エクセディの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
1950年、大金製作所としてスタートしたエクセディ。マニュアル車・オートマチック車の両分野においてトルクコンバータやクラッチは高いシェアを誇り、数多くの完成車メーカーを納入先として製品製造をおこなっています。産業機械用部品や二輪車向けクラッチにおいても強みを発揮するなど、駆動系部品のリーディングカンパニーとして業界で確固たる地位を築いている同社。2002年からはアイシン精機と提携関係にあり、その利を活かした開発や海外展開を積極的に進めています。
そんなエクセディの口コミからは、大企業でありながら中小企業的体質を残す企業風土が浮かび上がります。「経営トップ層に嫌われると一発で評価が下がる」「人間関係が仕事に大きく左右してしまう部分がある」「企業内部はまだまだ町工場」といった声が聞かれ、年功序列で実力よりも社内政治力が重視されたり、上長との関係いかんで評価が決まってしまったりといった、労働を取り巻く古く閉鎖的な要素に辟易する社員が少なからずいる様子。フラットな評価制度を求める人には向かない環境といえそうです。
しかし、「フランクに話せる人間関係や雰囲気がある」「職場の雰囲気がいい」といった口コミもあり、社員同士の気さくな交流によって良好な人間関係が構築できる点、それによって業務を円滑に進められる点を評価する人も一定数いるようです。長く男性社会であった業界ゆえに、時勢を受けて経営陣主導で女性活躍を推進していることから、女性が働きやすい環境が整っているという意見も見受けられました。
また、「車が好きな人間には面白みがある」など、やりがいに言及する声も。特に技術系職種においては、「社内には車好きが多数」おり、自動車づくりの一端に携わることをモチベーションにしている人も多いことがうかがえます。
このように、エクセディには古く閉鎖的な体質が残るものの、フランクな社風とやりがいを感じられる環境があります。応募者が社風や社内の雰囲気になじめそうな人物であるかどうかは、面接時に採用側が見極めたいポイントのひとつです。自分の働き方や今後の方向性を含めて自己分析をおこない、しっかりと対策していきましょう。
■選考は何次まで?
コーポレートサイトによると、エクセディの選考は、履歴書・職務経歴書をキャリア採用窓口に直接送付することから始まります。その後の選考フローについて明確な記述はありませんが、口コミによると、書類選考通過後に複数回の面接があるのが一般的なようです。面接に進むまでにWEBテストを課されることもあるため、事前準備が欠かせません。内定までに要した期間は1~2週間と、選考はスピーディに進むことが多いようです。短期間でいかに効果的な対策を講じるかが勝敗を分けることになるでしょう。
2020年6月現在、エクセディでは経理職・社内SE職・ポルトガル語通訳(いずれも本社勤務)の3つの職種で中途採用の募集をおこなっています。次項の内容にも通じることですが、エクセディでは求めるスキルや経験を明記した採用活動をおこなっているため、それに沿ったアピールが必須となります。募集要項はもちろん、採用情報ページ全般にしっかりと目を通した上で自己PRを作成することが重要です。
■面接内容の傾向は?
エクセディの面接では、実務能力を問う傾向が見られます。「『~~を一人でできますか?』と、職務経歴書の内容をピンポイントに拾って質問された」「CAD操作やその知識について聞かれた」といった口コミが見受けられました。中途採用の場合、入社すれば即戦力としての働きを期待されることが多いものです。希望する職種で自分がどのような能力を発揮できるか、事前に整理した上で、尋ねられたことに対してよどみなく答えられる準備をしておきましょう。具体的なツールやシステムの名称を挙げて説明ができるとより伝わりやすくなります。できないことに対しては今後習得していく意思があることを伝えるなど、前向きさを添えた回答ができると好印象です。
また、「(仕事の相手と)意見が対立した場合はどうするか?」と聞かれた人も。仕事を進める上での判断基準や価値観などを探る意図があるようです。自己分析の際、「絶対に譲れないポイント」「仕事をする際に最重要視していること」など、自分の「軸」をあぶり出す手法を取ると効果的です。軸が定まっていれば、面接中に少々変化球的な質問を受けた場合も対応がしやすくなります。
エクセディの面接攻略法(面接対策)
■エクセディの「EXEDY WAY」を理解した上で自己分析をする
面接に臨む前に必ず押さえておきたいのがエクセディの理念体系「EXEDY WAY」です。
「喜びの創造」を企業理念とし、事業展開の最上位に位置づけるエクセディ。高品質な製品づくりやきめ細かな顧客対応、利益創出や納税による社会貢献、社員ひとりひとりの未来志向の業務への取り組みや自己成長により、社会や顧客はもちろん、社員にとっても「喜び」となる価値を生み出すことを目指します。
この企業理念に則り、安全を最優先としつつも品質と競争優位性を追求することを経営方針として掲げています。社会における良き企業市民としての義務を果たすための活動にも積極的です。
こうした企業理念・経営方針を実現するため、社員の行動指針も明確に定められています(上図)。高い技術力を活かして社会に貢献する企業として存在するためには、社員の高い意識保持が欠かせません。中途採用にあたっても、大きな夢を持って強い意思でそれを実現できる人材を求めているとコーポレートサイトに明記があります。実務能力だけでなく「努力やチャレンジ精神を忘れず、誠実に目標に向かう姿勢」「他者を尊重する姿勢」が求められます。これまでのキャリアの中で地道な努力を結実させた経験、周囲との協業により成果を挙げた経験などがあれば、積極的にアピールするとよいでしょう。
■「なぜエクセディに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
中途採用面接でよく聞かれる質問として「なぜ当社か」というものがあります。もちろんエクセディも例外ではなく、口コミにも志望動機に言及するものがいくつも見受けられます。志望動機を問うことで面接官が知りたいのは「キャリアを活かして当社で何がやりたい/できるのか」であり、入社後のビジョンや仕事への意欲です。業務上の難局を乗り切るための明確なビジョンと意欲を備えた人物であることをアピールできると有利です。「エクセディというフィールドで何を実現したいか」という観点から志望動機を用意し、深く掘り下げられても対応できる準備をしておくと役立ちます。
そのためには、同業他社の研究を通じてエクセディの強みや経営方針における特徴を浮き彫りにし、企業理解を深めておく必要があります。具体的には、以下のような自動車部品メーカーについて調べておくことをおすすめします。
- 日本精工株式会社
- ナブテスコ株式会社
- 日信工業株式会社
エクセディの採用面接で実際に聞かれた質問内容
エクセディの企業理念や経営方針、求める人物像などが具体的に掴めてきたのではないでしょうか。採用面接を受けるにあたっては、「EXEDY WAY」を理解した上での自己PRや、他社研究を踏まえた志望動機の作成が重要なポイントとなります。
「古く閉鎖的な体質が残るものの、フランクさとやりがいのある社風」を踏まえ、「夢に向かって努力する姿勢を忘れない人材」であると印象づけられるようなエピソードを準備しておくとよいでしょう。チャレンジ精神をアピールできるものも添えられるとよいでしょう。
以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。面接対策の仕上げとして、複数パターンの回答を作成し、何度かシミュレーションしてみてください。
[20代前半・女性/会計関連職] 【結果:結果待ち】
[20代前半・男性/代理店営業] 【結果:入社】
[40代前半・男性/機械設計] 【結果:入社】
[20代前半・男性/機械設計] 【結果:入社】
エクセディの採用面接に向けて
エクセディの採用面接を受けるにあたって、押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「古く閉鎖的な体質が残るものの、フランクさとやりがいのある社風」を理解し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。
- エクセディの「EXEDY WAY」を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。
- 競合他社についての理解を深め、「なぜエクセディなのか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
大阪大学文学部卒業後、インフラ系SIer、大手信用調査会社、製薬会社で総務畑を歩む。企業を俯瞰的に見るのが得意。