鳥居薬品の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
同社は、1921年創業の老舗製薬会社です。「世界に通用する医薬品を通じて、お客様、株主、社会、社員に対する責任を果たすとともに、人々の健康に貢献する」をミッションに掲げ、100年にわたり人々の健康を支えてきました。現在は、JT(日本たばこ産業株式会社)の子会社となっています。
社内は穏やかでアットホームな雰囲気で、「良い人が多い会社」という口コミが多く見られます。新人研修や各種研修体制も整っています。典型的な内資系企業という印象を持つ人も多く、人を大切にする環境であるようです。スポーツイベントや組合行事等も開催されるなど昭和的な雰囲気もあり、「ひと昔前の根性論で話をする上司もいる」といった口コミも見られます。
人柄の良い人が多く温和な体質である一方、実績では外資系のように厳しさが求められます。上層部には親会社からの出向者も多いようです。支店から本社勤務となる機会も与えられ、キャリア形成においても柔軟な環境であると言えるでしょう。
このように、老舗製薬企業として人々の健康を支えてきたという誇りの下、人を大切にする温厚な社風です。こうした社風にフィットする人材かどうか、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
1次面接、適性検査の後、通過者にはWeb適性検査が行われます。その後2次面接、そして内定といった流れが一般的です。選考期間は職種により幅がありますが、およそ1か月です。
2019年、主力製品であった抗HIV薬に関するライセンス契約の解消に伴い営業赤字が見込まれたため、早期退職希望者を募り、さらに2020年4月の新卒採用は見送られました。
現在、中途採用の募集はありませんが、今後の収益を担う新薬として、2019~2021年の3年間において、JTの開発パイプライン3品目を国内市場に投入し、開発パイプラインを強化していく方針の同社。中途採用に関心がある場合はホームページの採用サイトをこまめにチェックしたり、ニュースリリースなどにも目を通し、状況を把握できるようにしておきましょう。
■面接内容の傾向は?
志望動機や転職理由、現職での成果などの質問が多いようです。回答を深堀りされたという口コミも散見されます。質問には的確に回答し、さらに深堀りされても答えられるように準備しておきましょう。面接官が理解しやすく納得できるように、具体的なエピソードを交えて話せるようにしておくことも大切です。
また、「自分を動物にたとえると?」といった変わった質問をされることも。「あなたの長所で困ったことは?」という質問をされたという口コミもあります。自分の強みをアピールしつつ、質問の意に沿った回答を導けるようにしましょう。どんな質問をされても、臨機応変にこたえられる対応力や柔軟性も求められているようです。想定外で回答の準備ができていない質問や答えるのが難しい質問こそ、その人の本質が垣間見えます。ビジネスの現場で予想外のことが起きた時にどう対応するのか、こうした質問から見極められます。
鳥居薬品の面接攻略法(面接対策)
■鳥居薬品の「中期経営計画2021」を理解した上で自己分析をする
鳥居薬品の面接を受ける前に、同社の企業戦略「中期計画2021」を理解しておきましょう。
同社は、従来より「腎・透析」「皮膚疾患」「アレルゲン」「HIV」を重点4領域としていましたが、2019年、抗HIV薬6品の日本国内における独占的販売権に関するライセンス契約を終了。これにより大幅な減収が見込まれました。こうした厳しい環境の中、同社は2019~2022 年度の営業利益黒字ならびにそれ以降の継続的な利益創出の実現を目指した「中期経営計画 2021」を発表しました。
「中期経営計画2021」では、組織・人員を最適化し、資源配分の見直すことにより事業構造を改革すること、JTとの連携強化により開発パイプライン3品目の上市を推進すること、ステークホルダーからの信頼を維持すること、主にこの3点が挙げられています。
安定した経営のためには、今後の収益を担う新薬の役割は大きく、「皮膚疾患」領域1品目、「腎・透析」領域2品目の上市および価値最大化がこれからの同社の成長戦略の鍵となるでしょう。
「アレルゲン」領域では、「ミティキュア ダニ舌下錠」「シダキュア スギ花粉舌下錠」が好調であり、前年を大幅に上回る実績を残しています。
■「なぜ鳥居薬品に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
同社の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ鳥居薬品か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「これまでの経験が当社でどう活かされるか」といったことはもちろんですが、さらに「本当に当社のことを理解しているのか」という点です。
同社についてしっかり理解するためには、業界・職種研究に加え、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことをおすすめします。
- 塩野義製薬株式会社
- 中外製薬株式会社
- 武田薬品工業株式会社
鳥居薬品の採用面接で実際に聞かれた質問内容
鳥居薬品が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのか、企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。
面接の場では、「老舗企業として人々の健康を支えてきたという誇りの下で、人を大切にする温厚な社風」を意識して、「今後の収益を担う新薬の上市に向け活躍できる人材である」と印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
現在、厳しい状況にある同社では、苦境に立ち向かえる強さが求められています。その分、目標を達成した時のやりがいは大きいと言えるでしょう。
以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問を参考にし、同じような質問をされた時にどのように答えたらよいか、しっかりと考え面接対策をしておきましょう。
[20代後半・男性/MR] 【結果:最終面接で不採用】
[20代後半・男性/MR] 【結果:入社】
[20代前半・男性/ルートセールス] 【結果:入社】
[30代前半・男性/MR] 【結果:最終面接で不採用】
鳥居薬品の採用面接に向けて
鳥居薬品の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 老舗製薬企業として人々の健康を支えてきたという誇りの下、人を大切にする温厚な社風を理解し、それに合致した人材であることをアピールする。
- 「中期経営計画2021」を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。
- 競合他社についての理解を深め、「なぜ鳥居薬品なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかり準備し、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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