ贅沢」需要を背景に、外食市場の拡大が予測されています。これに対し、同社は隙間のないブランドポートフォリオを完成させることで、市場シェアの拡大を狙っています。
一方で、食材費や人件費の高止まりというリスクも継続しています。これに対し、部門横断の「原価低減プロジェクト」を継続し、Q3累計で24億円の削減を実現するなど、コスト抑制力が一段と強化されています。質疑応答でも言及された通り、米や卵の価格高騰に対しては、購買改革やメニュー見直しによる機動的な対応が続いており、不確実な環境下でも利益を出し続ける仕組みを構築できる人材が、今後の経営の中核を担っていくことになるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「店舗をコストセンターではなく、付加価値創出の拠点とする」という店舗中心経営のコンセプトに共感することが重要です。単なる効率化だけでなく、お客様の満足度を起点に「いかにして客単価や客数を向上させたか」という実例を、自身の経験と結びつけて語ることができれば、強いアピールになります。また、「資さんうどん」の全国展開や海外進出というダイナミックなフェーズに、自分の専門性がどう貢献できるかを具体化してみてください。
面接での逆質問例
・「店舗中心経営への移行により、マネジャーが担う具体的な意思決定の範囲はどのように広がったのでしょうか?」
・「資さんうどんの統合プロセスにおいて、現在最も解決すべき課題は何だと認識されていますか?」
・「マレーシアでのM&Aを足がかりにした、今後の東南アジア戦略における人材活用のビジョンを教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
お褒めの言葉をいただくこともありやりがいを感じる
クレームももちろんありますが、お褒めの言葉をいただくこともあり、そういった場合はやはりやりがいを感じることが多かったです。
(20代後半・調理スタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]世間の休みの日には出勤をしないといけない
基本、土日休み、年末年始の休みはないです。プライベートと仕事のバランスを保つのは難しいのではないかと思います。基本的に仕事優先で、世間の休みの日には出勤をしないといけません。
(20代前半・その他・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社すかいらーくホールディングス 2025年12月期 第3四半期 決算説明資料
- 株式会社すかいらーくホールディングス 2025年12月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。