JX金属の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
JX金属は、JXTGグループの中核事業会社として、あらゆる非鉄金属を原料とする製品の製造、資源の開発・精錬、リサイクルなどの事業を展開しています。現在事業の約40%を占める機能・薄膜材料分野の中でも、フレキシブル基盤やスマートフォンの微細配線などに使用されている圧延銅箔は、グローバルで約80%と高いシェアを誇ります。また、電子材料となるタンタル・ニオブの代表的供給企業であるドイツのHCS TaNb社の株式も取得するなど、「先端素材」の供給領域拡大を収益増強のポイントと見込み、同社でなければ供給できないニッチ素材の分野でグローバルトップを目指します。
そんな同社の口コミを見ると、「常識にとらわれない開発ができる環境」「業界トップクラスの製品が多くやりがいは大きい」と業務に大きな意義を見出して取り組む社風が見受けられます。「ボーナスは多い」「家賃補助制度があり助かる」「福利厚生は良い」など、待遇面の満足度も高そうです。
一方、「製造現場に近いほど残業が多い」「24時間稼働している設備もあり夜間呼び出しもあり得る」など、多忙な就労環境についての口コミも散見されます。「働き方改革により、残業時間は減りつつある」と感じている人もいることから、今後に期待したい部分です。
JX金属は中途採用に積極的な姿勢を示しています。同社のキャリア人材はさまざまな業界からの転職者が多く、多様な能力や経験をいかして活躍している様子。会社側も「人と組織の活性化」を目指して2016年から新たな教育体系を整え、中堅クラス以上を対象としたマネジメント能力開発、専門性・国際性を鍛える海外留学促進、自己啓発支援といった観点で成長をバックアップしています。
JX金属の教育体系図
同社キャリア採用特設サイトより
このような環境下で、同社の成長に寄与できる人材であることを効果的にアピールできれば、入社のチャンスが見えてくるでしょう。
■選考は何次まで?
JX金属では2020年5月現在、事務系では経理、営業、購買など、技術系では生産技術、プラントエンジニア、SEなどの複数のポジションで中途採用の募集をおこなっています。各ポジションにおける、求める人物像や応募資格、優遇の対象となる資格・経験は、コーポレートサイト内に設けられた「キャリア採用特設サイト」に明記されていますので、まずは確認してみましょう。
次に募集要項のページからウェブエントリーをおこないます。フォームに必要事項を入力の上、履歴書と職務経歴書を添付して提出します。書類選考通過者には面接の案内があり、その後複数回の面接が実施されます。
また同社では、希望職種の募集がない、または自分では適性職種がわからない方からのオープンエントリーを受け付けるキャリア登録という制度を設けています。応募者の経歴などから最適と思われるポジションを企業側が判断し案内してくれるシステムなので、該当者は活用してみるとよいでしょう。
■面接内容の傾向は?
JX金属の中途採用は、候補者の「仕事に対する姿勢」に重点を置いて面接をおこなうようです。コーポレートサイトの社長メッセージにも、同社の気風が「仕事本位」であることが明記されています。「仕事へのこだわりは何か」「仕事をする上で最も大切にしていることは」といった質問をはじめ、「なぜこの業界を志望するのか」「どんな事業に携わりたいか」といった切り口からも仕事に対する考え方を確認されるようです。技術や経験的な部分に加え、精神面でも仕事本位の風土に合った人物であるかを見極められます。
そのほかには、「長所と短所は何か」「自分のタフな部分を例をあげて教えてください」など、候補者の人柄に関する質問も多いようです。難しい質問が少ない分、回答にはシンプルに候補者の人間性が映し出されるかもしれません。仕事とは関係のない質問だと思えても、誠実に業務にあたれそうな人物だと期待してもらえるよう、意識して回答することが大切です。そのためには、自分の性格や信念などについても、言語化できるように準備しておくとよいでしょう。
JX金属の面接攻略法(面接対策)
■JX金属の「2040年JX金属グループ長期ビジョン」を理解した上で自己分析をする
2019年6月、JX金属は「2040年JX金属グループ長期ビジョン」を発表しました。国内外に70拠点以上あるJX金属グループが一丸となり、先端素材で社会に貢献するグローバル企業になるという目標を実現するために策定したものです。中途採用面接に挑戦するにあたり、必ずこのビジョンを理解しておきましょう。
20年後を見据えたこの長期ビジョンには、事業環境の変化を読みながら、各事業分野におけるリスクとチャンスを整理した上で、企業としての力を最大化させる施策を盛り込んでいます。資源不足の深刻化や、国内市場の縮小といったリスク要因も浮上する一方、ITやヘルスケア、エネルギーなど今後需要の伸びが見越される領域で、先端素材へのニーズは確実に高まっています。
さらに、経済成長の途上にある新興国を事業のフィールドにする上で、環境問題やSDGsへの対応は社会的責任の1つであり、国際的にも注視される部分です。こうした社会の変容に沿いながら、高収益体質の企業へと変化していく方針を明らかにしています。
戦略としては、まず各事業を「ベース事業」と「フォーカス事業」の2つに分類します。
ベース事業には、組織基盤を支える資源やリサイクルの事業が分類され、堅実に収益を維持することを目指しています。
フォーカス事業は、正に先端素材事業など、技術で差別化を図ることでグルーバル競争でも優位性をとれると見越せる事業です。これが成長戦略の鍵を握っています。「技術立脚型」の新しいビジネスの創出も期待できるとし、既存事業を強化することに加え、共同研究やM&A、「付加価値型」の人材育成などさまざまな手法を積極的に用いて事業の拡大を図っていきます。
この施策にもはっきりと人材育成があげられているように、今後高度な技術やグローバルで活躍できる能力を有する人材が歓迎されることは言うまでもないでしょう。同社の方向性を明示した長期ビジョンを理解したら、それに沿って自身のアピールポイントやキャリアパスについて考えてみるとよいでしょう。自分が活躍できると確信できる分野があれば、その根拠となる実績やエピソードを挙げて自己PRに繋げましょう。
■「なぜJX金属に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
JX金属の面接に挑むにあたり、「なぜJX金属か」を自分の中で明確にしておきましょう。面接では、自己紹介や経歴はもちろんのこと、とりわけこの質問が重視されます。「この人は当社のどこにひかれたのか」「当社で力を発揮できるのか」そして「当社のことをどれくらい理解しているのか」をこの質問から見極めようとしています。
企業への理解をより深める手立てとして、競合企業の研究が有効です。非鉄金属業界でも、会社ごとに事業ドメインが異なります。各社の特色を知ると同時に、シェアや売上高などを含めた業界マップを描いて整理することで、JX金属の立ち位置がクリアになってくるでしょう。具体的には、以下のような企業について研究してみることをおすすめします。
- 三菱マテリアル株式会社
- 住友金属鉱山株式会社
- 古河電気工業株式会社
- 株式会社フジクラ
JX金属の採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究や他社研究を通じて、JX金属への理解が少しずつ深まってきたことでしょう。先端素材分野のグローバルニッチトップへの道を共に歩める人材であると思ってもらえるよう、まずは同社の事業や長期ビジョン、具体的な施策を頭に入れましょう。そして中途採用や社員教育に熱心な同社に対して、自身のキャリアに誇りを持って採用面接に臨む姿勢を見せたいところです。
候補者の人柄や適性を知るために、面接ではさまざまな質問をされます。回答する際は、仕事に対する姿勢や実績などを、具体的なエピソードを交えて話すと説得力が増します。以下、面接経験者が実際に聞かれた質問を紹介します。これらを参考に、対策をすすめてください。
[50代前半・男性/管理関連職] 【結果:最終面接で不採用】
[30代前半・男性/人事] 【結果:最終面接で不採用】
[30代前半・女性/総務] 【結果:結果待ち】
JX金属の採用面接に向けて
JX金属の採用面接に向けて、ぜひ押さえておきたい重要なポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「仕事本位」な風土にフィットし、先端素材のグローバルニッチトップを目指して活躍できる人材であるとアピールする。
- 「2040年JX金属グループ長期ビジョン」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社について研究し、「なぜJX金属か」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。