0 編集部が注目した重点ポイント
① 不動産事業を「再生型」へビジネスモデル転換し収益を拡大させる
2026年8月期第2四半期において、JESCO CRE株式会社が展開する不動産事業を従来の転売型から不動産再生型ビジネスモデルへと転換しました。取得した物件にバリューアップ工事を施して価値を高め、賃料収入(インカムゲイン)を得ながら戦略的に売却(キャピタルゲイン)する体制を強化しており、当期は販売用不動産2件の売却によりセグメント利益が前年同期比145.4%増と飛躍的な成長を遂げています。
② 国内EPC事業で大型案件の受注が進み将来の成長基盤を固める
主力である国内EPC(設計・調達・建設)事業において、監視カメラや道路設備等の通信インフラ、さらに再生可能エネルギー分野での大型・長期プロジェクトの受注が加速しています。受注高は前年同期比で約1.9倍の92.1億円に達し、繰越受注残高も122.6億円へと大幅に積み上がっています。施工管理やエンジニア職種において、長期にわたり安定して活躍できるフィールドが急速に拡大している状況です。
③ ベトナム人技術者の採用・育成を強化し人材不足を解消する
グループ人材紹介会社のJESCOエキスパートエージェント株式会社と連携し、ベトナム人技術者の直接採用と育成を加速させています。群馬県の自社トレーニングセンターで日本語教育や資格取得支援を行う独自のキャリアパスを構築しており、2026年4月には2名が入社しました。国内の人材不足という課題をグローバルな採用網で解決する戦略は、持続的な事業拡大を目指す同社の大きな競争優位性となっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年8月期第2四半期決算説明会資料 P.5
売上高
10,934百万円
+25.9%
営業利益
1,315百万円
+119.8%
経常利益
1,340百万円
+117.9%
2026年8月期第2四半期累計期間の業績は、売上高が10,934百万円(前年同期比25.9%増)、営業利益が1,315百万円(同119.8%増)と、大幅な増収増益となりました。国内における通信システム工事や電気設備工事が順調に推移したことに加え、不動産事業における物件売却が収益を大きく押し上げました。販管費の抑制も奏功し、売上高営業利益率は前年同期の6.9%から12.0%へと大幅に向上しています。
通期予想に対する進捗状況について、営業利益(1,800百万円)に対する進捗率は73.1%に達しており、上半期時点で年間の利益目標の多くを確保しています。下期に向けても国内EPC事業の豊富な受注残高があることから、業績の進捗は極めて順調と評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年8月期第2四半期決算説明会資料 P.13
国内EPC事業
【事業内容】
太陽光発電設備、電気設備(商業施設・送電等)、通信システム(ETC・防災・監視カメラ)の設計・施工・保守。
【業績推移】
売上高6,084百万円(前年比7.0%増)、セグメント利益764百万円(前年比78.7%増)。
【注目ポイント】
JESCOエコシステムやJESCOネットワークシステム等の事業会社5社が連携し、特に監視カメラ等の通信インフラ設備工事が収益向上に大きく寄与しています。国土強靭化計画に伴う防災行政無線の更新や、系統用蓄電所の受注拡大など、国家的なインフラ強化需要を確実に取り込んでいます。企画から保守まで一貫対応する「元請体制」への転換が進んでおり、上流工程から関わりたい施工管理職にとって魅力的な環境です。
アセアンEPC事業
【事業内容】
ベトナム拠点での設計・積算、日系企業工場や空港等の電気設備工事の施工・管理。
【業績推移】
売上高758百万円(前年比22.8%減)、セグメント損失29百万円(前年同期から大幅改善)。
【注目ポイント】
JESCO ASIA等を通じ、日本国内の人材不足を補う設計・積算のオフショア拡大に注力しています。設計部門の顧客数は46社と増加傾向にあり、利益率の改善に寄与。工事部門では、回収リスクのある現地民間企業からの受注を控え、未収入金の回収を強化する構造改革を断行中です。ICTを活用したBIM(3次元設計)技術者の育成も進めており、最先端の設計フローに携わるチャンスがあります。
不動産事業(CRE)
【事業内容】
JESCO CRE株式会社による、不動産の再生・バリューアップ、売買、賃貸管理。
【業績推移】
売上高4,091百万円(前年比102.9%増)、セグメント利益779百万円(同145.4%増)。
【注目ポイント】
「不動産再生型」へのシフトを明確化。保有ビルの満床稼働を維持しながら、年間2件程度の売却と3~4棟の新規取得を行う循環型の安定収益モデルを構築しています。EPC事業で培った建築・電気・通信の技術力を活用して自社保有物件の価値を高められる点が強み。不動産開発と工事監理の両面からキャリアを深めたい人材にとって、成長著しい組織です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年8月期第2四半期決算説明会資料 P.22
同社は今後、国内EPC事業を最大の成長ドライバーとして位置づけています。特に「防衛施設の強靭化」や「データセンター」など、マーケット拡大が確実視される戦略的分野への取り組みを強化。2028年8月期には国内EPC事業だけで売上高188億円(2025年実績比約46%増)を目指す計画です。このため、大規模プロジェクトを牽引できる高度な技術者やマネジメント層の採用意欲は非常に高い状態が続くと予想されます。
また、資本政策の一環として30億円規模のM&A検討を明言しています。既存グループ会社とのシナジーが期待できる同業他社の買収を2~3社実施する方針で、組織の拡大に伴いホールディングス機能や経営企画ポジションでのキャリアチャンスも生まれるでしょう。再生可能エネルギー分野では、自社系統用蓄電所の保有による売電事業への進出も検討中で、従来の「建設業」の枠を超えた「エネルギーサービス企業」への進化を志向しています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「FOR SAFETY FOR SOCIETY(安心して暮らせる社会づくり)」という企業理念に基づき、社会インフラの老朽更新や防災減災という社会課題に、技術力を持って貢献したいという意欲が評価されます。特に同社が注力している系統用蓄電所や監視インフラといった先端領域への挑戦心を示すのが有効。ベトナムとのオフショア連携など、DXやグローバルな視点での効率化に肯定的な姿勢も歓迎されるポイントです。
面接での逆質問例
・「30億円規模のM&Aを検討中とのことですが、新しく加わる組織と既存組織のPMI(統合プロセス)において、現場の技術者はどのような役割を期待されますか?」
・「BIM(3次元設計)の活用を推進されていますが、現場での施工管理業務にどのような変化をもたらすことを目指されていますか?」
・「ベトナム人技術者の育成を強化されていますが、現場チームでの多文化共生や、円滑なコミュニケーションを支えるための具体的なサポート体制について教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
照明が点灯した瞬間や工事をやり終えた時
自分の担当した現場に電気が通り照明が点灯した瞬間や工事をやり終えた時はやりがいを感じます。
(20代前半・電気・通信設備施工管理・男性) [キャリコネの口コミを読む]即戦力としてのかなりの技量を求められる
中途採用の方は10年以上の電気設備工事での経験者の方がほとんどで即戦力としてのかなりの技量を求められていました。
(20代前半・電気・通信設備施工管理・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料:
- 2026年8月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年8月期第2四半期決算説明会資料



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