トヨタ車体の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
トヨタグループの一社であるトヨタ車体は、ミニバン、商用車、SUV、福祉車両などの企画・開発・生産を手がける完成車両メーカーです。1945年、トラックのボデー専用メーカーとしてトヨタ自動車工業から分離する形で設立されました。製造までの全工程を手がける中で高い品質を追求し続け、国内での生産台数は2017年3月時点で3000万台を突破しました。
同社の業務内容は、自動車メーカーと遜色のないクリエイティブなものであるといいます。「自分で設計したクルマが世に出る喜びは格別」「パーツや部品だけでなく、車体の完成まで見届けられるところに面白味がある」と、完全車両メーカーだからこそ味わえる達成感が社員のモチベーションを上げています。
社員には気さくな人が多く、会社主催のイベントで慰労と交流が図られるなど、健全な環境を想像させる口コミが多数見受けられました。トヨタ系の自動車の購入に補助が出るというのも同グループならではの利点でしょう。
一方、製造現場に立つ社員からは「長時間同じ作業の繰り返し」「速さと正確さが求められる、体力勝負の仕事」という声も。体力的に辛くても、自身の組み立てたクルマを見たときの誇りは、次の仕事へ向かう原動力になるといいます。このような労働環境に適応できるかどうかは、事前に熟考する必要があるでしょう。
自動車業界をけん引するグループの完成車両メーカーとして、誇りを持ってタフな仕事に励む。面接では、このような社風にフィットして活躍できる人材であるかを見極められます。
■選考は何次まで?
2021年5月現在、同社では生産技術部門にて中途採用を募集しています。ボデー・塗装・車両生産を管轄する各部にて募集をおこなっており、いずれも3年以上の実務経験が求められます。
応募は、指定の履歴書と職務経歴書の2点を採用窓口宛てに郵送します。コーポレートサイトの採用情報ページにて、詳細の確認と指定フォーマットの入手が可能です。選考プロセスに関する公式情報はありませんが、面接経験者の口コミによると、書類選考と面接が実施されます。面接回数や選考期間に関しての情報が少ないため、必要に応じて問い合わせてもよいでしょう。
なお、キャリコネにも多数の求人情報が掲載されています。エージェントサービスの活用を希望する場合は、こちらから応募するのもひとつの方法です。
■面接内容の傾向は?
同社の面接では、ひねりのある質問をされることはあまりないと考えてよさそうです。しかし、質問内容は多様であることが口コミからわかるので、傾向を元に的を絞る対策よりも、幅広くトピックを網羅し、ロジカルな回答ができるような練習が必要となるでしょう。
その中でも、志望動機や過去の実績といった一般的な内容、トヨタに関する内容、自動車業界全体に関する内容の3つは、重点的に準備をしておきたいポイントです。特にトヨタに関する質問は深堀りされることがあり、同グループの長所・短所、歴史、製品、売上、社内体制など、話題は多岐にわたります。データを見るだけでなく、一歩踏み込んだ研究をして企業理解を深めておくことが重要です。
自動車業界については、「将来クルマはどうなると思うか?」「今後のエネルギー転換についての考えは?」など、業界の動向を意識した内容が予測されます。国内外の自動車業界の最新動向やエネルギー問題など、時事にはアンテナを張り、考えを深めておくようにしましょう。
トヨタ車体の面接攻略法(面接対策)
■トヨタ車体の「ビジョン2035」を理解した上で自己分析をする
同社の面接を受けるにあたり、2035年を見据えた「ビジョン2035」を理解しておくことが重要です。ハコブ(HaCoB)を合言葉としたこのビジョンは、付加価値の創出により社会に貢献できる車体メーカーを目指して掲げられました。
この中で同社は、「成し遂げたいこと」「将来像」「組織」の3つ側面から、成長の道筋を示しています。成し遂げたいのは、ステークスホルダーの幸福の実現です。そのため、社会責任を遂行し、持続的な成長を図るとしています。
事業の展望としては、人びとの移動のニーズを正確にとらえ、付加価値のあるクルマの生産とプラスαの事業展開が描かれています。そして、研究と創造を促進する環境整備を強化し、革新を続けられる組織づくりにも注力するとのこと。組織が変わるためには、在籍する「人」が変わることも不可欠な要素であるとしています。
このビジョンを同社の基本理念と照らし合わせてみると、その一貫した企業姿勢が見えてきます。面接をクリアするためには、このビジョンや理念に共感を示せることが前提となるでしょう。さらに、同社での活躍や将来のビジョンについて具体的なイメージを持ち、言語化できるようにしておくことも大切です。同社と方向性を一にして精力的に仕事にあたる意欲を、きちんと伝えられるようにしましょう。
■「なぜトヨタ車体に転職したいのか」の明確化には他社研究を
面接を受けるにあたり、「なぜトヨタ車体なのか」という質問に対する回答を自分の中で明確にしておくことが肝心です。この質問には、同社に対する理解度を測る意味があることも念頭におきましょう。志望動機は面接において必ず問われるものですが、「トヨタ車体でなければならない理由」を、いかに熱意を持って伝えられるかがポイントとなります。
同社への理解を深め、説得力のある志望動機を構築するためには、他社研究が有効です。企業規模、事業内容、技術など、さまざまな軸において比較をおこなうことで、同社の独自性が際立ってくるでしょう。
ここには、研究対象の一例として、主に車体の製造を手がける企業をあげています。このほか、シェアを分け合う大手自動車メーカーや、トヨタグループの主要部品メーカーについても研究することをおすすめします。
- 日産車体株式会社
- ユニプレス株式会社
- 株式会社ジーテクト
- 岐阜車体工業株式会社
トヨタ車体の採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究をすすめることで、同社のビジョンや求める人材像が少しずつ見えてきたのではないでしょうか。
同社の場合、「自動車業界をけん引するグループの完成車両メーカーとして、誇りを持ってタフな仕事に励む」社風の中、「同社の事業と方向性を深く理解し、同じビジョンを持って活躍できる人材」であると納得させられるよう、さらに研究をすすめましょう。面接では具体的なエピソードを用いることで、人間性や仕事に対する姿勢を伝えやすくなります。
以下、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。面接対策の一環として、自分ならこれらにどのように答えるかシミュレーションしてみてください。
トヨタ車体株式会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
[30代前半・女性/代理店営業] 【結果:最終面接で不採用】
[20代後半・男性/研究開発] 【結果:入社】
[30代後半・男性/その他] 【結果:結果待ち】
[20代前半・男性/経営幹部] 【結果:結果待ち】
トヨタ車体の採用面接に向けて
トヨタ車体の中途採用面接を受けるにあたって、押さえておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3点です。
- 「自動車業界をけん引するグループの完成車両メーカーとして、誇りを持ってタフな仕事に励む」社風になじみ、「同社の事業と方向性を深く理解し、同じビジョンを持って活躍できる人材」であると納得させらせるよう、徹底的に企業研究をおこなう。
- トヨタ車体の「ビジョン2035」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についてもよく研究し、「なぜトヨタ車体なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらのポイントに沿って万全の面接対策を講じ、当日は自信を持って自身を売り込み、同社で成し遂げたいことを積極的にアピールしましょう。
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