CaSyの転職研究 2025年11月期決算に見るキャリア機会

CaSyの転職研究 2025年11月期決算に見るキャリア機会

CaSyの2025年11月期決算は、売上高19億円、営業利益50百万円と着実な黒字化を達成。2社のM&Aと連結決算への移行、成長加速化補助金の採択により、売上100億円を目指す第2創業期に突入しました。新規事業投資による2026年期の赤字計画など、「攻め」に転じた同社でのキャリアチャンスを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

連結決算への移行と連続M&Aにより事業規模を拡大する

2025年11月期第1四半期より連結決算へ移行しました。2025年2月にハウスクリーニングのすっきりマイスター社、8月に沖縄や広島に拠点を持つサンジュ社を相次いで子会社化し、エリアとサービス領域を同時に広げています。前年は単体決算のため単純比較はできませんが、組織の構造的変化により全国展開へのキャリア機会が大きく広がっています。

成長加速化補助金の採択を受け100億円企業への投資を強める

2025年9月に経済産業省の「中小企業成長加速化補助金」に採択され、2035年に売上高100億円を目指す「100億円宣言」を掲げました。この補助金を背景に、2026年11月期は営業損失を辞さない構えで先行投資を断行します。訪問介護や外国人人材の活用といった新規事業の立ち上げが加速しており、中核メンバーとしての活躍が期待されるフェーズです。

自治体連携の加速で公共領域での家事支援実績を積み上げる

2025年10月に渋谷区・文京区の育児支援事業に参画し、累計で10の自治体と連携する体制を構築しました。子育て世帯へのアプローチを強化することで、主要KPIである定期UU(継続利用者数)の着実な成長につなげています。行政との信頼関係構築や社会課題解決型のビジネスに関心がある求職者にとって、非常に魅力的な実績となっています。

1 連結業績ハイライト

2025年11月期は、連結決算移行と積極的なM&Aにより売上高が堅調に推移しました。広告宣伝投資の効率化が奏功し、増収増益を達成しています。
2025年11月期 業績ハイライト

出典:2025年11月期 決算説明資料 P.5

売上高

1,922百万円

+9.1%

営業利益

50百万円

+43百万円増

当期純利益

46百万円

+41百万円増

当連結会計年度の売上高は1,922百万円(前期比9.1%増)となり、期初予想の上限2,113百万円には届かなかったものの、下限値1,937百万円に対して進捗率99.2%と堅調に着地しました。営業利益は50百万円と、前期の7百万円から大幅に増加しています。これは、広告宣伝投資の最適化と販売管理費のコントロールを徹底した成果です。

通期予想に対する実績は、売上高において順調と評価できる水準です。特に第4四半期単体では売上高が前年同期比18.3%増と加速しており、子会社化したサンジュ社の業績寄与も始まっています。連結経営への移行初年度として、黒字基盤を確立した点は、今後の積極投資に向けた大きな安心材料となります。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

主軸の家事支援サービスに加え、M&Aを通じた専門清掃領域の強化が進んでいます。IT×おもてなしの力で、暮らしのインフラ構築を担う人材を求めています。
家事支援サービスのKPI推移

出典:2025年11月期 決算説明資料 P.10

家事支援サービス事業

事業内容:掃除代行、料理代行を中心としたマッチングプラットフォームの運営。売上高の97%を占める中核事業です。

業績推移:主要KPIである定期UU(継続利用者)は7,661人(前年同期比4.1%増)となり、ストック収入の土台が拡大しました。

注目ポイント:自治体連携の強化により、新規ユーザーの獲得コストを抑えつつ規模を拡大しています。また、沖縄・広島エリアを担うサンジュ社が新たに連結加算されたことで、地方拠点でのオペレーションマネジメントや、多様なキャスト組織の構築に長けた人材の必要性が高まっています。DXによるマッチング最適化など、テクノロジーで現場を変える醍醐味があります。

注目職種:プラットフォーム企画、自治体連携推進、エリアマネージャー

ハウスクリーニング・整理収納等

事業内容:エアコン洗浄等の専門清掃、断捨離コンサルティング。家事支援の顧客へのアップセル領域です。

業績推移:すっきりマイスター社の子会社化により、専門性の高いサービス提供体制を大幅に拡充しました。

注目ポイント:(注:前期は一部未連結のため単純比較不可)既存の家事支援顧客からのお困りごとを吸い上げ、専門清掃へとつなげるクロスセルの仕組みが強化されています。今後は訪問介護領域への進出も計画されており、単なる代行業者から「暮らしのトータルサポート」へと進化する過程で、サービスラインナップの拡充を主導できる事業開発人材が求められています。

注目職種:新規事業開発、マーケティング(クロスセル担当)、提携パートナー営業

3 今後の見通しと採用の注目点

2026年11月期は、将来の売上100億円達成に向けた「攻めの投資期間」に位置づけています。あえて赤字を計画し、成長基盤を一気に構築します。
中長期成長戦略と100億円宣言

出典:2025年11月期 決算説明資料 P.35

2026年11月期の業績予想は、売上高2,125百万円(前期比10.5%増)を見込む一方、営業利益は133百万円の損失を計画しています。これは、中小企業成長加速化補助金を活用した戦略的投資によるものです。具体的には、フィリピン等からの海外キャスト受け入れ体制の構築、訪問介護事業への新規展開、そして暮らしのサービスを包括提供するマルチプラットフォームの開発に資金を投じます。

質疑応答資料によれば、この大幅な赤字は「2035年の売上高100億円達成」を最短距離で目指すための先行投資であり、採択された事業期間内に投資回収可能な計画を策定していると強調されています。また、既存事業である「クロスマッチング(他社との人材融通)」については、まずは海外人材獲得による供給力の担保を優先する方針にシフトしており、フェーズに合わせた柔軟な戦略転換が見られます。安定した黒字化よりも、現在は事業拡大のスピードを重視するダイナミックな環境です。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

同社は「DX×ホスピタリティ」を強みとしており、マッチングアルゴリズムによる低コスト構造が競争優位の源泉です。そのため、「テクノロジーを活用してエッセンシャルワークの価値を向上させたい」という視点は非常に高く評価されます。また、100億円企業を目指す第2創業期にあるため、「新規事業(訪問介護、海外人材)の立ち上げを主体的に担いたい」という意欲を具体的な実務経験と結びつけて語ることが有効です。

Q&A

面接での逆質問例

1. 「2026年11月期の大幅な投資計画において、私が志望する部門が担う最も重要なマイルストーンは何でしょうか?」
2. 「子会社化したサンジュ社やすっきりマイスター社とのPMI(買収後の統合プロセス)において、組織文化の融合で直面している課題はありますか?」
3. 「海外人材の受け入れ(国家戦略特区)を本格化する上で、キャストの品質維持とモチベーション管理をどのように両立させる計画ですか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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ごく普通にリモートワークができる

女性が多く子育て中の人も多いので、子育てを理由にした休み等に関しては理解があると思う。コロナ禍の前からリモートも取り入れていて、ごく普通にリモートワークができる。

(30代後半・管理関連職・女性) [キャリコネの口コミを読む]
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夜中でも連絡がきた

仕事が終わらなければ夜中でも仕事しなければならない。私がいた部署は夜中でも遠慮なくChatWorkで連絡がどんどんきた。

(30代後半・管理関連職・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社CaSy 2025年11月期 決算説明資料
  • 株式会社CaSy 2025年11月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。