リコーの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
複合機で国内第2位のシェアを誇るリコーは、かつてプリンターや複写機、ファクシミリの導入によって、オフィスオートメーション時代の先駆けとなりました。コーポレートタグライン「imagine. change.」に込められているのは、「人を想う」から考え、「はたらく」を変革したいという想いです。
これは社風にも現れており、福利厚生の充実をはじめ、残業時間の管理体制や休日の取りやすさといった社員の働きやすさにつながっています。「温厚で人柄がよい人が多い」「ストレスなく働ける環境だ」という口コミが多いことからも、その温かい社風が感じ取れます。
一方、採用メッセージとして掲げられている「変革の当事者でありたいあなたへ」というフレーズからも分かるように、現在リコーでは、デジタル化をはじめとする世の中の“働き方改革”への対応が進められています。
工業用プリンターや製薬用技術の開発など、新たな事業領域への挑戦といった転換期を迎えており、その取り組み方針は「EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES」と定められています。既存事業である複合機事業は、社内技術的にも業界的にも成熟期を迎えていますが、そこで培った技術・ノウハウを用いながら、新しい領域への挑戦を図っている最中。既存事業が成熟しているからこそ、新規事業には高い期待と成果を求められており、こういった環境の中でも諦めることなく挑戦を続けられる人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
リコーの中途採用プロセスは、書類選考・WEBテストと2回の面接です。最終面接では所属部署の役員と人事担当者が担当することが特徴で、採用までの所要期間は2週間~1ヶ月程度です。
「研究」「企画」「設計開発」「資材・品質・生産」「販売支援・サービス」という開発プロセスに合わせて、一人ひとりが持つ専門性を活かして活躍できるよう、募集職種も多岐に渡っています。メーカーであるため、技術系の募集職種が多いですが、事務系職種もコーポレート部門に限られず、商品企画や営業、購買等といった多くの部署で活躍することができます。
■面接内容の傾向は?
面接内容には「人を想う」という社風が大いに反映されており、口コミによると、応募者の人間性を重視する傾向が目立ちます。「自分を花や動物にたとえると?」「好きな言葉は?」等の質問例に代表されるように、自分をどのように捉えているのか、また自分の強み・弱みを仕事の上でどのように活かしていくつもりなのかを確認しているようです。そして面接官とのやりとりを通して、「自分のことよりも、他者を優先して考えられる資質を備えているか」ということを評価ポイントとしているようです。
リコーは現在、新たな事業領域への転換期を迎えているため、事業内容や経営戦略、入社後に取り組みたいプロジェクトに関する質問も多く出されます。これらについてもしっかりと対策しておくことが必要です。
リコーの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
リコーの面接攻略法(面接対策)
■リコーの行動指針「リコーウェイ」を理解した上で自己分析をする
リコーの面接を受ける上では、「リコーウェイ」と呼ばれる行動指針を理解しておくことが不可欠です。この「リコーウェイ」は、以下のとおり、「創業の精神」「私たちの使命」「私たちの目指す姿」「私たちの価値観」の4つで構成されています。
●創業の精神
三愛精神 創業者 市村 清
「人を愛し 国を愛し 勤めを愛す」
●私たちの使命
世の中の役に立つ新しい価値を生み出し、生活の質の向上と持続可能な社会づくりに責任を果たす
●私たちの目指す姿
信頼と魅力のグローバルカンパニー
●私たちの価値観
CUSTOMER-CENTRIC
お客様の立場で考え、行動する
PASSION
何事も前向きに、情熱を持って取り組む
GEMBA
現場・現物・現実から学び改善する
INNOVATION
制約を設けず、柔軟に発想し、価値を生み出す
TEAMWORK
お互いを認め合い、すべての人と共創する
WINNING SPIRIT
失敗をおそれず、まずチャレンジし、成功を勝ち取る
ETHICS AND INTEGRITY
実に、正直に、責任を持って行動する
これは、リコーの企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの「リコーウェイ」に合致する人材であることをアピールしましょう。
「創業の精神」「私たちの使命」「私たちの目指す姿」「私たちの価値観」の4つに共通するのは、「お客様を想い」、「世の中に役に立つ新しい価値を生み出すため」「情熱を持ってチャレンジする」ということです。これまで取り組んできた仕事において、お客様目線をいかに大切にしてきたか、お客様の要求するものがどんな高いハードルの仕事であっても諦めずにチャレンジを続けたか、ということが伝わるエピソードを準備するとよいでしょう。
現在リコーは転換期にあるため、これまで取り組んだ仕事上でチャレンジしたことや、その新規性や創造性についても触れることで、「INNOVATION」「WINNGIN SPIRIT」をアピールすることにつながります。また、温厚で他社を大切にする社風であることから、周囲との関わり方が伺えるようなエピソードを盛り込むことで、「TEAMWORK」の側面もアピールすることができるでしょう。
■「なぜリコーに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
リコーの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜリコーか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、リコーという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- キヤノン株式会社
- セイコーエプソン株式会社
リコーの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、リコーの採用面接を受ける前には、「リコーウェイ」の行動指針に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「人を想う」社風を意識してお客様や同僚との関わり合いが分かるエピソードを取入れつつ、転換期であるリコーにおいて、変革・挑戦を続けられる人材であることを印象づけられるような話題を準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
29歳男性/購買【結果:1次面接で不採用】
26歳男性/システムコンサルタント【結果:入社】
27歳女性/研究開発【結果:入社】
23歳男性/営業【結果:2次面接で不採用】
リコーの採用面接に向けて
リコーの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「人を想う」社風と、転換期を迎える経営方針を理解して、お客様のために変革・挑戦をいとわないというエピソードを中心に、自分の言葉で話す。
- リコーの行動指針「リコーウェイ」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社について研究し、「なぜリコーか」に対する答えを明確にしておく。
グローバルウェイ エージェントについてお知りになりたい方はこちらのサイトをご覧ください。こちらからでも登録できます。
「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。