テレビ朝日の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
もとは教育番組専門のテレビ局「日本教育テレビ」として設立されたテレビ朝日。その後、幅広いジャンルの番組を制作する総合局に移行し、現在では「AbemaTV」や「TELASA」などのインターネットコンテンツにも出資。2019年に開局60周年を迎えました。
アニメや音楽番組から報道まで、各ジャンルにおいて強みをもつ同社。『題名のない音楽会』や『徹子の部屋』、『ドラえもん』などのいわゆる長寿番組が、今でも数多く放送されています。またドラマ制作にも定評があり、『相棒』シリーズや『ドクターX ~外科医・大門未知子~』シリーズなど、視聴率20.0%を超えることが多い人気シリーズを抱えています。
そんな同社の口コミを見ると、クリエイティブな業界ということもあり、「自由で風通しのよい社風」がうかがえます。社員の中でも若い層が存分に活躍している様子。また、「産休・育休制度が整っており女性も働きやすい」「全社的に残業・休日出勤を減らす努力をしている」という社員の声も聞かれます。激務といわれるテレビ業界において、部署や携わる番組にもよりますが、働き方改革にも前向きだといえるでしょう。
ただし、業界全体がネット配信コンテンツなどに押されている風潮があり、こうした現状に危機感を抱く社員も少なくありません。この業界に身を置く上では、テレビというコンテンツのあり方について考え続ける必要があるでしょう。
「自社制作番組に誇りをもちつつ、今後のテレビのあり方を追求していく」。採用面接においては、こうした社風に馴染み、この会社で働き続けることができそうか見極められます。
■選考は何次まで?
テレビ朝日では、採用サイトに募集が直接掲載されることはほとんどありません。同社のキャリア採用を受けるためには、まず採用サイトより「キャリア登録」をおこないます。そして登録後1年以内に、スキルや経験に適した職種の応募が発生すると、選考について連絡が入るという仕組みです。
採用担当者は登録された内容を細かくチェックするため、熱意が伝わるように志望動機や前職での経験などを入力しましょう。成果物のURLも添付することができますので、有効に活用してください。
選考の案内がきた後は、同社採用サイトによると、採用担当者、役員などによる複数回の面接がおこなわれます。
■面接内容の傾向は?
面接の雰囲気は、和やかだったという人もいれば圧迫的だったと感じた人もいます。選考経験者が「どの面接官にあたるかは運」というとおり、面接官の性格に左右される部分が大きいようです。フレンドリーな面接官の場合と圧迫的な面接官だった場合の両方を、どちらもシミュレーションしておいてください。
面接では志望動機などに加え、テレビ業界についての理解を問われます。現在、この業界全体がどのような立場にあるのかを理解した上で、テレビ朝日はどんな取り組みをおこなっているのかなどを、事前にしっかり研究しておきましょう。
またクリエイティブな業界らしく、やや風変わりな質問をされることがあります。「テレビ朝日を色で表すと?」といったものだけでなく、一発芸ができるか要求されることもあります。面接官はこれによって、応募者の性格が明るいか、コミュニケーション能力があるかを確認していますので、オリジナリティーのある一芸を用意しておくとよいでしょう。
テレビ朝日の面接攻略法(面接対策)
■テレビ朝日ホールディングスの「テレビ朝日360°」を理解した上で自己分析をする
テレビ朝日の面接を受けるにあたっては、テレビ朝日ホールディングスの総合的な経営計画である「テレビ朝日360°」を理解しておくことが必要です。
同社は2020年から2025年にかけて、「Television」「Satellite(BS/CS)」「Internet」「MediaCity」という4つの領域において、コンテンツという源泉を最大化するとしています。これは2017年より展開されていた前経営計画を、さらに深化させたものです。
前経営計画より、他事業にも参入し2020年代に向けて生き残りを図ってきた同社。「インターネット時代」に対応すべく、2016年にサイバーエージェントとの共同出資により「AbemaTV」を開局、2020年には合弁事業によって「TELASA」がサービスインしました。
これを深化させる目的の今経営計画では、テレビに限らずコンテンツを活用していくため、さまざまな仕組みを整備する考えです。
たとえば、ネット向けコンテンツ制作を強化するために「動画制作部」を新設、IP事業やキャラクター開発も強化します。また、インターネットコンテンツによって若年層を、BS・CS放送によって高年齢層をカバーすることで、すべての世代をターゲットとした「オールターゲット戦略」を掲げています。そしてインターネットの活用だけでなく、六本木エリア一帯を活用した「メディアシティ戦略」により、コンテンツの面白さを最大限引き出していく方針です。
面接では、このようなテレビ放送以外の方法によってどのようにコンテンツを展開できるか、具体的なアイデアを問われる可能性もあります。インターネットやリアル空間を活用して、魅力的な要素を生み出すことができるとアピールしてください。
■「なぜテレビ朝日に転職したいのか」を明確化するために他社研究は必須
面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜテレビ朝日なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「テレビ業界に向いているか」「それまでの経験を同社で生かせるのか」といった点はもちろん、「本当に同社の特色を理解しているのか」ということです。
業界や職種の枠を超えてテレビ朝日という企業について理解するためには、競合となりやすい企業・法人についても調べておく必要があります。これらとの違いを明らかにした上で、「なぜテレビ朝日なのか」について、説得力のある答えを用意しておきましょう。
とくに、「地上波民放キー局5局」としてテレビ朝日と並ぶ4局とNHK(日本放送協会)について、どのような取り組みをおこなっているか調べてみてください。
- 日本テレビ放送網株式会社
- 株式会社TBSテレビ
- 株式会社テレビ東京
- 株式会社フジテレビジョン
- 日本放送協会
テレビ朝日の採用面接で実際に聞かれた質問内容
テレビ朝日の社風や目指している方向性を理解することで、同社がどのような人材を求めているのか分かってきたのではないでしょうか。このように、テレビ朝日の採用面接を受ける前には、前職での経験を振り返り自己分析をおこなうことや、他社研究を踏まえた志望動機を整理することが大切です。
そして面接の場では、「自社制作番組に誇りをもちつつ、今後のテレビのあり方を追求していく」という社風を意識して、「テレビ放送以外の方法でも魅力的なコンテンツを展開できる」人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくことが望ましいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。このような質問をされたらどのように答えるか、事前にシミュレーションしておき、実際の面接の際に落ち着いて話せるようにしましょう。
[20代前半・男性/技術関連職] 【結果:最終を辞退】
[20代後半・女性/ディレクター] 【結果:入社】
[年代非公開・女性/アナウンス部門] 【結果:二次面接で不採用】
[20代後半・男性/商品企画] 【結果:一次面接で不採用】
テレビ朝日の採用面接に向けて
テレビ朝日の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「自社制作番組に誇りをもちつつ、今後のテレビのあり方を追求していく」社風の中で、「テレビ放送以外の方法でも魅力的なコンテンツを展開できる」人材であることをアピールできるよう具体的なエピソードを用意する。
- テレビ朝日ホールディングスの「テレビ朝日360°」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社・法人についても研究し、「なぜテレビ朝日なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについて面接の前によく考えを深めておき、当日は落ち着いて理路整然と話し、能力をアピールできるよう心がけましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。