オンワード樫山の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
「23区」「自由区」「組曲」「ICB」など、数多くのブランドを展開するオンワード樫山。自社ブランドに加え、「ポール・スミス」「TOCCA」といった海外ブランドとのライセンス契約も結んでいます。
アパレルメーカーには華やかなイメージがありますが、同社の口コミで多く見られるのは「体育会系」というキーワードです。職種によっては多忙を極めることもあるようですが、そうした大変な状況についても、「根性で乗り越えよう!といった感じの昔ながらの体育会系の雰囲気が強く残る社風」という口コミがありました。
同時に、出世や報酬に関しては「年功序列」という声が多く聞かれ、保守的な面が残っていると言えそうです。社内行事もおこなわれるようで、「社員仲が良く、家族的なところもある」というコメントも。
また、女性の働き方に関しては、「産休育休も問題なく取れる」「子供の用事などでも快く休ませてくれる」「女性が評価されやすい業界」という声がある一方で、役員クラスを目指すには男性優位という声が圧倒的に多くなっています。さらに、契約社員からの昇進やショップスタッフから本社スタッフへの異動は狭き門という情報もありますので、自身のキャリアビジョンをしっかりと描いたうえで、どのようなポジションへの応募が最適なのか整理しておくことが大切です。
華やかな面にだけ目を向けるのではなく、こうした社風についてもきちんと理解し、自分の志向や行動とフィットするかどうかを確認しておきましょう。
■選考は何次まで?
コーポレートサイトに選考フローに関する記載はありませんが、口コミ等の情報によると、書類選考の後、2〜3回の面接がおこなわれるようです。なかには、筆記試験(SPI)を受けたという口コミもあります。
同社では職種別採用をおこなっていますが、それぞれの職種の応募資格を満たしていれば併願することも可能です。選考スケジュールが重なってしまう場合などは、採用担当者に相談しましょう。また、希望の職種やブランドで募集をおこなっていない場合や、すぐに転職できない場合には、キャリア登録しておきましょう。要望に沿う求人が発生した際、スカウトメールを受け取ることができます。詳細は同社の採用サイトで確認してください。
■面接内容の傾向は?
一般的な質問に加え、アパレルメーカーならではの質問として、「本日のコーディネートのポイント」「普段のファッションで気にかけていること」といったものが目立ちます。トレンドの発信源となる業界だけに、ファッションやメイクなどについては、自分なりのこだわりをしっかりと語れるようにしておきたいところです。
ショップスタッフの場合は、コミュニケーション力に加えて、身なりや立ち居振る舞いを見られます。面接経験者からは「スーツ姿よりも私服の方が良い」「なるべくオンワード樫山の服を着ている方が好感をもたれる」「清潔感を第一に、目をみてハキハキ話し、笑顔が大切」というアドバイスの声があがっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、複数の面接経験者が「別のブランドでの選考でも良いか」という質問をされています。希望するブランドに配属とならない場合について、あらかじめ考えをまとめておく必要がありそうです。
面接では、以上のような点に注意して、熱意を持って臨むことが重要でしょう。面接官は多くの場合フレンドリーなようですが、気を緩めることなく、不明な点についてはこちらからも質問してください。
オンワード樫山の面接攻略法(面接対策)
■オンワード樫山の中期経営計画を理解したうえで自己分析をする
オンワード樫山の持株会社であるオンワードホールディングスでは、2019年度から2021年度を対象とした中期経営計画を策定しています。そのなかで成長戦略として掲げているのは、以下の項目です。
(1)個性的なブランド価値を追求する「クリエーション・ファースト事業」の展開
(2)マス・カスタマイゼーション時代に対応した「ファクトリー・トゥ・カスタマー(F2C)事業」の加速
(3)アパレル事業とのシナジーを生む「ハイクオリティ・ライフスタイル事業」の開発
この戦略では、この3つの戦略による期間中の営業利益の押上げ効果を40億円と見込んでいます。
「クリエーション・ファースト事業」として取り上げられているブランドには、オンワード樫山の主力ブランドである「23区」「五大陸」「TOCCA」「JOSEPH」などがあります。この事業だけでも10億円の増益額を見込んでいるため、同社の果たす役割は大きいと言えるでしょう。
面接にあたっては、この中期経営計画を理解し、自分が貢献できる分野を整理する必要があります。そのうえで、会社の成長戦略に対するコミットを伝えられるとよいでしょう。
■「なぜオンワード樫山に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜオンワード樫山なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいことは、「入社後なにをしたいのか」「経験やスキルをどのように活かしたい、活かせると考えているのか」といった点です。それと同時に、「募集しているポジションにマッチするかどうか」「業界や職種、会社についてどの程度理解しているのか」を見極めることを目的としています。面接にあたっては、この質問の意図を自分なりに考え、意見を整理しておきましょう。
さらにこの質問に明確に答えるためには、競合となり得る他社も含めた業界研究が不可欠です。具体的には、以下のような企業について調べておくとよいでしょう。
- 株式会社ワールド
- 株式会社三陽商会
- 株式会社レナウン
- 株式会社ファーストリテイリング
オンワード樫山の採用面接で実際に聞かれた質問内容
オンワード樫山が目指している方向性や、求める人材像が見えてきたのではないでしょうか。
入社にあたっては、ファッションに対する思いやこだわりはもちろん、ブランドのもつカラーとフィットしているかという点も重視されます。同社ではもともと、各ブランドを1つの会社のように捉え、それぞれのブランドらしさを追求する「ブランド軸経営」を基本戦略としています。そのため、ターゲット層や価格設定、プロモーションなどもブランドによって異なるのです。ブランド研究として実際にショップを訪れたり、希望するブランドの服を身に着けてみたりすることが有効でしょう。
また、同社の社風には華やかなだけではなく、困難を乗り超える際の体育会的な側面もあります。そうしたなかで、ファッションを通じて人々の生活に彩りを与えることに意味を見い出せる人材が求められています。入社後に成し遂げたいことを具体的な言葉で語れるよう、さまざまなエピソードを用意しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、シミュレーションしておくことをおすすめします。
[20代前半・女性/販売促進] 【結果:入社】
[女性/技術関連職] 【結果:面接中止】
[20代後半・女性/商品企画] 【結果:入社】
[30代前半・男性/代理店営業] 【結果:三次面接を辞退】
オンワード樫山の採用面接に向けて
オンワード樫山の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- ファッション業界の華やかな面だけでなく、体育会的・保守的な面を残す社風を理解したうえで、ファッションを通じて人々の生活に彩りを与えられる人材であることをアピールする。
- オンワードホールディングスの中期経営計画を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜオンワード樫山なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。