富士通ゼネラルの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
1936年創業の富士通ゼネラルは、神奈川県川崎市に本社を構える東証一部上場企業です。電機機器メーカーとして空調機事業を中心に、情報通信システム事業と電子デバイス事業を手掛けてきました。連結従業員数は7800名(2019年3月時点)を超え、売上高は約2500億円(2018年度)を誇ります。
今日の私たちの生活にかかせないエアコンなどの空調機器に強い同社ですが、はじまりは1960年に国内の一般家庭向けに開発・販売されたウィンド型クーラーです。その後1971年に海外(クウェート)にも進出し好評を得たことから、世界各地で高品質製品として認識されシェアが広がっています。
このような成長を支えている大きな要因のひとつは技術力の高さ。口コミからも、「提案が通り製品に活かされた」「自分の設計した部品が採用された」「完成品を見ると達成感がわく」など、ものづくりに携わる喜びややりがいを感じている人が多いことがわかります。技術職はもちろん、営業やコーポレート職であっても、製品開発を身近に感じ自社製品に誇りをもっている集団と捉えることができるでしょう。面接では、このような社風にマッチする人材だとアピールする必要があります。
■選考は何次まで?
エントリー後、書類選考と2回程度の面接がおこなわれます。公式ホームページの選考プロセスに記載はありませんが、書類選考後に適性検査(web)が行われることもあるようなので、心構えをしておくとよいでしょう。内容は、国語・数学・英語に加え性格診断で、合計90分程度のボリュームです。
書類選考は、人事統括部門と募集部門が実施。口コミによると、1次面接官は人事課長と募集部署の部長、2次面接官は人事部長と役員が担当するようです。1次面接官が6名いたというケースも。職種やそのときの状況によって面接回数は異なりますが、一般的には2回と考えてよいでしょう。応募から内定までにかかる期間は、通常約1~2週間です。
募集職種は、空調機・営業・情報通信システム・コーポレートの4部門16職種。ホームページに募集職種それぞれの業務内容や応募条件などが記載されているので、確認の上エントリーに進みましょう。
■面接内容の傾向は?
質問内容は一般的なものがほとんど。退職理由・志望動機・職務経歴・自己PRなどは必ず聞かれるため、わかりやすく伝えられるよう整理しておきましょう。
なお、富士通ゼネラルとは異なる業界出身の方や、これまでに経験のない新たな職種を希望する場合は、念入りな対策が必要といえます。口コミによると、エンジニア職の方が営業職を希望した際に、「これまでの経験を活かすことのできるエンジニア職ではなく、なぜ営業職なのか」という質問を繰り返しされたようです。異なるバックグラウンドをもつ場合は、その経験がほかの人にはないアピールポイントであると伝わるように工夫しましょう。
また、「部下の指導にあたって意識したことや苦労したこと」について質問された例もあります。職位によってはマネジメント経験が問われることになるので、普段心がけていることなどを言語化できるように準備しておくことをおすすめします。
富士通ゼネラルの面接攻略法(面接対策)
■富士通ゼネラルの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
富士通ゼネラルの面接を受ける前に、同社の中期経営計画を理解しておきましょう。
同社は2019年4月、2022年度までの中期経営計画を発表しました。売上高4000億円、営業利益400億円を達成するために、掲げている重点テーマは以下の4点です。
1つめに、空調機ビジネスの更なる拡大を目指し、ビジネスモデルの構築・開発体制の革新・営業活動の強化を挙げています。たとえば、オーストラリアやインドの優良企業を子会社化。また、機器の製造・販売に加え据付・施工、メンテナンス、さらに機器の更新と設備設計の提案など、空調システム全サイクルのソリューションを提供できる体制を整えるとしています。
2つめは、情報通信・電子デバイスに関するビジネス基盤の強化です。
3つめは、営業利益率10%以上達成に向けたコストダウンの推進。ICT(情報通信技術)を活用し、生産性向上を目指すことを宣言しています。
最後は、キャッシュを生み出す力の強化です。M&Aや新規ビジネスの拡充など成長投資をはじめ、さまざまなオペレーションの効率化を図り収益性を高めるべく努力を続けています。
面接では、上記の中期経営計画において自身が貢献できることはなにか、具体的なエピソードを踏まえて説明できるよう準備しておくことが大切です。なお、空調機部門の売上は同社全体の約90%、そのうち海外比率は70%を超えています。語学力や海外事業に携わった経験がある場合はアピールポイントになるので、しっかり伝えましょう。
■「なぜ富士通ゼネラルに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
面接で必ずといっていいほどよく聞かれる質問のひとつに「なぜ富士通ゼネラルなのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいことは、「入社後なにをしたいのか」「経験やスキルをどのように活かしたい、活かせると考えているのか」など、本人の志向です。それと同時に、募集しているポジションにマッチするかどうかや、業界や職種、会社についての理解度も見られます。
面接の前には、「なぜ富士通ゼネラルなのか」という質問の意図を自分なりに想像し、考えを整理しておきましょう。また、会社理解を深めるにあたっては、競合となる他社も含めた業界研究が不可欠です。具体的には、以下のような企業について調べておくとよいでしょう。
- ダイキン工業株式会社
- 日立グローバルライフソリューションズ株式会社
- パナソニック株式会社
富士通ゼネラルの採用面接で実際に聞かれた質問内容
富士通ゼネラルが目指している方向性や、どのような人材が求められているのかつかめてきたのではないでしょうか。
富士通ゼネラルの場合、「製品開発を身近に感じ、自社製品に強い誇りをもっている社風」といえます。このような環境において実力を発揮できる人材であることを、具体的なエピソードをふまえ伝えることが大切です。また、中期経営計画や企業理念(FUJITSU GENERAL Way)を理解したうえで、どのように貢献できるのかをまとめておきましょう。
以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策をしておきましょう。
[30代後半・男性/経理] 【結果:入社】
[20代後半・女性/販売促進] 【結果:一次面接で不採用】
[20代前半・男性/研究開発] 【結果:一次面接で不採用】
富士通ゼネラルの採用面接に向けて
富士通ゼネラルの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「製品開発を身近に感じ、自社製品に強い誇りをもっている社風」であることを理解し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。
- 中期経営計画を理解してこれに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。
- 競合他社についての理解を深め、「なぜ富士通ゼネラルなのか」に対する答えを明確にしておく。
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