ドイツ銀行東京支店の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
世界を代表する金融機関であるドイツ銀行の日本拠点として、1971年に設立されたドイツ銀行東京支店。展開する事業内容は、外国為替、キャッシュマネジメント、貿易金融を含むコーポレートバンキングサービス全般、不動産ファイナンス、社債・証券管理サービスなど多岐に渡ります。
実力主義で高額な報酬が用意される一方、成果に対しては非常にシビアです。ドイツ銀行は2019年7月に、全世界で行員の約2割にあたる1万8千人を削減するリストラ策を発表して話題となりました。大胆なリストラ策が奏功して収益は改善傾向にあるものの、新型コロナウイルスの感染拡大や長引くマイナス金利政策の影響により、厳しい経営環境が続いています。そのため、職場環境は変化が激しく、安定を求める人には向かないといえるでしょう。変化に対応しながら、自信と決断力を持って主体的に行動できる資質が求められます。
一方で、「米系証券会社に比べてアグレッシブさはなく、比較的堅実な企業文化」「雰囲気は外資系金融の中で落ち着いている」といった口コミも見られ、ドイツ特有の堅実で落ち着いた雰囲気もあるようです。また、多様性を重視する企業文化が醸成されており、国籍や性別を問わずに活躍できる土壌があります。口コミには、「男尊女卑の空気はみじんもない」「仕事において性差を意識することはない」といったコメントが多く見られました。
変化に対応しながら、自信と決断力を持って主体的に行動する。このような社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
同社の中途採用には、「Early Career」と「Professional」の2つがあり、キャリアに応じた応募が可能となっています。
選考プロセスは職種やポジションにより異なりますが、書類選考後に複数回の面接がおこなわれるのが一般的なようです。ある面接経験者からは、「マネージャーとの面接を2回おこなった後、社長と最終面接をおこなった」という口コミが寄せられています。職種やポジションによっては、人事担当者と面接をする場合もあるようです。
応募から内定までの期間はおおむね1カ月ですが、それ以上の期間を要することもありますので、在職中の場合は日程調整に注意が必要でしょう。
■面接内容の傾向は?
同社では、各専門分野でのスペシャリストやスペシャリストを目指す人材を採用するため、そのような素養があるかどうかを見極める質問が想定されます。自分のスキルセットについて詳細に説明できるよう、事例を用意しておくとよいでしょう。また、業界柄、論理的思考力や定量的な分析力も必須となります。いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算する「フェルミ推定」を必要とする質問も頻出していますので、しっかり対策しておきましょう。
そのほか、志望動機や入社後のキャリアビジョンといった、一般的な質問についても論理的に語る必要があります。あらゆる場面で問いを立てられる視点を持ち、論理的に思考できる人材が求められているといえそうです。そうした資質の持ち主であることを伝えるための具体的なエピソードを用意し、熱意を持って語れるよう準備を進めてください。
ドイツ銀行東京支店の面接攻略法(面接対策)
■ドイツ銀行グループの「Our purpose」と「Our values and beliefs」を理解した上で自己分析をする
ドイツ銀行グループでは、社員が目指すべきゴールと指針として、「Our purpose」と「Our values and beliefs」を定めています。「Our purpose」として掲げられているのが、下図にある「私たちは、ポジティブなインパクトによって、経済成長と社会の進歩を可能にします」というものです。
この目的を達成するために、ドイツとの深い結びつきを尊重し、グローバルなプレゼンスの向上に努めるとしています。同時に表明しているのが、リスクと利益の調和、優れた人材の獲得と育成、チームワークとパートナーシップの促進、事業を展開する地域社会への配慮を重視する企業文化へのコミットです。それらに向けて、下図に示す「誠実さ」「持続的なパフォーマンス」「顧客中心主義」「革新性」「規律」「パートナーシップ」という6つの価値観を大切にし、その価値観にもとづく信念に従って行動することが求められています。
また、同社グループのコーポレートサイトには、「Our purpose」「Our values and beliefs」とあわせて倫理行動規範が掲載されています。業務遂行にあたり、全従業員が従うべき倫理的価値観と最低限の基準だとされていますので、必ず目を通した上で自身の価値観や行動基準と照らし合わせながら自己分析をおこなってみてください。
■「なぜドイツ銀行東京支店に転職したいのか」の明確化には他社研究を
面接では志望動機に加え、「なぜ、ドイツ銀行東京支店なのか」という質問が出されます。面接官はこの質問を通して、「社風や理念について十分に理解しているか」「スキルや経験は生かせそうか」など、ミスマッチを防ぐために、さまざまな要素を見極めています。
この質問に明確に回答するためには、競合他社についての研究が非常に重要といえます。なぜなら、他社の経営スタイルや社風を理解することで、同社への理解がより深まるからです。以下に挙げた外資系5社を参考に、コーポレートバンクやインベストメントバンクの研究をおこないましょう。
- JPモルガン・チェース銀行東京支店
- バンク・オブ・アメリカ・エヌ・エイ東京支店
- ドイツ証券株式会社
- バークレイズ証券株式会社
- BNPパリバ証券
ドイツ銀行東京支店の採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、ドイツ銀行東京支店の方向性や求める人材像が明らかになってきたのではないでしょうか。同社の面接では、論理的思考力が問われるほか、主体的に行動できるリーダーシップや多様性への理解などが見極められます。与えられた時間内にしっかりとアピールできるよう、具体的なエピソードを用意して、論理的な回答を心がけてください。
また、面接の傾向を知るためにも、過去実際にあった質問内容をおさらいしておくことが大切です。以下に面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。面接の最終準備として目を通し、自分ならどう答えるかをシミュレーションしておくとよいでしょう。
ドイツ銀行東京支店株式会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
[20代前半・男性/ファンドマネージャー] 【結果:最終面接で不採用】
[30代前半・男性/金融関連職] 【結果:面接中止】
[20代前半・男性/債権管理] 【結果:入社】
[50代前半・男性/人事] 【結果:一次面接で不採用】
ドイツ銀行東京支店の採用面接に向けて
ドイツ銀行東京支店の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「変化に対応しながら、自信と決断力を持って主体的に行動する」という社風にフィットした人材であることを、具体的なエピソードを交えてアピールする。
- ドイツ銀行グループの「Our purpose」と「Our values and beliefs」を理解し、これに沿った自己分析をおこなって有益な自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ、ドイツ銀行東京支店なのか」を明確にしておく。
これらを意識しながら準備をすすめ、面接当日は論理的で熱意ある回答を心がけましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。