ファミリーマートの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
日本初のコンビニエンスストア出店を皮切りに、日本のコンビニ業界の先駆けとして、確固たる知名度・ブランド力を誇るファミリーマート。セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートのコンビニ3強企業の一角として君臨する一方、国内シェアNo.1のセブンイレブンに大差を付けられている現状があります。
コンビニ業界間での売り上げ競争、業態の垣根を越えた新規競合の登場に加え、ネット事業者とのシェア争いも本格化。その中でも地域により密着した販促展開や顧客のニーズを敏感にキャッチしたマネジメント施策、スピード感ある海外進出は、同社の課題ともリンクしており今後の飛躍に期待がかかるところです。
労働環境・業務面においては、本社勤務と現場で大きく異なります。本社勤務では、新卒からの高学歴採用者も多く、レベルの高いメンバーと切磋琢磨しながら仕事に取り組める環境が整っているとの口コミも。新卒・キャリア問わず能力がある人材には、大きなプロジェクトを任せてもらえる風土があり、向上意欲がある人には向いているでしょう。とはいえ現場を中心とした業態のため、現場のSVや店長とも上手にコミュニケーションを図り立ち回れる人が出世できる傾向にあるようです。
一方現場では「拘束時間が長い」「ワンオペ勤務」など、店舗販売員からのリアルな声が聞かれます。労働環境が整備されきれていない現場もあり、離職につながることも。その反面、自分のアイディアが売り場に反映されたり売り上げ目標や実績に繋がったりした時など、やりがいを感じる場面も多々あり仕事へのモチベーションに直結しています。また店舗の売り上げ実績に応じたボ―ナスや昇給制度が整っており、頑張りと実績が評価へとしっかり反映されるようです。
ファミリーマートのキャリア採用では「顧客視点を第一とし、地域の特性に合わせた店舗運営や地域社会に貢献する」そんな社風にフィットする人材かどうかを見極められます。
■選考は何次まで?
ファミリーマートのキャリア採用は、本社採用と直営店店長の2つの募集があります。本社採用の窓口は非常に狭く、欠員が出た時のみの募集となります。知名度やブランド力が高いため、募集が出た際は多くの応募が殺到します。選考プロセスは「書類選考・適性検査→一次面接→二次面接」の流れで行われます。
一次面接では人事担当者、二次面接では総務部長クラスが面接にあたります。グループ形式で面接が行われることもあり、他の応募者によって自分のペースが乱されたという体験談が見られました。そのためどんなシチュエーションでも対応できるよう、普段から意識しておくことが大切です。さらに「圧迫面接だった」「威圧的に感じた」という口コミが目立ち、転職経歴や志望動機についてもかなり突っ込まれるようです。事前の準備・対策をしっかりとおこなった上で、面接官からの質問には筋の通った回答を心がけるよう留意しましょう。
一方、直営店店長の場合はコーポレートサイトの採用ページに記されている中途採用専用の宛先に必要書類を送付します。書類選考を経て合格者には直営店店長としての店舗運営ノウハウやナレッジ習得に向けた研修が行われます。
どちらの募集も入社後のキャリア形成が全く異なるため、応募前にはそれぞれの職種について理解を深めておきましょう。
■面接内容の傾向は?
競合他社との違いを問われた、という口コミが目立ちました。いくつかの競合が存在するコンビニ業界で「なぜファミリーマートなのか」を自分なりの言葉で伝えることがポイントです。最低限、業界内でのシェア率や動向を把握しておくことは必須。他社のコーポレートサイトや経営計画などにも目を通し知見を深め整理をしておくことをオススメします。面接官が納得する、他社との違いやファミリーマートへの魅力を含んだ回答を準備しておくことで、他の応募者との差別化を図ることができます。
また転職に関して、「なぜ転職を希望するのか」「今でなければならないのか」など鋭く突っ込まれるようです。圧迫面接と感じた人の多くが、この質問を受けており、応えに窮する場面もあったとのこと。一方で内定に繋がった人は、事前に一貫性を持った回答を用意しています。そのため面接官が納得できる転職理由と自分の知識・経験がコンビニ業界でどの様に活かせるのか、どの様な影響を与えられるのかについてもまとめておくと良いでしょう。
ファミリーマートの面接攻略法(面接対策)
■ファミリーマートの「2020年度経営計画」を理解した上で自己分析をする
競合がひしめくコンビニ業界において、ファミリーマートでは「収益力向上」と「デジタル推進」が課題となっています。売り場の改善や品揃え拡充はもちろん、地域に根差した独自商品の開発やブランディング力の躍進が今後の同社の経営戦略の鍵となるでしょう。コンビニ業界において、他社ではなく「ファミリーマートでなければならない」という地位を獲得すべく、独創的なアイディアを発信できる人材、イノベーション力・推進力のある人材を求めていることが伺えます。
さらに多様なサービスをマルチに展開するコンビニでは、常に先を見据え新しいサービスを取り入れなければなりません。ファミリーマートにおいてはデジタル推進の強化をはかり、その利用者は年々右肩上がりに増加しています。現場では今までの期待を上回るサービスの提供はもちろん、常に世間の変化や消費行動の多様化を敏感にキャッチし、売り場や店舗に取り入れるフットワークの軽さが求められています。
今までのキャリアで、新規立ち上げのプロジェクトに関わった経験がある人や、会社の発展に貢献した実績がある人は、ファミリーマートの経営ビジョンに沿った人材であること志望動機に落とし込みアピールしましょう。
■「なぜファミリーマートに転職したいのか」の明確化には他社研究も忘れずに
ファミリーマートの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜファミリーマートか」というものがあります。面接官がこの質問を通して見極めているのは、「創意工夫をしながら店舗を創り上げられる人材か」「固定概念にとらわれず顧客のニーズに応えられる人材か」という部分だけでなく、「本当に同社のことを理解しているのか」といったところです。 業界や職種を理解することはもちろん、ファミリーマートという企業についてしっかり理解する。 そのためには、競合となり得る他社の研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことをおすすめします。
- 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
- 株式会社ローソン
- ミニストップ株式会社
ファミリーマートの採用面接で実際に聞かれた質問内容
ファミリーマートの採用面接を受ける前には、2020年度経営計画に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。面接では、「顧客視点を第一とし、地域の特性に合わせた店舗運営や地域社会に貢献する」社風を意識し、地域に寄り添いながらも、革新的なアイディアで顧客のニーズに応える人材であることをアピールしましょう。そのために、具体的な考えやさまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかり考えながら面接対策をしておきましょう。
30代後半男性/店舗スタッフ関連職【結果:内定】
30代前半男性/用地仕入【結果:最終面接で不採用】
20代後半男性/販売促進【結果:内定】
40代後半男性/総務【結果:内定辞退】
ファミリーマートの採用面接に向けて
ファミリーマートの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「顧客視点を第一とし、地域の特性に合わせた店舗運営や地域社会に貢献する」社風を意識して、これに合致した、地域に寄り添いながらも革新的なアイディアで顧客のニーズに応える人材であることを自分の言葉でアピールする。
●「2020年度経営計画」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
●競合他社についても研究し、「なぜファミリーマートで働きたいのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかり準備し、自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
グローバルウェイ エージェントに直接登録されたい方はこちらのフォームをご利用ください。
「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
経営コンサルティング会社で採用コンサルやデータ分析を行いながらライターとして活動中。得意分野はスタッフ採用と教育。