【面接対策】日本イーライリリーの中途採用面接では何を聞かれるのか

1876年にアメリカ・インディアナ州で創業したグローバル製薬企業、イーライリリー・アンド・カンパニー。その日本法人である日本イーライリリー株式会社（以下、イーライリリー）は1975年に設立されました。創業以来、「研究開発こそ企業の魂である」という理念の下で研究開発を重視しており、同社の研究開発費はグローバル製薬企業の中でも上位であるといわれています。

同社は、世界初となる革新的な製品を開発してきました。その代表的な製品は、糖尿病治療に用いられる「インスリン」です。1923年に世界で初めてインスリン製剤の大量生産を実現して以来、1982年には世界で初めて遺伝子組み換えによるヒトインスリン製剤を誕生させるなど、同社は糖尿病治療に大きく貢献しています。

そんな同社は、「自主性や主体性を大事にしている」「いろいろな仕事を任せてもらえる」「大きな責任を与えられやりがいがある」といった口コミから、自主性を重んじ裁量性の高い社風であることがうかがえます。ほかにも「有給を取りやすい」「歯科治療補助がある」「産休・育休・時短勤務などの制度が整っていて、復職する人も多い」「女性管理職が多い」といった声もあります。福利厚生を充実させ、年齢や性別に関係なく人材を育てる健全な企業風土があるといえるでしょう。

数多くの革新的な製品を開発してきた同社。「世界中の人々のより豊かな人生のため、革新的医薬品に思いやりを込めて」という経営理念に共感し、「革新的な製品を通して人々の健康を支えることに誇りを持ち、多様性と自主性を重んじる」という社風に合致する人材かどうか、面接では見極められます。

書類選考後は、Web適性検査と2～3回面接があります。面接官は、1次面接は現場マネージャー、2次面接は部門長とおこなわれることが多いですが、面接の回数や内容は職種により異なるようです。関心のある職種について、事前に情報を集めておくことをおすすめします。また、グローバル企業である同社では英語面接が不可欠。英語面接の準備もしっかりしておきましょう。選考期間はおおむね2週間～1か月です。

同社では2020年5月現在、品質保証、臨床薬理サイエンティスト、サプライチェーン、広報、メディカルサイエンスリエゾン（糖尿病領域）など、幅広い職種で中途採用を募集しています。コーポレートサイト内の中途採用ページから検索し、関心のある職種の募集要項や業務内容を確認しましょう。

同社の面接では、志望動機や転職理由、成功・失敗体験など、一般的な質問をされることが多いようです。「具体的な事例を含めての回答を求められる」「数値情報を示しながら話すとよい」という口コミも見られました。これまでの自分の経験やスキルを棚卸しし、同社でどのように活かすことができるのか、具体的に、そして適確にまとめておく必要があるでしょう。

ほかには、「スピード感とタフさを見られている」という口コミもありました。どのような質問をされても柔軟に対応し、動じることなく自信を持って答えられるようにしておきましょう。内定者からは「テンポよく答え、要点をまとめて結論から話す」というアドバイスが挙げられていました。想定される質問に対しては、回答を何度も口に出して練習したという人もいます。これらを参考にして、しっかりと準備をして面接に臨みましょう。

面接を受ける前に、同社の中・長期戦略を理解しておきましょう。1876年に創業されたグローバル製薬企業イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人である同社。1923年に世界で初めてインスリン製剤の大量生産を実現して以来、糖尿病領域で定評のある同社は、現在「糖尿病」「がん」「神経変性疾患」「自己免疫疾患」「疼痛」を主要領域とし、世界中で事業を展開しています。

近年、同社では多くの製品が特許権満了となりましたが、競争が激しいといわれる製薬業界の中でも同社の売上高は堅調に推移しています。2020年5月に米国本社が発表した 2020年第1四半期業績報告によると、売上額は前年同期比15％増となりました。

その背景には、2014年以降に上市した主要成長製品が総売上額の51％を占めるほどの成長を遂げ、貢献していることが挙げられます。さらに、2020年第1四半期の事業費は、研究開発への投資増を反映して7%増。研究開発に注力し、革新的な製品を提供し続けていくことが同社の強みです。

また2020年3月現在、日本で承認された薬や開発後期のパイプラインは20製品。パイプラインが非常に豊富なことも、同社の魅力のひとつです。

革新的な製品を生み出し、多くの人々に届けることが同社の使命です。面接ではこの使命に共感し、「革新的な製品を通して人々の健康を支えることに誇りを持ち、多様性と自主性を重んじる」という社風を意識した志望動機を述べることが強いアピールポイントとなります。

同社の面接では、「なぜイーライリリーなのか」と問われることが多いです。面接官は、この質問により「経営理念や社風への理解」「同社のこれからの方向性に合致した人材か」などを見極めます。この問いに答えるには、同社への理解はもちろん、競合他社についても理解を深めておくことが重要です。

競合他社と比較することにより、同社の特徴をより深く理解するとともに、同社の強みと自分の強みをマッチングさせ、自己アピールにつなげましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことをおすすめします。

• ノバルティス ファーマ株式会社
• グラクソ・スミスクライン株式会社
• ファイザー株式会社

企業研究や他社研究を通じて、同社が目指している方向性やどのような人材を求めているのか、分かってきたのではないでしょうか。面接では「革新的な製品を通して人々の健康を支えることに誇りを持ち、多様性と自主性を重んじる」という社風を意識し、同社に貢献できる人材であることを、具体的なエピソードを交えながらアピールできるようにしておきましょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問を紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考え、自分の言葉で答えられるように面接対策をしておきましょう。

同社の面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

• 同社の経営理念に共感し、「革新的な製品を通して人々の健康を支えることに誇りを持ち、多様性と自主性を重んじる」という社風を意識して、自身と社風がマッチしていることをアピールする。


• 同社の中・長期戦略を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。


• 競合他社についても研究し、「なぜイーライリリーか」に対する答えを明確にしておく。