0編集部が注目した重点ポイント
①売上高と各段階利益で過去最高を更新する
当連結会計年度における連結業績は、売上高が55,386百万円、営業利益が4,656百万円となり、いずれも過去最高の更新を達成しました。国内外での堅調な需要の取り込みと原価率の改善が功を奏し、非常に強い収益構造が確立されています。
②海外2事業部を統合し組織体制を刷新する
翌連結会計年度からアジア・パシフィック事業部と中国・東アジア事業部を統合し、海外販売体制を4区分へ再編することを決定しました。この統合により効率的な経営資源の配分が進み、該当地域におけるグローバルキャリア機会が拡大する可能性があります。なお、変更後の新区分による影響額は現在算定中となっています。
③新長期経営戦略で売上高1千億円を目指す
次期より2034年度を見据えた長期経営戦略「NEXT100 TOA」をスタートさせます。人的資本や技術への投資を大幅に強化し、連結売上高1,000億円を超える水準への飛躍に向けた抜本的な事業構造の再定義を推進していきます。
1連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.4
売上高
55,386百万円
+9.4% (前年同期比)
営業利益
4,656百万円
+29.7% (前年同期比)
経常利益
5,236百万円
+33.5% (前年同期比)
当期純利益
3,313百万円
+39.9% (前年同期比)
当期の業績は、売上高が前期比4,760百万円増、営業利益が1,065百万円増となり、主要全指標で過去最高の実績を樹立しました。販管費が増加したものの、効率的な経費活用や高付加価値製品へのシフトによる原価率改善が利益を大きく押し上げています。また、資本効率性を示す指標であるROIC(投下資本利益率)は6.4%へ向上し、ROE(自己資本利益率)も6.1%へと拡大しており、財務基盤の強靭化が進んでいます。
当初公表していた業績予想に対する達成評価としては、2025年5月2日時点の通期予想(売上高54,500百万円、営業利益4,500百万円)をすべての段階利益で大きく上回っており、計画を順調に超過達成する非常に好調な着地となりました。自治体向けの案件獲得や円安傾向による為替のプラス影響が通期実績を力強く支えています。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.5
日本
【事業内容】 官公庁や商業施設、オフィスビル、減災防災市場向け音響・映像機器等の生産・販売、および海外の鉄道車両向けシステムの提供を担っています。
【業績推移】 売上高は32,601百万円(前年同期比10.3%増)、セグメント利益は5,284百万円(前年同期比28.2%増)の大幅な増収増益を達成しました。
【注目ポイント】 大阪・関西万博会場全体のネットワーク統合型放送システムの構築や、防災用スピーカーの更新需要を多数獲得しています。商品の高付加価値化やソリューション提案の深化に伴い、大規模プロジェクトを牽引できるシステムエンジニアや法人営業の専門人材の獲得が急務となっています。
アジア・パシフィック
【事業内容】 東南アジアや大洋州地域における現地法人を基礎とし、現地の公共インフラや商用施設向けの包括的な音響・映像ソリューションを展開しています。
【業績推移】 売上高は10,217百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は1,716百万円(前年同期比7.5%増)となり、収益性の改善が進展しています。
【注目ポイント】 インドネシアの新首都移転に伴う新庁舎向けや、タイの官公庁、マレーシアの空港、シンガポールの工場など、各国の主要インフラ案件への納入が成長を牽引しています。公共インフラ特有の厳しい要件を満たし、現地代理店と深く連携できる海外事業推進の即戦力が求められています。
欧州・中東・アフリカ
【事業内容】 ヨーロッパ、中東地域、および南アフリカ共和国における販売活動とソリューション提供を統括しています。
【業績推移】 売上高は7,650百万円(前年同期比17.1%増)、セグメント利益は712百万円(前年同期比12.5%増)と、売上高が大きく伸長しました。
【注目ポイント】 中東の旺盛な建設需要の取り込みやバーレーンの大型都市開発プロジェクト、南アフリカの大型発電プラント向け納入が寄与しました。(注:前年同期において企業結合に係る暫定的な会計処理が確定したPA-Vox Holding B.V.関連の数値が各報告数値に反映されています。)多様な商習慣に対応し、広範なエリアを開拓できる人材が必要です。
アメリカ
【事業内容】 北米地域を対象とし、商業市場や教育市場、交通鉄道施設向けに音響・映像ネットワーク製品を展開しています。
【業績推移】 売上高は3,018百万円(前年同期比11.5%増)、セグメント利益は213百万円(前年同期比102.7%増)と、利益率が飛躍的に向上しました。
【注目ポイント】 米国の小売店や工場向け、カナダの教育市場や鉄道施設向けの納入が順調に進捗しました。販売費および一般管理費の増加要因はあるものの、増収効果が大きく上回っています。最先端のIPネットワーク技術を用いたシステム提案力を持つエンジニアリング人材の重要性が非常に高まっています。
中国・東アジア
【事業内容】 中国本土、香港、台湾などの東アジアエリア全域を対象とし、現地工場や空港施設、医療機関等に向けた製品供給を行っています。
【業績推移】 売上高は1,897百万円(前年同期比3.7%増)、セグメント利益は143百万円(前年同期比9.7%増)と、利益面で着実な成長を見せました。
【注目ポイント】 香港では市況低迷の影響を受けて病院向けの売上が減少したものの、中国での空港案件や台湾での工場向け納入が堅調に推移し、全体でカバーしました。販売量の回復とコスト削減により収益改善を図るなど、筋肉質な事業体制へのシフトを進める管理・推進人材が活躍できる局面です。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.11
次期となる2027年3月期は、2034年度を見据えた長期経営戦略「NEXT100 TOA」の最初の3年間である「中期経営基本計画(2027年3月期~2029年3月期)」の初年度にあたります。基本方針として「事業構造の再定義」を起点に定め、将来の飛躍的成長に向けた土台づくりを加速させていきます。重点施策として「報せるソリューションの革新」や「海外成長の加速」など5つを掲げており、商品の高付加価値化やデジタルを起点にした業務再設計によって強い収益構造の確立に注力していく方針です。2027年3月期の通期連結業績見通しは、売上高56,500百万円、営業利益4,700百万円とさらなる増収増益の継続を予想しています。利益は増加するものの、成長に向けたヒトや技術への先行投資の強化に伴い、ROICは一時的に6.3%へと微減を見込んでいます。中期最終年度である2029年3月期には連結売上高60,000百万円、連結営業利益5,100百万円という高水準な目標を設定しており、変革をリードできるコア人材の採用機運は極めて高い状態です。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は音響・映像ソリューションの分野で非常に高い実績を有しており、特に国内の非常用放送設備市場では約50%という強固なシェアを持っています。志望動機を構築する際は、大阪・関西万博に実装されたネットワーク統合型放送システムやIPコミュニケーションシステム「CX-1000シリーズ」といった同社の先進的な取り組みに触れると効果的です。また、新しく始動した長期経営戦略「NEXT100 TOA」に基づいた「人的資本への投資強化」や「デジタルシフトによる生産性向上」の文脈を捉え、自身の専門スキル(法人営業・システムエンジニアリング等)を活かして事業構造の再定義を自ら牽引したいという積極的な成長意欲をアピールすることが、面接官の共感を得る強力なアプローチになります。
面接での逆質問例
1. 「中期経営基本計画の中で『報せるソリューションの革新』が最重要の重点施策として挙げられていますが、具体的にどのような最新の技術領域や商品ラインアップの最適化に関わることができるのか、詳しく教えていただけますでしょうか。」
2. 「翌連結会計年度からアジア・パシフィック事業部と中国・東アジア事業部の統合という大きな組織体制変更が予定されていますが、これによりグローバル展開を担う中途採用者に対して期待される役割や、キャリアパスはどのように変化しますでしょうか。」
3. 「長期経営戦略において『個の強み×チーム力×挑戦』の好循環を作る人的資本のさらなる強化が明記されていますが、中途採用者が新しい提案や技術的な挑戦を行いやすい社内環境や、具体的な支援制度についてお聞きしたいです。」
5転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- TOA株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- TOA株式会社 2026年3月期 決算説明資料



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