0 編集部が注目した重点ポイント
① 経営体制の大幅刷新で意思決定のスピードを速める
2026年1月よりホールディングスの執行役員体制を12名から7名へ大幅にスリム化しました。さらに同年3月には代表取締役による事業子会社の代表兼務を解消し、権限委譲を推進します。管理監督と業務執行の役割を明確に分けることで、各事業領域が自走できる組織への転換を図っており、若手や専門人材が主体的、迅速に活躍できる環境が整いつつあります。
② CDGの完全子会社化によりグループシナジーを最大化する
2024年12月のTOBおよび株式交換を経て、株式会社CDGを完全子会社化しました。2025年12月期はコンビニエンスストア向けキャンペーンの受託増や東京オフィスの統合など、具体的な成果が現れ始めています。両社の「IPコンテンツ調達力」と「プラットフォーム展開力」を掛け合わせることで、既存の広告代理店モデルに頼らない独自の商機が拡大しています。
③ 営業利益は前期比359.9%増と収益性が劇的に改善する
低収益事業の縮小や案件管理の徹底により、営業利益は1,404百万円(前年比359.9%増)と大幅な増益を達成しました。一過性の移転費用326百万円を吸収した上での成果であり、構造改革が着実に実を結んでいます。2028年12月期にはEBITDA 55億円を目指しており、成長フェーズへの移行が鮮明となっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 通期決算説明会 P.8
2025年12月期の業績は、売上収益39,002百万円、営業利益1,404百万円となりました。マーチャンダイジング事業領域の一部で反動減があったものの、流通エンタメ事業やエンタメMD事業が好調に推移し、全社で増収を達成しました。特に営業利益は、不採算事業の見直しや案件採算の改善が奏功し、販管費の増加を上回る売上総利益の伸びを記録しています。
当連結会計年度は通期実績として、当初の営業利益計画1,000百万円に対し40.4%の大幅な上振れで着地しており、進捗状況は極めて「順調」と評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 通期決算説明会 P.10
マーケティング事業領域
事業内容:大手メーカーや外食、流通クライアントに対し、IPを活用した販促やBPO(業務受託)サービスを提供。
業績推移:プロモーション事業は前年比+6.2%、流通エンタメ事業は+50.6%と大きく成長。
注目ポイント:(注:2024年12月よりCDGを完全子会社化)外食顧客やコンビニ向け受託が極めて好調です。単発の施策から、クライアントのサプライチェーンに入り込むストック型ビジネスへの転換を推進しており、安定収益を支える企画提案人材を求めています。
ロケーションベースドエンターテインメント事業領域
事業内容:IPを活用したテーマカフェ(フード事業)や、商業施設での催事・物販サービスを運営 。
業績推移:フード事業が+12.0%の増収。不採算の催事事業は縮小により55.9%減ながら収益性は向上。
注目ポイント:「ちいかわベーカリー」の出店や海外(韓国・台湾)へのカフェ展開が進行中。期間限定のスポット型から常設(ストック)型へのシフトを掲げており、空間プロデュースや店舗管理の専門性が高く評価されるフィールドです。
マーチャンダイジング事業領域
事業内容:景品・商品の企画デザインから製造(ODM・OEM)や、自社ブランドのくじ販売等を実施。
業績推移:エンタメMD事業が自社くじの好調により前年比+39.3%と躍進。
注目ポイント:受託型の製造に加え、自社ブランド商品の開発・提供を強化しています。ECやカプセルトイ専門店など自社販路の拡大を急いでおり、ヒット商品を生み出す企画力と、グローバルな生産管理スキルを持つ人材が活躍しています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 通期決算説明会 P.32
次期の連結業績は、売上収益41,000百万円(前年比5.1%増)、営業利益1,700百万円(前年比21.1%増)を見込んでいます。不採算事業からの撤退が完了し、自社ブランドの拡大や店舗数の最適化により、営業利益率は4.1%まで向上する見通しです。
経営陣は「プロフェッショナル人財の登用」を重要課題として掲げており、特に海外事業の加速やAIを活用した業務効率化(AIX)を担う人材への投資を強化しています。安定した連結配当性向30%以上を掲げるなど、株主還元と成長投資を両立させる盤石な経営フェーズに突入しています。
4 求職者へのアドバイス
同社は現在、持株会社体制のもとでグループシナジーの最大化を強力に推進しています。単なる広告・販促の受託にとどまらず、自社でIPや商品を開発し、世界中のプラットフォーム(売り場)へ展開する「エクス・テインメント」のビジョンに共感し、その一翼を担いたいという意欲を伝えるのが有効です。特に海外展開やSCM改革などの具体領域での経験は、現在の注力ポイントと合致しており、強い武器になります 。
「2026年3月から代表取締役の事業子会社兼務が解消され、現場への権限委譲が進むとのことですが、私の配属先ではどのようなスピード感で意思決定が行われているのでしょうか?」や、「全社で進行中のAIX(AIによる業務効率化)において、私の担当領域ではどのような技術活用が期待されていますか?」といった、変革を自分事として捉えた質問が評価を高めます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社CLホールディングス 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
- 株式会社CLホールディングス 2025年12月期 通期決算説明会(プレゼンテーション資料)



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