【面接対策】ABC Cooking Studioの中途採用面接では何を聞かれるのか

1985年に静岡県のビルの一室で小さな料理教室を開設したことからはじまった同社。料理が不得手な女性を対象にしたことが功を奏し、2020年1月現在、国内に125・海外に38のスタジオを有しています。「世界中に笑顔のあふれる食卓を」を企業理念とし、単に料理を学ぶだけでなく、料理で生活を豊かにするためのさまざまなメソッドを提供。ヘルスケア事業の展開など、事業領域の拡大も図っています。

女性社員が95パーセント以上をしめる同社の社風は、ベンチャー気質が強く活気にあふれた体育会系で、実力主義であるとの口コミが見られます。特に営業成績が重視されるようで、「ノルマを毎月達成していけば、出世につながる」といった口コミも目立ちます。入会目標や売り上げ目標の達成率が賞与に直結し、売り上げがないと賞与もないといった厳しい営業姿勢に納得して頑張れる人にはよい職場であると言えます。クリエイティブ部門は数字を追うこともなく、どちらかというと裏方といった印象のようです。

女性が活躍する企業だけに産休取得率は高く、時短勤務や土日を休むことにも理解があります。体育会系で実力主義の社風になじむことができ、営業力を活かして成果をあげられるかどうかが重要なポイントとなります。仕事と家庭をうまく両立してバリバリ働きたい女性には適した企業でしょう。

同社の選考フローはコーポレートサイトの採用情報に記載されており、スタジオスタッフとキャリアで異なります。

スタジオスタッフの場合は企業セミナー及び1次選考→2次選考→内定という流れ。まずはコーポレートサイトの採用情報から企業セミナーへの申し込みをします。セミナー参加後、希望者はその場で一次選考、合格者は二次選考に進みます。選考期間は2週間～1ヶ月がほとんどのようです。2020年5月現在、スタジオスタッフは接客営業をはじめとして、売上・衛生管理などを担当するコンサルタントの募集があります。

キャリアの場合は書類選考→1次選考→2次選考→内定。こちらはクリエイティブ・店舗開発管理・コーポレート管理などさまざまな職種があり、海外スタッフも募集しています。経験者が優遇される職種も多いので、希望職種をしっかりチェックしましょう。採用情報のページには社員データやインタビュー記事、各種制度などが詳細に記されているので、必ず目を通してください。

同社の面接は、職種によって内容が異なります。スタジオスタッフの場合「このレシピカードを使って5分で授業して下さい」といったロープレ（ロールプレイング）が課せられたり、営業では「あなたのお気に入りのグッズを魅力的に紹介してください」など、実際の現場で活躍できる人材かどうかを見極めることを目的としているようです。

また、「予算を持つことについてどう思うか？」と営業において達成すべき売上目標があることへの覚悟をはっきり問われることも想定しておく必要があります。料理といえば女性らしい印象ですが、業務は実力主義・成果主義が評価される企業なので、明るくハキハキとしたやる気が見える人材が求められるようです。

面接は終始穏やかな雰囲気で圧迫感もないとのこと。「壁にぶつかったときどのように対処しましたか？」「挫折体験を話してください」といった質問に対して、前向きさや気丈さをアピールすると有利に進むと推測できます。同社の企業理念をしっかり理解して、共感できることや貢献したいことを明確に伝えられるよう準備をしておきましょう。

面接にのぞむ前に、同社の経営理念を知っておきましょう。同社は「世界中に笑顔のあふれる食卓を」との企業理念を掲げ、中国や韓国、シンガポールなど海外も含め160以上のスタジオを展開。2020年内には、初のアメリカ進出を予定しています。

同社の成長のきっかけは、1999年、女性に親しまれている「大宮ロフト」にスタジオを開設したことでした。外壁をガラス張りにし、清潔感のあるおしゃれなスタジオで楽しそうに料理をする様子を公開した結果、一気に入会者が増加。調理はバックヤードで行うものという概念をこわし、楽しみながらつくることにスポットライトをあてたことで大躍進を遂げました。そこからオンラインストアの開設や医療、美容、スポーツなど、目的に応じた食の開発、食を通じた健康増進の提案など、事業領域をどんどん拡大していますが、業態が変わっても企業理念に基づいた方向性は一貫しています。

企業理念はSDGs（持続可能な開発目標）「2030年に向けて国際社会が持続可能な開発のために取り組むべき17の目標」と通底しており、事業活動を通じて貢献する姿勢です。食品ロスの削減や環境への配慮などを常に業務の中に取り入れ、「キッチンから世界を変える」を使命としています。

また、女性が活躍する職場であることから、スタジオを自己表現するステージととらえ、明るい照明を設置したおしゃれな空間づくりをするなど、女性がイキイキと活動できる場を提供しています。「食」と「職」を通じて成長するという前向きな気持ちで、自立して輝きたいとの姿勢をアピールすると良いでしょう。同社の企業理念をしっかりと理解し、どのように貢献できるかを具体的に伝えられるようにしてください。

面接では、企業理念の理解が重要なポイントのひとつとなります。「なぜ当社なのか」と問われた際、企業の目指すところに共感し、それをいかに自分の言葉で伝えられるかによって面接官の評価が決まると言っても良いでしょう。

同業他社とは一線を画した、常に新しいことにチャレンジするベンチャー気質の社風であることを念頭に置き、それにマッチした自己PRが必要となります。そのためには競合となり得る企業の他社研究もしっかり行いましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくとよいでしょう。

• RIZAPCOOK（RIZAP株式会社）
• 一般社団法人ベターホーム協会
• 株式会社ホームメイドクッキング

社風や企業理念を理解することで、同社が目指している方向性やどのような人材を求めているのかがわかってきたのではないでしょうか。料理という女性らしい印象の職場ですが、ベンチャー気質が強く、活気にあふれた体育会系で実力主義の社風であることから、前向きに業務に取り組む姿勢が求められるでしょう。

同社が掲げる企業理念に共感し、営業力を活かして成果をあげられる人材と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

採用面接を受けるにあたって、押さえておきたい重要なポイントをご紹介してきました。これらを踏まえて、面接対策として以下の3点を準備しておきましょう。

• 「活気にあふれた体育会系で実力主義の社風」であることを理解し、それにフィットした行動ができる人材であることをアピールする。


• 企業理念を理解し、それに沿って自己分析を行い自己PRにつなげる。


• 競合他社についても研究し、「なぜ当社を志望したのか」に対する答えを明確にしておく。